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2013年11月15日(金)

応募総数史上最多7,523作品の頂点に輝いたのは? 限定部門も加わった第20回“電撃大賞”贈呈式の模様をお届け

文:ゴロー

 11月14日、都内某所にて第20回電撃大賞の贈呈式が行われた。

第20回“電撃大賞”

 電撃大賞は、株式会社KADOKAWA アスキー・メディアワークス ブランドカンパニーが主催する小説およびイラストの新人賞。記念すべき20回目を迎える今年は、小説部門とイラスト部門に第20回限定部門“電撃学校大賞”を加えた、計3部門への応募が全国から寄せられた。入賞者への賞金額が増加したこともあってか、応募作品総数は史上最多の7,523作品(小説部門:6,554作品、イラスト部門:919作品、電撃学校大賞:50作品)となった。

 本記事では贈呈式の模様とあわせて、受賞者および受賞作品と、大賞に輝いた受賞者のコメントを掲載する。(※以下、敬称略)

■ 第20回電撃大賞 受賞作品・受賞者 応募作品総数7,523作品 ■

●小説部門……6,554作品(長編:4,576作品/短編:1,978作品)

【大賞】 『ゼロから始める魔法の書』/虎走こけた(東京都 26歳)
【大賞】 『博多豚骨ラーメンズ』/木崎サキ(福岡県 24歳)
【金賞】 『韻が織り成す召喚魔法』/キミドリ(大阪府 29歳)
【金賞】 『三年B組 中崎くん(仮)』/小川博史(大阪府 24歳)
【銀賞】 『王手桂香取り!』/青葉優一(熊本県 35歳)
【銀賞】 『放課後猥褻倶楽部』/亜紀坂圭春(山形県 27歳)
【メディアワークス文庫賞】『WORLD OF WORDS 神は世界を記述する』/十三 湊(愛知県 33歳)
【電撃文庫MAGAZINE賞】 『給食争奪戦』/アズミ(東京都 26歳)
【20回記念特別賞】 『水木しげ子さんと結ばれました』/真坂マサル(東京都 35歳)

第20回“電撃大賞”
第20回“電撃大賞” 第20回“電撃大賞”
▲<大賞>受賞者には、小説部門の高畑京一郎選考委員より、正賞と副賞の300万円が贈られた。

▽選考委員
高畑京一郎(作家)
時雨沢恵一(作家)
佐藤竜雄(アニメーション演出家)
荒木美也子(アスミック・エース株式会社 映画プロデューサー)
鈴木一智(アスキー・メディアワークス副BC長・第2編集部統括編集長)
徳田直巳(電撃文庫編集長)
佐藤達郎(メディアワークス文庫編集長)

第20回“電撃大賞”

~<大賞>受賞者コメント~

【大賞】虎走こけた 『ゼロから始める魔法の書』

――小説を書き始めたのはいつ頃ですか? そのきっかけは何ですか?

 小学校低学年の国語の授業だったと思います。「みなさんでグループを作って、小説を書いてみましょう」ってやつ。結局、私がグループ全員のプロットのようなものを書いて、みんなでそれに合わせてお話を書いていました。その時担任や、クラスのみんなに褒められたのが始まりだったような。以来、ずっと書いています。

――受賞作で、こだわった点、アピールしたかった点はどこですか?

 “最初から最後まで全力でおもしろく”というところです。とにかくおもしろさを優先させて、常にお話が動いているようにしました。必要な設定はその隙間にパチパチと。後、出した設定は全部何かにリンクさせること。そして何より、ゼロの可愛さと傭兵のもふもふ感ですね!

――受賞の連絡を受けた時、どこでどんなことをしていましたか? そして、どんな気持ちでしたか?

 会社で仕事をしていました。「大賞です」と聞かされた時は、「そんな馬鹿な!」と本気で思いましたね。もちろん嬉しかったんですが、それと同時にプレッシャーでどん底まで落ち込みました。

【大賞】木崎サキ 『博多豚骨ラーメンズ』

――小説を書き始めたのはいつ頃ですか? そのきっかけは何ですか?

 高校1年生の頃です。まだ自分のパソコンを持っていなかったので、原稿用紙に書き殴っていました。それまでは全く読書をしない人間だったのですが、宮部みゆき先生の『ブレイブ・ストーリー』を読んで非常に感銘を受け、「よし、私もファンタジー小説を書こう」と思い立ったのがきっかけです。なので、初めて書いた作品は異世界トリップものでした。

――受賞作で、こだわった点、アピールしたかった点はどこですか?

 台詞の言い回しやテンポにこだわりました。特に博多弁の台詞は、できるだけ自然に、よりネイティブな感じにしようと、何度も声に出して読みました。また、福岡ローカルネタやプロ野球の小ネタをたくさん詰め込んだので、理解してもらえなくとも、福岡と野球への愛だけでも伝わればいいな、と思っていました。

――受賞の連絡を受けた時、どこでどんなことをしていましたか? そして、どんな気持ちでしたか?

 自宅にいました。そわそわしながら、だらだらしていました。「大賞です」と言われた時は、正直これはやばいと思いました。電撃の大賞受賞者というのは、野球で例えるならば“二刀流のドラフト超目玉ルーキー”みたいな才能あふれる存在だと思っていたので。“育成枠で拾われたらいいな”レベルの私としては、身に余り過ぎる名誉です。大賞という肩書がもたらす注目度とプレッシャーに、胃が痛くなりました。今も痛いです。でも、賞金については素直に嬉しかったです。

→イラスト部門入選作品のイラストも掲載!(2ページ目)

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