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2013年7月4日(木)

【第58回】電撃おすすめアプリ 毎日レビュー&攻略『歪みの国のアリス』――不可思議で残酷な歪みの国を旅するホラーアドベンチャー

文:リプトン熊田

■誰もいなくなった学校、そして歪みの国へ――

 学校の自習室にいた葛木亜莉子。彼女がふと目覚めると、一緒にいたはずの友人の姿はなく、代わりにフードを目深に被った男が。自らを“チェシャ猫”と名乗るその男は亜莉子のことを“アリス”と呼び、“シロウサギ”を追いかけるよう告げるのでした。わけのわからない事態に恐怖を感じた亜莉子は慌てて廊下へと脱出。しかし見慣れた廊下には“果て”がなく、上下階への階段も消えていたのです。そして教室の中には、ワイシャツとスラックスを身につけ、右手を血に染めた“ウサギ”の姿が……! 

『歪みの国のアリス』 『歪みの国のアリス』
▲初っ端から登場するチェシャ猫がもう怖い。中身は超いいヤツですが、こんなんが後ろに立ってたら余裕で失心する自信があります。あと陽気に歌うシロウサギもつねに血まみれなので怖い。でもコイツの正体、知ったら結構ビックリするかと思います。

 ウサギが立ち去った後、再び廊下に戻った亜莉子は、行き止まりの壁に小さな扉を見つけます。しかし、わずか20cmほどの扉は、とてもくぐれそうにはありません。仕方なく別の教室に入った亜莉子は、そこで“わたしを食べて”と書かれたメモとバスケットを発見。それを開けてみると、中にはなんと、ヒジから切断された人の腕が入っていたのです! そして突如、目の前に現れるチェシャ猫。彼は、扉を通りたいのならその腕を食べろというのです。これは腕ではなく美味しいパンだ、とも。そして強引に“パン”を口に詰め込まれた亜莉子は、みるみる身体が縮んでいき、扉をくぐれるサイズになってしまうのでした。

『歪みの国のアリス』 『歪みの国のアリス』
▲ファンシーなバスケットに入っていたのは、切断したての新鮮な腕……に見えますが、正真正銘のパンです。血に見えるのはイチゴジャム。なぜゆえこんなファンキーなカタチをしているのかは、ストーリーを進めていくと明らかになります。しかも驚愕の内容です。

 急いで扉に入り、チェシャ猫をまいた亜莉子。その先で、次に待ち受けていたのはハリネズミでした。彼もまた亜莉子のことをアリスと呼び、服をプレゼントしたいので、彼が働いているテーラーに来てほしいと言い出します。その後、またもや強引に被服室へと連れていかれることに。そこには“親方”と呼ばれる全身絆創膏だらけの男がいて、彼女のために緋色のエプロンドレスを持ってきてくれます。不可思議な出来事だらけの中で、ようやく少しホッとした亜莉子。ところが、彼らは服の代金の代わりに亜莉子の“腕”を要求! 彼女は2人がかりで押さえつけられ、絶体絶命のピンチに。そこにチェシャ猫が現れ、亜莉子の危機を救うのでした。

『歪みの国のアリス』 『歪みの国のアリス』
▲物騒なハリネズミと、物騒なおっさん(ハリネズミサイズ)。アリスの肉の味は絶品ということらしく、ジリジリとにじり寄ってきます。思わずフラミンゴで殴りたくなりますが、颯爽と登場したチェシャ猫のひと言で撃退完了。おっさんは頭にまち針を刺されたりしますが。

 その後、シロウサギの手がかりをつかんだ亜莉子とチェシャ猫は、学校を出て次の場所へと向かうことに。しかしこれは、2人が巡る“歪みの国”の冒険の、ほんの始まりでしかなかったのです……。

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データ

▼『歪みの国のアリス』
■メーカー:サンソフト
■対応機種:iOS/Android
■ジャンル:ADV
■配信日:配信中
■価格:450円(税込)

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