News

2013年3月26日(火)

さまざまな要素が詰まった新ジャンル・AOSの魅力とは!? フロンティアテストが始まる『カオス ヒーローズ オンライン』開発者インタビューを掲載

文:電撃オンライン

 セガが、今春サービス開始予定のPC用オンラインゲーム『カオス ヒーローズ オンライン』。本作を手がけた開発スタッフへのインタビューを掲載する。

 『カオス ヒーローズ オンライン』は、戦況がリアルタイムに展開していくRTS(リアルタイムストラテジー)にFPS、RPG、TCGなど他ジャンルの特徴を加味した新ジャンル“AOS”と呼ばれる対戦型戦略ゲーム。日本国内では初となる新ジャンルに、セガの運営ノウハウを加えた独自展開も企画されている。

『カオス ヒーローズ オンライン』

 正式サービスに先立ち、3月26日よりクローズドベータテストに相当する“フロンティアテスト”が行なわれる予定。それに際して、本作のプロデューサーを務めるセガの遠藤峻亮さん、開発を手がける韓国のSESISOFT社よりユン・ヘジョンさん、NEOACT社のキム・ヒョンミンさんとジョン・クッミンさんにインタビューを行った。国内サービスを決めた経緯やゲームの魅力、日本独自の展開などについて質問している。なお、記事中は敬称略。

『カオス ヒーローズ オンライン』
▲左から、キム・ヒョンミンさん、遠藤峻亮さん、ユン・ヘジョンさん、ジョン・クッミンさん。セガとSESISOFT社&NEOACT社によるコラボレートで展開していく。

■プレゼンの回数は4回!? 世界で人気の新ジャンル“AOS”を持ってくるまで

――まずは、『カオス ヒーローズ オンライン』の概要を教えていただけますか?

『カオス ヒーローズ オンライン』

キム・ヒョンミン:名前のとおり“ヒーローズ(英雄たち)”が、戦略や戦術を駆使しながら5対5で戦う対戦ゲームです。全世界で大人気のAOSと呼ばれるジャンル……RPGやFPSの要素を取り入れた、すべてのジャンルの完成版と言われていて、RPGの楽しさを取り入れつつ短時間で楽しめるようになっています。戦士、弓兵、魔法使いなど好きなタイプのキャラクターを選んでレベル1からスタートし、モンスターと戦いながら経験値とお金を稼いで自分のヒーローを強くしていく。最終的には相手のヒーローと戦い本拠地を落とす(攻城戦)ゲームです。

 ゲームが終わって再スタートするときは、またレベル1から始まります。気に入ったヒーローを再び選んでもいいし、違うヒーローを選んでもいい。毎回“違った楽しさ”があることが、全世界でAOSが好評を博している理由だと思います。

『カオス ヒーローズ オンライン』 『カオス ヒーローズ オンライン』
▲PCゲーマーにとっていま一番ホットと言えるAOS。韓国発の『カオス ヒーローズ オンライン』は、新進気鋭ジャンルの中でも注目を集めているタイトルのひとつだ。▲ヒーローと呼ばれるキャラクターたちが5対5で戦う。韓国ではすでに70種以上のヒーローが登場しており、それぞれ能力が異なるため、チームのメンバーによって展開が大きく変わってくる。

――そんな『カオス ヒーローズ オンライン』の日本展開を、遠藤さんが決めた理由はなんでしょうか?

『カオス ヒーローズ オンライン』

遠藤:AOSが全世界で流行っていることを知ったのは、去年の7月くらいでした。弊社内にはさまざまなタイトルを評価しているチームがあるのですが……そこでテストをしていた時、ひとつだけAOSというジャンルがありました。評価シートを見ると、低い人もいたけど高い人は凄く高い点数をつけていて“両極端”だったんです。

 その点がちょっとひっかかって、もう1回よく見直したら今までに知らないジャンルのゲームだった。そこから調べ始めて、両極端だった理由がわかりました。そのチームは当然ゲームに慣れた人たちばかりなので、一般的なタイトルではだいたい同じような評価になるんですが、このタイトルはまったく新しいジャンルだったためにどういうゲームか判断しきれていなかったんです。

