2013年8月26日(月)
アンケートの回答は、いよいよ日本のゲームに関する話題となる。これについては後半のセッションともつながっているため、それぞれの内容を1つにまとめた形に整理して紹介する。
後半のセッションとなる“日本のゲームでもっと遊びたい!~ヨーロッパから日本のゲームクリエイターへのエール~”は、前半の講師であるフロラン・ゴルジュ氏とアン・フェレロ氏の2人に、株式会社モバイル&ゲームスタジオ取締役の遠藤雅伸氏も加わった、パネルディスカッション形式で行われた。
▲後半のセッションは、前半の2人に株式会社モバイル&ゲームスタジオ取締役で、ゲームデザイナーの遠藤雅伸氏が加わった形で進められた。 |
ファミコン(NES)やゲームボーイを筆頭に、セガのマスターシステムやメガドライブなど、日本のハードがズラリと並んでいる。回答の87%が日本のハードというから圧倒的だ。
フェレロ氏によると、1980~90年代のフランスにも、アミーガやイギリスのAmstrad CPCといったパソコンが存在していたが、オフィス用途や音楽制作などに使用されており、ゲームハードとしてはあまり認識されていなかったという。ゴルジュ氏は「ファミコン以前にもゲーム機は存在していましたが、フランス人の我々にゲーム文化を紹介してくれたのは、間違いなく日本のゲーム機です」と語った。
『スーパーマリオブラザーズ』が、2位の『ポケモン』に大差をつけて1位となっている。「これはおそらく日本でも同じでしょう」とゴルジュ氏。一方、海外のゲームは『クラッシュ・バンディクー』の13位が最高で、ランキング中では日本のゲームが89%を占めている。
ちなみに、『アレックスキッド』『獣王記』『激亀忍者伝』『ダックハント』などは、ヨーロッパではそれぞれのハード本体に同梱されていたため、プレイした経験のある人が多いのだという。
52位にはミッキーマウスのゲームがランクインしているが、これに触れたゴルジュ氏は「僕たちの親の世代では、子ども向けのキャラクターと言えば、圧倒的にミッキーマウスでした。でも僕らの世代では、マリオやソニックといった日本のゲームのキャラに人気が移っていました。これはつまりアメリカンドリームから、日本のゲームやアニメが見せてくれる夢、ジャパニーズドリームへと移り変わったことを意味しているのです」と語った。
子どもの頃、遊んでいたゲームが日本製なのか、それとも欧米製なのか、区別がついていたか? という質問には、51%が“はい”と答えている。これについては「欧米製のゲームは操作が分かりにくかったのに対して、日本製のゲームは本体のスイッチを入れればすぐ遊べました。だから子どもでも、一度ゲームを触れば分かるはずです」とゴルジュ氏。日本人としてはなるほど、と思う意見だ。
また、ゲームを購入する際に、どこの国で作られたゲームかということは判断基準になりますか? という質問には、74%が“いいえ”と答えている。作られた国に関係なく、面白いゲームなら買う、というフランスのゲーマーからのポジティブなメッセージが感じられる。
→フランスのゲーマーが最も好きなのは、なんとRPG(5ページ目へ)