11月19日にPS4で発売される『ソードアート・オンライン ゲームディレクターズ・エディション』。2015年時点での『SAO』ゲームシリーズ総決算といって過言ではない本作をより楽しむために、これまでのゲームシリーズの歴史を2回に分けて振り返ってみたいと思います。
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▲このシーンをもう一度見るために――。というのも、PS4で『Re:ホロウ・フラグメント』を遊ぶ理由としては十分だと思うのですが、いかがでしょうか?
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振り返る前に、まずは『ゲームディレクターズ・エディション』の紹介をしておきましょう。本作は、PS Vita用ソフト『SAO -ホロウ・フラグメント-』と、PS3/PS Vita用ソフト『SAO -ロスト・ソング-』をPS4向けにリファインしたものです。
『ホロウ・フラグメント』をリファインした『Re:ホロウ・フラグメント』は、新シナリオや新ボス、オンラインマルチプレイや女性アバターの追加など、さまざまな点でパワーアップ。『ロスト・ソング』もハードの能力によって、妖精の世界《アルヴヘイム・オンライン》がより美しく表現されています。
そんな『ゲームディレクターズ・エディション』にいたるまで、どんな過程を経てきたのか? 後編ではゲーム第2作『SAO -ホロウ・フラグメント-(以下、HF)』と、第3作『SAO -ロスト・ソング-』を振り返っていこうと思います。
→『SAO -インフィニティ・モーメント-』の振り返り記事はこちらから
謎のエリア《ホロウ・エリア》で繰り広げられる、もうひとつの物語
2014年にPS Vitaで発売された『HF』は、前作『ソードアート・オンライン -インフィニティ・モーメント-(以下、IM)』をベースに、大幅にブラッシュアップされた作品です。新たに《ホロウ・エリア》と呼ばれる未踏のエリアを舞台にした《ホロウ・エリア》編が楽しめます。
《ホロウ・エリア》編のボリュームは『IM』で楽しめた《階層攻略》編とほぼ同じで、やり応えはたっぷり。また《階層攻略》編も、PSPからPS Vitaになったことでグラフィックがパワーアップしている他、システムや操作部分についても別作品といっていいほど手が加えれれているので、『IM』をすでにプレイした人も新鮮な気持ちで遊べたのではないでしょうか。
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▲《ホロウ・エリア》編の物語も原作者・川原礫先生が監修。キリトが迷い込んだ《ホロウ・エリア》で謎の少女・フィリアと出会ったところから物語が始まります。
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▲《階層攻略》編と《ホロウ・エリア》編のどちらからでもプレイ可能。『IM』のセーブデータを持っている人は『HF』に引き継ぐこともできます。
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フィリア(CV:石川由依) |
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キリトが《ホロウ・エリア》で出会った少女。トレジャーハンターを自称していますが、なぜか《ホロウ・エリア》から出られないようです。“オレンジ・カラー(ゲーム内で犯罪を犯したプレイヤー)”でもあります。
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▲フィリアは、殺人ギルド《ラフィン・コフィン》で数々のプレイヤーを殺してきた、元・首領のPoHと、なんらかの因縁があるようなのですが……。
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ユウキ(CV:悠木碧) |
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《絶剣》と呼ばれる凄腕の剣士の少女。本来ならば《SAO》には囚われていないはずの彼女だが……。ある条件を満たすことで、仲間にすることができる。
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▲最強のライバルとしてキリトの前に立ちはだかるユウキ。味方にすれば頼もしいことこの上なし!
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よりアクション性がアップしたアクティブバトルに進化!
《ホロウ・エリア》での新しい戦いと、フィリアをめぐるストーリーが注目の本作ですが、バトルに関しては、リアルタイムでパートナーに指示を出して戦っていくなど、基本的な部分は『IM』とあまり変わっていませんが、アクション性がかなりアップしました。スイッチは、ハードがPS Vitaになったことで画面をタッチするだけで発動可能に。より直感的な操作で戦えるようになったのが特徴的です。
《バーストゲージ》 |
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▲オートアタックで進行する戦闘自体は、前作と同様。新たに“BURSTゲージ”と呼ばれるゲージが追加され、ボタンを押してこのゲージを消費することで、任意に攻撃も可能になりました。
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《バーストアタック》 |
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▲さらに、BURSTゲージが続くかぎりは連続攻撃ができ、最後はソードスキルでフィニッシュ、なんて戦い方もできるようになりました!