――慣れているプレイヤーも測りかねるタイトルだったと。

遠藤:おもしろい、おもしろくないが半々でしたね。「ハマる人は物凄くハマるな!」というイメージに解釈して調べたところ、海外でものすごく流行っていることがわかったんです。そこで「このゲーム、もしかしたら日本でも流行るかもしれない。うちの部署でやりませんか?」ということになりました。会社の承認をもらうまで、プレゼンを4回しましたが、そもそもどういうゲームなのかを上の人たちに伝えるところから始めたんです。

――現場でさえ評価が両極端なのに、それをさらに上の人たちに理解してもらうというのは、なかなか難しいですよね。

遠藤:なぜ両極端なのかということも、きちんと説明しました。「これは日本にないゲーム。FPSが日本に入ってきた時と、たぶん同じ流れになります。新しいジャンルを流行らせましょう!」という話から入りました。また、韓国オンラインゲーム市場におけるAOSでは『カオス ヒーローズ オンライン』が抜きん出ていたんです。週2回アップデートするなど開発力もあり「やるならば『カオス ヒーローズ オンライン』しかない! この会社と組めば日本市場でブームを起こせるので、やりましょう!」と説得しました。

――開発している立場からすると、セガからオファーがあった時はどのような印象でしたか?

『カオス ヒーローズ オンライン』

ユン・ヘジョン:AOSは全世界で大流行しつつありましたから、いずれ日本でサービス展開したいという希望はあったんですが、日本はコンシューマが主流なので心配はありました。その後、セガさんと話し合い遠藤さんとローカライズを進めていく中で「これなら日本でもやっていける」と確信しました。

――ユーザーコミュニティなどを散見すると、現在AOSでもっとも人気が高い作品は『League of Legends』のように思われますが、競合タイトルと比較して『カオス ヒーローズ オンライン』が秀でているポイントはどこでしょうか?

キム・ヒョンミン:いろいろあるんですけど、まずはダイナミックなこととプレイヤーの自由度。本作はゲームの途中でアイテムをすぐ購入できます。他のゲームでは本陣に戻ってアイテムを購入しますが、それだと流れが途切れてしまいます。その他に自由度という点で言えば、たとえば他社作品ではある程度決められた侵攻ルートに沿ってゲームが展開しますが、本作はマップ上の木を切って自分だけのルートを作れます。開発には相当苦労しましたが、その甲斐あってプレイヤー自身が多様な戦略性を生み出せるようになりました。

 あと、これはちょっと生意気な意見かもしれませんが……本作は数あるAOSの中でも演出が凄くいいと思います。“究極スキル”の華麗さなど、画面に表示されるエフェクトでプレイヤーに凄いと感じていただけるように、力を入れました。

『カオス ヒーローズ オンライン』 『カオス ヒーローズ オンライン』
▲マップ上にある木を伐採して新たな侵攻ルートを“切り拓く”ことが可能。他AOSにはない独自要素だ。▲地形の高低差も本作ならではの要素。高所にいるキャラクターは低い地形にいるキャラクターから見えない。
『カオス ヒーローズ オンライン』 『カオス ヒーローズ オンライン』
『カオス ヒーローズ オンライン』 『カオス ヒーローズ オンライン』
▲AOSの中でも、トップクラスというグラフィッククオリティ。力を入れているというだけあって、究極スキルは美麗なエフェクトが展開する。

次のページで日本版の要素やセガキャラの参戦について言及!

(C)SEGA (C)NEOACT CO. LTD. All Rights Reserved. Published by SESISOFT

1 2

データ

▼『カオス ヒーローズ オンライン』
■メーカー:セガ
■対応機種:PC(対応OS:Windows XP(SP3)/Vista/7/8)
■ジャンル:ETC
■サービス開始日:2013年春
■プレイ料金:無料(アイテム課金)

関連サイト