2013年10月18日(金)
▲画像左が大和田プロデューサー、右が荒井プロデューサー。 |
続いて、いよいよブースターパック第1弾『青蘭の聖少女』が発売され、本格始動となる『アンジュ』について、荒井さんともう1人のプロデューサーである、メディアファクトリーの大和田さんにお話をうかがったので、その模様をお届けします。
――いよいよ第1弾『青蘭の聖少女』が発売されますが、体験版や体験会に対する反響はいかがでしたか。
大和田さん:体験会は全国で200回以上開催させていただいたんですが、当初の予想ではもっと少なくて、100か所じゃないかなと思っていました。しかし、こちらの予想を大きく上回る反響をいただいて、多くの店舗さまで体験会を開催できたということに、まず手ごたえを感じています。
――実際に体験会を開催してみた感想はいかがですか。
大和田さん:ユーザーさんからはいろいろな意見をいただきましたが、僕たちが一番に考えていた“シンプル&スピーディ”というテーマを受け入れていただけたのが嬉しかったですね。また、“登場するキャラクターは全員女の子”というのも「いい意味で突き抜けている」と言っていただけてホッとしました(笑)。
荒井さん:男性キャラやモンスター的なものを中途半端に入れなくてよかったと思います。《インジェイン・プロテクト》みたいにアクションカードには少しだけいますけれど。
――《インジェイン・プロテクト》の巨人は、存在感ありますよね(笑)。
荒井さん:開発の段階では男の子を入れようという話になっていた時期もありましたが、最終的には“いろいろあります”より、どこか“一点突破”しているほうがいいだろうということで今の形になりました。それを受け入れていただけて本当によかったと思います。
――このコンセプトは今後も継続していくのでしょうか。
荒井さん:はい。今後も男性キャラが登場することはありません。『アンジュ』に登場する男性は、皆さんだけです!(笑)。
――ユーザーさんからいろいろ意見が集まったということですが、どういった意見があったのでしょうか。
荒井さん:体験会に来ていただいたユーザーさんは、やはりTCGに慣れている方が多かったので、僕たちの「こういうゲームを作りたい」という部分を理解していただいたうえで、ルール上直感的でない部分などについて意見をいただきました。そのおかげで今のルールは非常にわかりやすいものになったと思います。
大和田さん:あと「ゲームを始める時のかけ声」が欲しいという声もありましたね。
荒井さん:掛け声は、「ブルーミングバトル・スタート!」に決まりました。全部の意見を採用することはできないんですが、今後もユーザーさんの意見は積極的に取り入れていこうと考えています。ユーザーさんと一緒に『アンジュ』という作品を作っていければと思いますね。
――次に、メディアミックスについてお話をうかがいたいと思います。まず10月中にライトノベルが刊行されますが、こちらはどのような内容になっているのでしょうか。
荒井さん:2冊出るライトノベルはそれぞれ『Ange Chronicle』という共通のタイトルがついていて、さらに『Side:Blue』と『Side:Black』というサブタイトルがつけられています。それぞれ青の世界と黒の世界のキャラクターを主人公にしていて、『アンジュ』の世界は4つの世界が連結した世界になっているんですが、そのへんの内容に少し踏み込んでいくものになっています。
――世界観などを知りたい人にはピッタリの本になりそうですね。
荒井さん:そうですね。ライトノベルの王道というか、現代バトルファンタジー的なものをイメージしていただければいいと思います。TCGの『アンジュ』をライトノベルにしたというよりも、『アンジュ』という世界をTCGとは違う切り口で描いた作品になっています。TCGを遊んでいなくても楽しめる作品になっているので、ここから『アンジュ』に興味を持っていただければうれしいですね。
大和田さん:また、『コミックアライブ』誌上でコミカライズ版も連載が始まっています。こちらは美海が主人公で、とてもカワイイ感じに仕上がっているので、こちらもぜひ読んでみてください。
