2014年9月19日(金)

『ダイイングライト』から成長要素や規制情報などを紹介! 『レゴ ムービー ザ・ゲーム』には楽しい遊びが盛りだくさん【TGS2014】

文:皐月誠

 9月18日、千葉県・幕張メッセにおける“東京ゲームショウ2014”開催にあたり、近隣会場にてワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメントによる新作ゲームのプレゼンが行われた。プレゼンの中ではスマートフォン用ゲームとコンシューマハード用ゲームが紹介されたが、この記事では後者についてピックアップする。前者については別の記事にて取り上げる予定だ。

■『レゴ ムービー ザ・ゲーム』

 『レゴ ムービー ザ・ゲーム』は、タイトルが示す通り映画『レゴ ムービー』をゲーム化したタイトル。『レゴ シティ アンダーカバー』と同じくTT Gamesが開発を担当し、“レゴブロックで遊ぶようなワクワクするひらめきと、驚きが楽しめるアクションゲーム”を表現している。

『レゴ ムービー ザ・ゲーム』 『レゴ ムービー ザ・ゲーム』
▲TT Gamesのディレクター・Mike Taylor氏が『レゴ ムービー ザ・ゲーム』を紹介。 ▲プレゼン会場にはバットマンも登場。

 ステージは15レベル/3ハブ。オープンワールドタイプだった『アンダーカバー』にはおよばないが、それぞれのハブにおいて広大なレゴの世界が広がっている。細かい『アンダーカバー』からの変更点としては、“キャラクターの手足の動きが固くなった”という点がある。これは表現力の低下ではなく、“より本物のレゴブロックらしい動き”が再現されていることを意味している。

 本作のシナリオは、映画とほぼ同様のもの。おしごと大王による世界征服を阻止すべく、勘違いから“選ばれし者”とされてしまった青年・エメットが仲間たちと奮闘していく。キャラクターはウィトルウィウスやクレオパトラ、シェイクスピア、バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマン、ガンダルフ、メタルビアード、ユニキティなど、映画や実際のレゴブロックで人気のキャラクターたちが100種類以上登場。その多くはアンロックに成功するとプレイアブルキャラクターとなるので、コレクションを楽しめる。

 本作におけるプレイヤーは複数のキャラクターによるチームを操作していくことになる。なお、チーム内のキャラクターを1Pと2Pが分担して操作することによる協力プレイも可能だ。協力プレイはすべてのパートで行え、役割分担やサポートが重要なシーンも存在するので、小さい子どもがプレイする場合は親などが手助けしてあげるといいだろう。

『レゴ ムービー ザ・ゲーム』&『ダイイングライト』
▲次のイベントまでスタッドによるガイドが表示される。ただし脇道での遊びも豊富に用意されているようだ。

 作中にはレゴブロックを組み立てて新しいオブジェクトを作り出すシーンがあり、特定の“マスタービルダー”と呼ばれるキャラクターは必要なパーツを指定するだけで組み立てを行えるが、一般的なキャラクターは実際のレゴブロックのように必要なピースを指定することで組み立を行っていく。一般キャラクターによる組み立ては簡単なミニゲームとなっており、使用した時間に応じて組み立て後にもらえるトークンの量が増減する。

『レゴ ムービー ザ・ゲーム』&『ダイイングライト』 『レゴ ムービー ザ・ゲーム』&『ダイイングライト』
▲ビルドマスターは、不思議な力でブロックを組み立てられる。 ▲通常のキャラクターは、ピース探しのミニゲームでブロックを組み立てる。

 本作のハンズオンを体験したが、シンプルな操作性の上でさまざまな遊びの要素(基本的には三人称アクションだが、リズムアクションやシューティングとなるシーンも!)があり、大人でも十分に楽しめる内容だと感じられた。もちろん、レゴのミニフィグを操作してレゴワールドを冒険する感覚は、小さな子どもに大きな驚きと喜びを与えてくれるだろう。

『レゴ ムービー ザ・ゲーム』&『ダイイングライト』 『レゴ ムービー ザ・ゲーム』&『ダイイングライト』
▲シーンに応じて、ゲームのプレイスタイルは目まぐるしく変化する。

■『ダイイングライト』

 『ダイイングライト』は、『デッドアイランド』で知られるポーランドのゲームメーカー・Techlandによる一人称アクションアドベンチャー・ゾンビゲーム。筆者は“E3 2013”において初期ビルドの本作に触れていたが、今回はほぼ完成に近いバージョンとのことで、多くの要素が追加されていた。

