2014年1月26日(日)

『グランツーリスモ6』は進化し続ける――ユニークなコラボカーや全長27kmにおよぶ新コースが登場!【台北国際ゲームショウ2014】

文:皐月誠

 台湾にて開催されている“2014 台北國際電玩展(台北国際ゲームショウ2014)”から、1月25日にSCEブースにて実施された『グランツーリスモ6』ステージの模様をお届けする。

 ステージには、ポリフォニー・デジタルの山内一典氏が登壇。同氏はステージへ押し寄せた大勢のファンを前に、「仕事柄、世界中のゲームショウに立つことが多いけれど、台湾の熱気が世界で一番すごい」と、感嘆の声を上げていた。

『グランツーリスモ6』
▲“台北国際ゲームショウ”のステージに立つのは4年ぶりという山内一典氏。

 『グランツーリスモ6』には1,200台の自動車が登場するが、その中には往年の名車や最新のスポーツカーといった実車だけでなく、“Vision Gran Turismo”によってデザインされた未来の自動車も含まれる。

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▲“Vision Gran Turismo”に各社が提示した“未来のグランツーリスモ”たち。

 そして“Vision Gran Turismo”のマシンから、最初に配信される“メルセデス・ベンツAMG ビジョングランツーリスモ”のトレーラー動画が上映された。メルセデス・ベンツは本プロジェクトのオファーを受けてから、ヨーロッパ・アメリカ・日本・中国の全デザインセンター共同にて、参加者200人におよぶコンペティションを実施。約1カ月という短期間にてデザインを完成させたという。

『グランツーリスモ6』 『グランツーリスモ6』
▲ゲーム中の“メルセデス・ベンツAMG ビジョングランツーリスモ”(左)と、それを実車として作り上げたもの(右)。

 さらにメルセデス・ベンツは、実車として再現した“メルセデス・ベンツAMG ビジョングランツーリスモ”を、2013年11月に開催された自動車の見本市“Los Angeles Auto Show”へ出展した。その際の反響は非常に大きく、同社は数量限定による当モデルの市販を決定している。山内氏はこの実車発売について、「ゲームのクルマが実際に売られるなんて、ゲームを作ってる自分からはとても嬉しいこと」とコメントした。

 次に司会者から『グランツーリスモ6』の開発にあたって苦労したことを質問された山内氏は、「ハードが(前作と同様の)PS3でありながら、前作から進化させなければいけない点」にあったと回答。それにあたって基本へ立ち返るべく、物理エンジンの再設計や新鋭的な環境シミュレータの実装などを行ったという。さらに、旧作を未プレイの人が遊びやすいタイトルとなるようにも留意したとのことだ。

 新世代のレーシングゲームとしてリリースされた『グランツーリスモ6』だが、山内氏は「『グランツーリスモ6』はオンラインでこれからも進化していく」と宣言。2つの動画にて、今後の追加要素を紹介した。

 1つめの動画で披露されたのは、レッドブル・レーシングとのコラボレーションで作られた追加車種“グランツーリスモ レッドブル X2014 スタンダード”と“グランツーリスモ レッドブル X2014 ファンカー”。“スタンダード”は通常のF1カーと同様にエアロでダウンフォースを作るが、“ファンカー”は車体下方の空気を吸い上げてダウンフォースを作る。これにより、両車は運転感覚がまったく異なるマシンに仕上がっているという。

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▲エアロによってダウンフォースを得る“グランツーリスモ レッドブル X2014 スタンダード”。 ▲ファンによる空気の吸い上げでダウンフォースを得ると“グランツーリスモ レッドブル X2014 ファンカー”。

 2つめの動画で披露されたのは新コース。名称は不明ながら全長は27kmもあり、『グランツーリスモ』シリーズ最長とのこと。従来とは異なるテイストのレースを楽しめるだろう。

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▲開けた土地に存在しており、時間変化にともなって情景も大きく移り変わる。

 ゲーム内におけるリアルの再現や、リアルにおけるゲーム内マシンの製作など、最高峰のレースゲームとしてトップランを続ける『グランツーリスモ6』。今後の展開にも目が離せない。

データ

▼『グランツーリスモ6』ダウンロード版
■メーカー:SCE
■対応機種:PS3
■ジャンル:RCG
■配信日:2013年12月5日
■価格:6,195円(税込)

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