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2014年9月1日(月)

『DOA5Uアーケード』初の公式大会で王者がついに決定! 優勝候補が次々と脱落する荒れた試合を制したのは?

文:megane

 コーエーテクモゲームスは、セガ主催のイベント“ジャパンゲーマーズライブ”にて、『DEAD OR ALIVE 5:Ultimate Arcade』の公式大会“DOA5UA ファイティングカーニバル 2014 サマー”を8月31日に開催した。

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 本大会は、全国25店舗で開催された店舗予選の優勝者とニコニコ生放送“APMチャンネル”内で行われた5回の公式トーナメントの優勝者、当日予選を勝ち抜いた2名の計32名で行われる全国大会。

 大会の実況はセガのセクシー斎藤さんと『DOA5UA』トッププレイヤーの闇マさんが担当。解説席にはRazer所属プロゲーマーの板橋ザンギエフさんが、そしてゲストには本作のプロデューサーを務める早矢仕洋介氏と声優の山本彩乃さんが登場した。

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▲セクシー斎藤さん(左)、闇マさん(右)▲山本彩乃さん(左)、早矢仕P(中)、板橋ザンギエフさん(右)

■戦いは『DOA5UA』にたどり着く前から始まっていた

 当日予選には32名が参加できるのだが、本日は32名以上が当日予選にエントリーしたため、あいにく抽選となった。当日予選には、このために来日した韓国最強プレイヤーの1人であるtest選手もサプライズで参加しており、予選とはいいつつもかなりの魔境と化していた。

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▲抽選はくじ引きによって行われた。途中からは早矢仕Pも抽選に参加。
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▲抽選という0回戦を勝ち残った32名が当日予選へと駒を進めた。▲しんいち選手とさきこあ選手による戦いで当日予選の幕が開けた。

 熾烈な当日予選を勝ち抜いたのは、名古屋など中部地区で活躍しているSilvermoon選手(ラ・マリポーサ)、そして危なげない戦いで勝ち進んだtest選手(ザック)。今回、test選手はこれまでのクリスティからザックへとキャラを変更しての参加となった。

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▲日本在住の韓国人プレイヤー・しのび選手も当日予選に参加。test選手の通訳も務めた。
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▲test選手は前回大会までのクリスティからザックへとキャラを変更。しかも韓国にはアーケード版がないので、カードの戦績は日本に来てからのものだ。▲しのび選手も前回までのかすみから新キャラ・女天狗に変更。しゃがみ専用挑発なども駆使して会場とニコ生を沸かせていた。
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▲勝ち残ったのはSilvermoon選手。▲もう1人はtest選手。
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▲当日予選を含めた32人で決勝トーナメントが争われた。

■1回戦目から優勝候補が脱落する波乱の展開に

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 対戦相手の組み合わせもくじ引きによって行われた。その結果、優勝候補である前回大会優勝者の活忍犬選手とユウイチ選手が激突するという展開に。

 この活忍犬選手とユウイチ選手との戦いはユウイチ選手の勝利。なんと前回大会優勝者が1回戦で姿を消してしまった。

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▲ユウイチ選手▲活忍犬選手
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▲エレナを使うユウイチ選手とリグを使う活忍犬選手。

 この2人の戦いはどちらが勝ってもおかしくはないという状況ではあるのだが、波乱はそれだけではなかった。関西で段位“帝王”を誇るなす子選手、九州最強と言われる“豪傑”シオロジカ選手も1回戦でそれぞれ負けてしまう。

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▲AKA選手とシオロジカ選手の対戦は前回大会でも行われ、その際にはシオロジカ選手が勝利している。
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▲AKA選手▲シオロジカ選手
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▲勝利して喜ぶAKA選手。

 そのユウイチ選手も2回戦でNCR選手に破れ、“帝王”ゆかし選手もPoPo選手に破れてしまう。これでトーナメントに残った高段位持ちは“帝王”を持つ輝Rock選手のみとなってしまった。

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▲ユウイチ選手とNCR選手の戦いは、NCR選手の勝利。

 なお8月31日現在、アーケードでトップである段位・闘王を持つのは活忍犬選手ただ1人、続く帝王を持つのはゆかし選手、なす子選手、輝Rock選手の3人、豪傑は闇マ選手、シオロジカ選手、ユウイチ選手の3人となっている。

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▲マリー・ローズで勝ち残っていた想魔選手もFLACK選手のバースの前に敗退。
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▲3回戦まで終了して残ったのは4名。

■ベスト4進出は輝Rock選手、PoPo選手、FLACK選手、kobm選手

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 test選手が2回戦でヒロぽん選手に敗れるなど、1回戦に限らず2回戦も波乱含みだった今大会。そんな中でもベスト4まで勝ち抜いてきたのは、闇マさんにして「優勝候補の1番手」と言わしめた輝Rock選手、そして数々の大会で成績を残してきたPoPo選手、今回キャラをレオンからバースに変えてきた北陸のプレイヤー・FLACK選手、店舗予選を一番乗りで突破したkobm(コブン)選手の4人。

