2013年5月16日(木)

『グランツーリスモ』が目指す未来はリアルとバーチャルの融合――『グランツーリスモ』15周年記念イベントで山内さんが語る

文:megane

 レーシングゲーム『グランツーリスモ』シリーズの生誕15周年を記念するイベントが、イギリス・シルバーストーンサーキットで現地時間5月15日に開催された。

『グランツーリスモ6』 『グランツーリスモ6』

 この『グランツーリスモ』15周年記念イベントにて、最新作『グランツーリスモ』が開催されたのは既報の通り(速報記事詳細記事)。『グランツーリスモ6』は、PS3にて2013年冬の発売に向けて、現在開発中だ。

『グランツーリスモ6』

 ここでは現地にて開催されたステージイベントのレポートをお届けする。

■複雑になってしまった『GT』を再構築する

『グランツーリスモ6』
『グランツーリスモ6』
▲ポリフォニー・デジタル 代表取締役社長 山内一典さん

 『グランツーリスモ』シリーズのプロデューサーを務めるポリフォニー・デジタル 代表取締役社長の山内一典さんは、“Basics of the New GT6 Core”として、『グランツーリスモ6』の概念や根幹とも言える部分についての説明を行った。

 山内さんはまず、本作について“ゲームエンジンの刷新”をアピール。このゲームエンジンの刷新にあたって、複雑になってしまったゲームンジンのリファクタリング(再構築)を行う他、フレキシブルな拡張性の確保、PS3の限界に挑戦する新レンダリングエンジンなどを取り入れているという。

『グランツーリスモ6』

 また、Physics(物理計算エンジン)も新しくなっており、車体力学でもブラックボックスと言われているタイヤやサスペンションについて、日本のタイヤメーカーの横浜ゴムとドイツのサスペンションメーカーのKW Automotiveと協力してデータを取り込んでいる。さらに、山内さんが参加している現実世界での5年間におけるレース活動からもデータをふんだんに取り入れ、ゲームへのフィードバックを得ているという。

『グランツーリスモ6』 『グランツーリスモ6』
▲物理計算エンジンを刷新し、エアロダイナミクスの精度をより高くしている。
『グランツーリスモ6』 『グランツーリスモ6』
▲わかりにくいと思うが、『GT5』と『GT6』での挙動の違い。『GT6』のほうがよりダンパーの沈み込みなどが表現されている。ちなみによりわかりやすい映像が後日登場予定とのこと。

 車種については、本作の発売時に約1200台を用意。1000種類以上のエアロパーツやホイールなども用意されているとのこと。ダウンロードコンテンツも毎月用意される予定だという。

『グランツーリスモ6』 『グランツーリスモ6』
▲DLCなどでコースや車が追加される。今回のイベントが行われたシルバーストーンサーキットは、従来の『GT』で収録されていなかったサーキットだが、今作から追加された。
『グランツーリスモ6』 『グランツーリスモ6』
▲車のモデリングの様子。ワイヤーフレームの状態でも美しく見えるような制作が行われている。
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▲エアロパーツやホイールなども数多く用意される。
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▲コースメーカーもパワーアップ。コースジェネレーターのアルゴリズムなどが改良されている他、新たなロケーションも用意。その1つがスペインのアンダルシア地方だ。

→『GT5』に欠けていたもの、これからの『GT』が目指すもの(2ページ目へ)

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データ

▼『グランツーリスモ6』
■メーカー:SCE
■対応機種:PS3
■ジャンル:RCG
■発売日:未定
■価格:未定

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