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《ステップ》 |
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▲BURSTゲージを使ったアクションとして、前後左右の“ステップ”も追加されました。これを使えば、敵の攻撃を避けたり、敵の横や後ろに回りこんだりといった戦い方も可能です。
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▲バトル中にパートナーから提案が出され、それを受けると友好度がアップ。例えばソードスキルの提案を受けた場合は、一緒にソードスキルを発動してくれることも!
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▲特定の条件を満たすと解放される《オリジナルソードスキル(OSS)》システム。これを使うことで複数のソードスキルによる連続攻撃ができるようになりました。
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第76層のBOSSモンスター《The Ghastlygaze》との戦いを収録した動画を掲載いたしますので、戦闘の雰囲気を確認してみてくださいね。
手つなぎ&お姫様だっこでパートナーとの距離もさらに近づく!?
本作では、パートナーのキャラクターにできるアクションも新たに2つ追加! 一つは“手をつなぐ”アクションで、もう一つは“お姫様だっこ”をするアクションです。パートナーとの友好度が高くないとできないアクションですし、ゲーム的には“バトルで有利に戦える”といったことはありませんが、手をつないで街を歩くだけでも、かなり楽しめる要素だったりします。
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▲街中だけでなく、時にはフィールドで、他のプレイヤーに見せつけるようにアクションすることも……。
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▲他にも、ゲーム中の視点を主観視点に変更できるモードも追加されました。主観視点はフィールドでも街中でも有効で、いつもとは違う視点でのゲームが楽しめます。
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▲特定の条件を満たした状態でのパートナーとのデート中、キリトの部屋に行くと、パートナーと“添い寝”ができます!
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▲2人っきりのベッドで甘々な会話を楽しめるので、気になるパートナーがいたら、ぜひキリトの部屋にお誘いしてみてください!
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▲イベントCGも、前作よりかなりテンションが上がるものが! たとえ兄妹でも、リーファとなら……という人も多いハズ!?
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そんな手つなぎやお姫様だっこを藍井エイルさんが体験してくださいました。さらに、ベッドの上でキリトと●●●●がイチャイチャするシーンもありますのでぜひご覧ください。
自動生成されるエリアに挑む《ホロウ・ミッション》
冒険の拠点となる都市《アークソフィア》と行き来できる《管理区》をはじめ、《ホロウ・エリア》はいくつかのエリアに分かれていますが、このエリアでは《ホロウ・ミッション》という特殊なミッションが発生することがあります。
《ホロウ・ミッション》はエリア全体で自動生成されるのが特徴で、マップに発生したミッションを自分で探してクリアしていくことになります。
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▲ミッションの難易度はマップで確認可能。自分でクリアできそうなミッションを選んで進めていくといいですね。
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▲《ホロウ・ミッション》ではプレイヤー4人によるマルチプレイも可能。プレイヤー4人+それぞれのプレイヤーのパートナー4人の、擬似的な最大8人パーティでミッションに挑めます。
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▲さらに本作では、自分のアバターの作成もできるようになりました。キリトの代わりにアバターを使ってストーリーモードを進めたり、マルチプレイで使うことができます。
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大型アップデート《皇輝の継承者》でさらなる要素が追加!
本作は大型アップデート(※2014年7月に実施済み)で、さらにボリュームがアップしました。新規のボスが10体以上追加されたことや、新フィールドの追加、他にもレベルキャップの解放など、アップデート当時にゲームをクリアしている人でも、さらにやりこみがいのある要素がたっぷり。
さらに《ホロウ・エリア》のマップが見やすくなるなど、ユーザーの声を反映した修正も行われました。
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▲《アインクラッド》で悲劇的な別れをしたサチとも、このアップデートでデートが可能に!? サチはキリトの前で倒れ、消えていったはずですが、はたして彼女は……?