 輝Rock選手(レイファン)とPoPo選手(ティナ)による一戦は、技のスカりを見逃さず確実に攻め立てる輝Rock選手と、ガードさせて有利な技が多く、打撃と投げで2択を狙い、大ダメージを狙うPoPo選手という戦いに。

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 試合展開は、まず輝Rock選手がダウンから下段攻撃を加えて強制起こしを決め、なんと2ラウンドを先取するという一方的な展開に。このまま試合が決まってしまうかと思われたが、ハイカウンター投げを駆使してなんとか2本を取り返す。しかし、勢いはまだ輝Rock選手にあったようで、そのまま最終ラウンドを決めて輝Rock選手が決勝へと進出した。

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▲2ラウンド取られてからの冷静な立ち回りが印象的だったPoPo選手。しかし、輝Rock選手に勝利の女神が微笑んだ。

 もう一方の準決勝は、前回大会のレオンからバースに変えてここまで勝ち上がってきたFLACK選手と若手のハヤテ使いkobm選手の戦い。FLACK選手は試合前のインタビューにて、kobm選手が前回大会でバース使いのMatt Ponton選手に敗れたことを挙げ(関連記事)、心理戦を繰り出してくる。

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▲プレッシャーをかけるFLACK選手とかけられるkobm選手。

 さらにFLACK選手は筐体選びのじゃんけんにも勝って、kobm選手へのプレッシャーを強めるが、実際の試合展開はそんなことを感じさせない戦いが繰り広げられた。中距離からチャンスを狙っていく両選手だが、中距離の強さはどちらかというとハヤテに利がある。しかし、お互いに2ラウンドずつを取った最終ラウンド、ラストはバースの4PPの2発目を読んだkobm選手の中パンチホールドが決まり、見事に勝利。kobm選手が決勝へと駒を進めた。

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▲細かい技の応酬を読みきったkobm選手の勝利。

■『DOA5UA』初代王者に輝いたのは……!

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▲いよいよ決勝戦! の前にセガ恒例(?)の決勝出場者による小芝居が始まる。

 全国25店舗からなる予選や公式トーナメントを経て、長い戦いもついに最終戦となった。秋葉原のHeyまで対戦のために定期券を購入し(闇マ氏談)、地道にキャラ対策を煮詰めていった輝Rock選手。そして期待の選手と言われて数々の大会に出場し、ついにトップが見える位置に来たkobm選手。アーケードに帰ってきた『DOA』の初代王者がここに決まることになる。

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 選ばれたステージは雪原が広がる南極ステージ。ここは床がすべてスリップゾーンになっており、下段攻撃を喰らうとノーマルヒットでもカウンター扱いになってしまう。

 まず1ラウンド目を先取したのはkobm選手。壁コンボや浮かせからのコンボを的確に決めて、相手の体力をごっそりと奪い取る。

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▲1ラウンド目はkobm選手が取る。
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 しかし2ラウンド目からは輝Rock選手の下段ガードからの下段投げやホールド、そして七寸靠が当たり始めて、一気に2ラウンドを奪い取る。そして迎えた4ラウンド目、ガードからの確定反撃や連携へのホールド、相手の技スカリに合わせた下段攻撃が決まって3-1で試合終了。『DOA5UA』の初代王者は輝Rock選手となった。

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▲長い戦いを制し、輝Rock選手が『DOA5UA』初代王者の座に輝く!

 約14年前、『DOA2』時代から対戦を重ねていた輝Rock選手。しかし、こういった公式大会での優勝はまだなかったということで「本当にうれしい」と語った。また、対戦してくれたプレイヤー、そしてゲームに理解のある妻への感謝の言葉、『DOA』の未来に対する期待を述べて大会を締めくくった。

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▲優勝への達成感か、涙ながらに語る輝Rock選手。▲輝Rock選手にはサイン入りタペストリーの他……。
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▲巨大なトロフィーも贈られた。

■次回作はPS4/Xbox Oneで登場! 『DEAD OR ALIVE 5 LAST ROUND』

 そして既報の通り、早矢仕プロデューサーより『DOA5』世代の最新作として『DEAD OR ALIVE 5 LAST ROUND』がPS4とXbox One向けに2015年春に発売されることが明らかになった。

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 詳細は不明だが、さらなる展開に期待したいところだ。また、アーケードタイトルとしての展開もまだまだ刷新されている。早矢仕さんはアーケード版として『DOA』を出した理由の1つとして、プレイヤーが集まる大会を開きたかった、と語った。セガの協力があって成し得た今回の大会、早矢仕さんは「1回じゃやだ」と率直に語り、次回大会への意欲をのぞかせた。

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▲『DOA』プロデューサーの早矢仕洋介氏。
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▲『DOA』コスプレイヤーたちと記念撮影。何気に有名選手だらけ。

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Akira, Sarah, Pai, Jacky characters
(C)SEGA. Virtua Fighter is either a registered trademark or trademark of SEGA Corporation.

データ

▼『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate: Arcade』
■メーカー:コーエーテクモゲームス
■対応機種:AC(ALL.Net P-ras MULTI バージョン2)
■ジャンル:FTG
■稼働日:2013年12月24日

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