――その他に、セガからソーシャルアプリも配信予定となっていますね。
大和田さん:はい、こちらについてはまだ詳しいことをお話しできないのですが、配信は今秋を予定しています。現在サイト上で事前登録を行っているので、興味のある方はぜひ事前登録をしていただければと思います。
――続いて、開発中のエピソード、苦労したポイントや楽しかったことになどについてお話しいただけますか。
荒井さん:“リンク”の枚数や判定については、今の形になるまで結構悩みましたね。『アンジュ』の製作をはじめてすぐ“ふり幅の大きい、盛り上がるランダム要素を入れる”ということは決まったのですが、それをゲーム上でどうやって再現するかについては紆余曲折がありました。一時は「サイコロを振ればいいのでは」という意見も出たくらいです(笑)。山札をめくる、ということになってからも「もうひとひねりできないか」と考えた末に、今の「たくさん山札をめくる」という形になりました。この“リンク”のルールを決めるまでが一番苦労しましたね。
――逆に、楽しかったことはありますか。
荒井さん:それはもう、イラストレーターさんに依頼したカードが集まってくる時ですね。お願いする時は「ツンデレ系で」とか「服はゴスロリっぽい感じで」と、言葉で注文するのですが、それがかわいいイラストになって帰ってくるわけですから。毎日ラフや本番のイラストを見るのが楽しかったですね。
大和田さん:僕たちもカードイラストには力を入れたいと考えていたので、「もうちょっとスカートを短く」とか「アホ毛をこうして」とか、細かい注文をつけさせていただきました。それにしっかりこたえていただいて、どのイラストも力作ぞろいになったと思います。
――依頼と違った印象になったカードなどはありますか?
大和田さん:リゼリッタなんかはちょっとイメージが変わったかもしれません。最初は美しいお姉さんという設定だったのですが、小悪魔でセクシーというテーマに変わりましたね。これは僕の趣味も入ってるんですが(笑)。
荒井さん:あとは、ツバサも当初のイメージと少し変わりましたね。彼女は一匹狼だけど実は優しい、という子なんですが、包丁を持っているおかげで、ちょっと違う印象を与えているんじゃないかと思います(笑)。
大和田さん:ラフを見た時には少しびっくりしましたよね。彼女の触るものすべてを傷つけてしまうという孤高なイメージに沿って刃物を持たせようという話だったんですが、まさか包丁を持つとは、という感じでした(笑)。
荒井さん:『アンジュ』ではデッキが3色、4色になっても問題なくプレイできるので、ぜひお気に入りのキャラを詰め込んでデッキを作ってほしいですね。そういう意図も含めてデッキ構築の制限を緩くしているというのもあるので。物語としても、4つの世界が協力しているという設定なので「このキャラとこのキャラが好きなんだけど、一緒にデッキに入れるのは難しい」ということが起こらないようになっているはずです。
――イベントなどで、さまざまな想いの詰まったデッキが登場するのが楽しみですね。では最後に、読者にメッセージをいただけますか。
荒井さん:ここまで長かったような短かったような。実際に製品を目の前にすると感慨深いものがありますが、自信を持って世に送り出せるものになったので、プログレスたちとの楽しいバトルを楽しんでいただければと思います。第1章だけでなく、12月に予定している第2章、来春の第3章と、皆さんを飽きさせないように楽しさを提供していくので、『アンジュ・ヴィエルジュ』を末永くよろしくお願いします。
大和田さん:『アンジュ・ヴィエルジュ』はカードゲーム以外にもさまざまなメディアで展開していくので、TCG以外にも、皆さんの触れやすいもので楽しんでもらえればと思っています。1人と言わず、たくさんお気に入りのキャラクターを見つけてみてくださいね。
――ありがとうございました。
『アンジュ・ヴィエルジュ』ブースターパック第1章『青蘭の聖少女』1BOXを、抽選で3名様にプレゼント。欲しい人は下の応募フォームから応募してください。締め切りは、10月25日です。