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▲大型アップデートでは新規イベントCGが追加! アップデート前にクリア済みの人で、これらのイベントCGのために再びプレイを始めた人も多いのでは?
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→『ホロウ・フラグメント』レビューはこちら
→大型アップデート《皇輝の継承者》レビューはこちら
→『ホロウ・フラグメント』の記事を振り返ってみる
舞台はついに《ALO》へ! 大空を飛び回れるアクションRPGを楽しもう
『SAO -ロスト・ソング-(以下、LS)』は、2015年3月にPS3/PS Vitaで発売されたタイトルです。『IM』と『HF』の舞台は《SAO》でしたが、本作は妖精と魔法の世界《アルヴヘイム・オンライン(ALO)》が舞台。
変わったのはゲームの世界だけではありません。ゲームジャンルもこれまでのRPGからアクションRPGに変更されています。原作の《ALO》の世界は自由に空を飛べる点が特徴的な世界でしたが、本作でもそれを再現しており、空を飛んだり魔法で攻撃したりできます。
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▲本作を手がける二見プロデューサーいわく、「『LS』は『HF』の続編ではなく新作」ということ。以前に二見Pは続編を作ると話しており、『HF』の続編的タイトルは別にある……?
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▲『LS』の世界観は『IM』や『HF』を引き継いだもので、ストレアやフィリアも《ALO》の世界に。2人のファンの人も、安心(?)してゲームをプレイできるうれしい仕様です。
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▲《ALO》で新たに実装された浮遊大陸《スヴァルト・アールヴヘイム》が、本作の舞台になります。キリトやアスナたちがこの大陸でクエストをクリアしていく中で、さまざまな種族で構成されたギルド《シャムロック》のメンバーと出会うことに。
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レイン(CV:高木美佑) |
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キリトたちが《スヴァルト・アールヴヘイム》で出会うレプラコーンの少女。高いハイドスキルを持っていますが、なぜかキリトたちを追い回しています。
セブン(CV:金元寿子) |
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ギルド《シャムロック》のリーダーを務めるプーカの少女。現実世界ではロシアの天才科学者の少女でVR研究においては、茅場晶彦の対となる“光”の科学者と比喩されてまする。
スメラギ(CV:竹内良太) |
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ウンディーネの剣士。《シャムロック》の実質的リーダーで、セブンを常に守っています。剣の腕は高く、サラマンダーのユージーンにも勝利したほどの実力の持ち主です。
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▲種族同士が覇権を争う《ALO》の中でも、さまざまな種族で構成された《シャムロック》はかなり珍しいギルドです。
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地上と空中で繰り広げられる激しいアクションバトル
キャラクター全員が自由に空を飛べる《ALO》の世界を再現した本作。地上のフィールドを歩いたり走ったりすることはもちろん、ボタンひとつで空中を飛行することも可能です。広大なフィールドを自由に移動し、敵に近づけばそのままバトルに移行。地上→空中や移動→戦闘はシームレスに移行できるのが特徴で、空中から地上に急降下して、そのまま攻撃するといったことができるのも、『LS』の大きな特徴ですね。
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▲フィールドにはさまざなダンジョンが存在。ダンジョン内では飛行できず、飛行でのバトルになります。
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▲空中は360度すべてが戦闘フィールド。敵の足元や頭上から攻撃したり、地上の敵に空中から魔法で攻撃したりといったことができます。
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▲本作は“魔法”を使えるのも特徴のひとつ。種族によって魔法の得手不得手はあるものの、基本的にはどの種族も使用可能。また魔法には属性があり、敵の弱点属性の魔法で攻撃すれば、それだけ大きなダメージを与えられます。
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好きなキャラクターでパーティを組んで大空を飛ぼう!
前作までは、パートナーに好きなキャラクターは選べたものの、操作するのはキリト固定でした。しかし本作では、アスナやリーファ、シノンたち操作キャラクターに設定することが可能に。また本作では、3人でパーティを編成していくことになりますが、そのメンバーを自由に編成可能。アスナ、リーファ、シノンといった、ヒロイン3人のパーティで戦うこともできるようになりました。
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▲戦闘中に“ユニオンゲージ”と呼ばれるゲージが貯まると、“スイッチ”が使えるようになります。スイッチを発動すると、敵のターゲットをスイッチしたキャラクターに変更でき、ここから強力なコンボにつなげられることも!
