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2013年11月19日(火)

3DS『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』は生まれ変わってさらにボリュームアップ&遊びやすくなった!【電撃オンラインアワード2013】

文:千歳

 おはこんにちばんは! 『ドラゴンクエスト』シリーズ大好きなライターの千歳です。ファンによる投票で2013年のベストゲームを決める“電撃オンラインアワード2013”の企画の一環として、3DS『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』を紹介させていただきます!

 最近の『DQ』シリーズの動きですが、しばらくは『ドラゴンクエストX』の運営に専念するのかなー、と思っていたので、先日のiOS/Androidでの展開の発表には本当にビックリしましたね。これからどんどん寒くなりますが、スマートフォン/タブレット端末だと布団の中でプレイができるので、配信されたら布団から出ずに延々遊び続けそうです。というか、それを3DS版『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち(以下、DQVII)』で実際にやりました。

【電撃オンラインアワード2013】3DS『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』

 発売日はまだまだ寒さの残っていた2月7日。機種はいつでもどこでもプレイできる3DS、そしてPS版発売以来、初のリメイクということで期待感はハンパなく……。もうね、ものすごい勢いで遊びましたよ。枕元には常に『DQVII』を置き、寝る直前までプレイ、起きたら布団から出ずにそのままプレイを再開、トイレ以外は遊び倒し、3DSの電源は常に入れっぱなしで中断するときはスリープモード、充電器はコンセントに差しっぱなし……。あの時の私は間違いなくダメ人間でした。でもダメ人間になってしまうくらいおもしろいんです。しかもこれくらいの勢いでプレイしていても終わりがまったく見えないくらいのボリュームなんですよ! こんな感じで2013年の頭から私をトリコにした『DQVII』、その魅力をあますところなくご紹介します!!

■すべての始まりは少年たちの好奇心と1つの石版だった――。“石版システム”でどんどん広がっていく世界!

 広い海にぽっかりと浮かぶ“エスタード島”。世界にはこの小さな島しか存在せず、他国との争いはもちろん、魔物も存在しない平和な日々が続いていました。けれどグランエスタード王国の王子・キーファは、「世界にはこの島しかない」という周囲の話を信用せず、漁村フィッシュベルで暮らす幼なじみの主人公を誘って、“禁断の地”と呼ばれている島にある神殿をこっそり探検します。途中で網元の娘・マリベルも加わり、3人は神殿で不思議な台座とそれにぴったりとはまる数枚の石版を見つけて……。本作のオープニングから序盤のストーリーは、だいたいこんな感じです。

 『ドラゴンクエスト』シリーズって、ほぼすべての作品で“町から一歩出たらモンスターと戦闘”ができると思うのですが、『DQVII』は初めてのバトルまでも“1つの冒険”になっていて、PS版からの語り草の1つになっていますね。とにかくエスタード島の中を行ったり来たりするので、いわゆる“お使い”っぽいな~、と受け止める方も多いと思うのですが、実はこの最初はエスタード島の中だけで物語が進んで行き、“本作の大きなカギである“石版”を集めて”、“それを台座にはめ込むと世界が広がる”、というプロセスは『DQVII』全体のスタンスになっているんですよ。序盤からさりげなく基本を教えてくれているなんて、さすがとしか言いようがありませんね。

 そしてこの“石版集め”がまた、いろいろな意味でキモでもあるんです。石版をすべてそろえて、別世界にワープすることでストーリーが進むので、とにかく石版がないことにはにっちもさっちも行かないんです。PS版では、日本全国で「どこを探しても石版が見つからない! あと1つでそろうのに!!」というユーザーの叫び声が上がっていました。当時はまだインターネットでの情報交換もそんなに盛んではありませんでしたしね。3DS版ではそういった当時の声もきちんと反映されていて、新キャラクターの“石版案内人”が生まれ、“石版レーダー”というシステムが搭載されています。これによって、全体的なストーリー展開そのものがスムーズになったので、より『DQVII』の世界にのめり込むことができようになりました!

【電撃オンラインアワード2013】3DS『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』
▲画面をぐるぐる回して、ダンジョンや町をいろいろな角度から見て石版を探すのが『DQVII』のだいご味の1つ! と言っても過言ではないと思います。

■独立したショートストーリーが、やがて1つの大きな道を示す! オムニバス形式で進んで行くストーリー

 メインとなる大筋のストーリーももちろん用意されていますが、基本的に『DQVII』は台座からワープした世界で、その世界を象徴するようなエピソードを体験できるというオムニバス形式に近いストーリー構成になっています。主人公一行を通してユーザーはいろいろなエピソードを楽しむことができるのですが、ただ単純に「あー、おもしろかった」では済まない場合があるのが『DQVII』のあなどれないところです。何かの問題を解決するために主人公たちが手を貸してハッピーエンドを迎えるお話だけではなく、手を貸すどころか何もできずにただの傍観者として物語を見守るだけのものもあったり。さらには事件の一切合財の責任を理不尽に押し付けられて、悪者に仕立て上げられてしまう場合もあります。

 “主人公一行=正義のヒーロー”という思い込みがあった私は、かなりショックを受けました。それまで休みなく「ガンガンいこうぜ」ばりに進めていたのに、エピソードの結末に心を折られてプレイを中断→気を取り直してプレイ再開、なんてことも多々あったり。どうにもならない世の中の理不尽さを思い知ったり、人間の醜い部分を見せつけられたりと、とにかく問題が一応の“解決”を示したあとでも、いろいろと考えさせられるエピソードが山盛りです。ただのハッピーエンドでは終わらせない、深いストーリーこそが『DQVII』らしさの1つであるとも言えるでしょう。

【電撃オンラインアワード2013】3DS『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』 【電撃オンラインアワード2013】3DS『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』
▲ボス級のモンスターと戦うだけではなく、エピソードによっては町の人たちの間に立ってメッセンジャー的に立ち回ることも。戦うだけが問題解決の方法ではないのです。

→多彩な職業やたくさんのやり込み要素などまだまだ魅力がいっぱい!(2ページ目)

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