『レゴ ムービー ザ・ゲーム』&『ダイイングライト』
▲Techlandのアソシエイトプロデューサー・Maciej Binkowski氏。物理工学の学生だったがマーシャルアーツの格闘家になるため大学を離れ、黒帯を取得してから学校を卒業。プログラマーやスタントマンを経て、現在は『ダイイングライト』を最高のゾンビゲームとすべく活動中。

 追加要素の1つは、“ストレングス(強さ)”と“アジリティ(俊敏さ)”という2つのステータス。これらのステータスは画面上方にバー状のゲージとして表示されており、ストレングスは“Biter(本作におけるゾンビの呼称)”との戦闘によって、アジリティはさまざまなアクションを行うことでゲージが溜まっていく。これが溜まり切るとレベルアップとなり、新たなアクションをアンロックできるようになる。序盤のアクションとして、ストレングスによるものは“Stomp(踏み潰し)”と“Charge Atack(タメ攻撃)”、アジリティによるものは“Sliding(スライディング)”と“Dodge(回避)”が用意されている。このレベルはスキルだけでなく基本的なアクションにも影響し、低レベル状態では踏ん張りながら障害物を越えて行くが、高レベル状態ではスムーズに障害物をわたって行けるようになる。

『レゴ ムービー ザ・ゲーム』&『ダイイングライト』
▲どのような方向性で主人公を育てていくかはプレイヤー次第だ。
『レゴ ムービー ザ・ゲーム』&『ダイイングライト』 『レゴ ムービー ザ・ゲーム』&『ダイイングライト』
▲主人公の敵にはbiterの他、敵対的な人間も含まれる。知恵を武器に襲ってくる強敵だが、音や光でゾンビをおびき寄せてけしかけるなど、こちらも知略を尽くして応戦しよう。

 もう1つの追加要素が、画面右上に表示されるレーダーマップ。ここでは周囲の地形の他、日が落ちて“Volatile”と呼ばれる形態となったBiterの視界範囲を確認できる。昼間はどんどん前に進んでいくゲーム性だが、夜間は敵の視界を避けて慎重に進むステルスゲームとなるわけだ。

『レゴ ムービー ザ・ゲーム』&『ダイイングライト』 『レゴ ムービー ザ・ゲーム』&『ダイイングライト』
▲レーダーマップには、周囲のマップやセーフハウス、目標地点など、そしてVolatileの視界が表示されている。
『レゴ ムービー ザ・ゲーム』&『ダイイングライト』 『レゴ ムービー ザ・ゲーム』&『ダイイングライト』
『レゴ ムービー ザ・ゲーム』&『ダイイングライト』
▲点在するセーフハウス。多くはロックされており、電力を確保してbiter避けの強力な光源を得られれば使用可能となる。

 他の追加要素としては、“グラップリングフック”が存在する。これは遠くに投げることでロープをわたし、離れた場所や高所などへ移動できる装備だ。アイテムとして入手するのかアジリティのレベルアップで獲得するのかは定かでないが、高低差の大きいマップでは必須となってくるだろう。この装備の描写は、“E3 2014”用のトレーラー動画でも確認できる。

 ゾンビの身体が真っ二つになるほどの痛快なゴア描写が魅力となっている『ダイイングライト』だが、日本語版では血液や断面の彩色などに規制がかけられるとのこと。また、人間の部位欠損は削除される模様だ。こうなると気になるのが、無規制となるであろうPC版へ日本語UIが搭載されるかどうか。これについては搭載予定らしいが、確定した情報ではないため正式な発表を待ってほしい。

 本作は最大4人でのCo-opに対応しており、Binkowski氏いわく「お酒は1人で飲んでもおいしいけど、皆で飲むともっとおいしい!(意訳)」ようなプレイ感を楽しめるという。

『レゴ ムービー ザ・ゲーム』&『ダイイングライト』
▲本作には武器のクラフト要素が存在する。強力な武器を使えば、一撃で撲滅!

 今回のワーナーによるコンシューマゲームのプレゼンでは、低年齢層をメインユーザーに据えた『レゴ ムービー ザ・ゲーム』と、ハードコアゲーマーをメインユーザーに据えた『ダイイングライト』の2作が紹介された。対局に位置するかのような両タイトルだが、映像作品ではハリウッド映画から日本の美少女アニメまでを取り扱うワーナーグループらしい、同社コンテンツの多様さを体現するラインナップだったと言えるだろう。

■東京ゲームショウ2014 開催概要
【開催期間】
 ビジネスデイ……2014年9月18日~19日 各日10:00~17:00
 一般公開日……2014年9月20日~21日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込)
※小学生以下は無料

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