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▲パーティメンバーは“作戦”コマンドで“突撃”や“集合”などの指示を出せます。戦況に合わせた作戦で、パーティの戦力をアップさせましょう。
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▲キャラクターごとに3タイプの武器を装備でき、アスナなら杖や細剣、弓を装備可能。弓は唯一遠距離攻撃ができる武器なので、この武器を主体に戦うと、普段とは違う感覚でゲームが楽しめます。
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▲『HF』までのイベントは、どちらかというと“キリトとヒロイン”という組み合わせが多かったのですが、本作ではさまざまなキャラクターの組み合わせでイベントが発生します。
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熟練度による成長システム
原作では、《ALO》はレベル制ではなく熟練度制(スキルを使えば使うほど、そのスキルが強化されるタイプのこと)を採用しています。そのため、戦うことで種族熟練度がアップし、スキルを使うことで、そのスキルの熟練度がアップ。熟練度に合わせて能力が強化されたり、新しいスキルを使えたりするようになります。
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▲装備している武器を使い続けることで、その武器のタイプの熟練度がアップし、新しいスキルが解放されていきます。
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▲同じ魔法でも、熟練度が低い場合は単発の魔法。しかし熟練度が高いと複数の敵を攻撃できる魔法へと強化されていきます。
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自分の分身となるアバターを作成!
《ALO》にはノームやウンディーネ、スプリガンなど合計9つの種族が存在しています。本作では、その9種族のキャラクターの中から自分のアバターを作成可能。種族ごとに性別は決まってはいますが、外見やボイスを選んで自分だけのアバターを作成し、キリトたちと一緒にパーティを組んで戦うことも! もちろん、アバターを操作キャラクターにして、キリトやアスナに指示を出しながら戦う、といった遊び方も楽しめます。
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▲アバターといっても、実力は申し分ないので、使い続ければそれだけ強力なキャラクターに成長していきます。
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▲アバターは複数登録できるので、気分にあわせてアバターを切り替えて冒険することが可能です。
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大型アップデート《剣戟の奏者》でついにPvPが実装!
前作で好評だった大型アップデートが、本作でも5月に実施されました。このアップデートでは、オンラインマルチプレイで最大4対4のPvP(対人戦)が可能に! さらに新キャラクターの追加やセブンのプレイアブルキャラクター化、大型ボスを討伐するエクストラクエストや新規エピソードなど、さまざまな要素が追加されました。
ルクス(CV:赤崎千夏) |
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電撃文庫MAGAZINEで連載中の『SAO』外伝コミック『SAO ガールズ・オプス』から参戦した、キリトファンを自認するゆるふわ系のシルフ少女です。
黒雪姫(CV:三澤紗千香) |
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川原礫先生が手がける小説『アクセル・ワールド』から、黒雪姫も《ALO》の世界にログイン!? この姿は《アクセル・アサルト》バージョンの姿で、イベントボスとして参戦しました。
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▲セブンも待望のプレイアブルキャラクター化。なにげに『SAO』シリーズのキャラクターでは、プーカの種族は初登場だったりします。
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▲街やフィールドなど、さまざまな場所でPvPが可能。自分の育てたキャラクターを使い、相手のキャラクターといざガチンコ勝負!
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▲エクストラクエストで追加されたボスは、ひとつの画面に収まらないほど巨大。体の下から徐々に部位を破壊する必要があり、攻略もかなり難しいです。
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そんな巨大なボスに、藍井エイルさんが挑戦した動画を掲載します。巨大ボスに挑んでいるのは、動画の後半。前半では、1対1でのPvPがどんな様子なのか楽しめるので、ぜひご覧ください。
→2対2のPvPにチャレンジしている動画はこちらから!
→大型アップデート《皇輝の継承者》レビューはこちら
→『ホロウ・フラグメント』の記事を振り返ってみる
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(C)川原 礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project (C)2013 NBGI
※画面は開発中のものです。