『ペルソナ5』のエンディングテーマを初披露！ GSJ 21stオーケストラコンサートをレポート

文：電撃PlayStation

　『ペルソナ』シリーズの20周年を記念し、2016年12月25日に東京・六本木のサントリーホールで“GAME SYMPHONY JAPAN（ゲームシンフォニージャパン。以下、GSJ） 21st CONCERT ATLUS Special ～ペルソナ20周年記念～”が開催されました。

　『ペルソナ』シリーズの楽曲のみで構成された本コンサートは、2016年8月・2016年11月に公演された、GSJ 18thコンサート、19thコンサートに続き3度目の公演。今回は『ペルソナ5』のエンディングテーマ“星と僕らと”が全世界に先駆け初の生演奏が披露されたほか、クリスマスならではのうれしいサプライズも用意されていました。

　もちろん、目黒将司氏をはじめとしたアトラスサウンドチームのフリートークコーナーも用意されており、これまでに来場したファンも十分に楽しめる内容。2016年を締めくくる、素敵なコンサートとなりました。ここでは第21回公演のポイントを、セットリストとともに振り返ります。なお、過去のコンサートレポートは以下をクリック。

⇒第18回公演のレポートはこちら
⇒第19回公演のレポートはこちら

『ペルソナ』オーケストラの集大成を日本最高峰のコンサートホールで楽しむ！

　前回、前々回も大好評だった『ペルソナ』コンサート。今回もチケットは即完売しただけあり、開演前から期待に胸を膨らませた様子のファンの姿が非常に印象的でした。また、今回の会場となったサントリーホールは、“世界一美しい響き”を基本コンセプトに掲げる、日本最高峰のコンサートホールのひとつで、現在も日本のクラシック音楽を牽引する、伝統と革新が共存するコンサートホール。舞台を取り囲むように客席が設置されているのも特徴で、音響的にも視覚的にも、さまざまな角度からオーケストラを楽しむことができました。

▲今回もクマとモルガナが来場した方々をお出迎え。

▲来場したファンの熱気も最初から最高潮に。

▲ペルソナマガジンのバックナンバーも展示していただきました。『ペルソナ3』から『ペルソナ5』までの主人公が並び立つ！

『ペルソナ5』のエンディングテーマ“星と僕らと”が初披露！

　今回の公演を語るにあたり外せないのは、『ペルソナ』シリーズ最新作、『ペルソナ5』のエンディングテーマ“星と僕らと”がLynさんのボーカル入りで世界に先駆け生演奏されたこと。“ゲームプレイを想起させる演奏”をコンセプトに掲げるGSJだけあって、プログラムは『ペルソナ5』エンディング前の最後の戦闘曲“Our Beginning”が事前に演奏され、その流れに思わず涙ぐむファンの姿も数多く見られました。

　『ペルソナ』シリーズ20周年コンサートで特に力を入れた演出の1つである照明効果は今回のホールにあわせてすべての演出を変更され、オーケストラの譜面も過去2回の公演を経て進化。さらに日本有数のホールということで、音の聴こえ方も迫力があり、かつ透明感のある響き。過去2回の公演を聴いた人も満足する内容となりました。

▲第2子が生まれたばかりの小宮知子さん。“全ての人の魂の詩”を歌われました。

▲Lynさんは前回公演から髪型を大きく変更し、ドレッドヘアに。

アンコールではクリスマスらしい素敵なサプライズも！

　前々回公演では“サトミタダシ薬局店のうた”の壮大なオーケストラアレンジ、前回公演では和太鼓と三味線をオーケストラに組み込んだ“ペルソナ音頭”などが話題となったアンコール。今回はクリスマスということで川村さん、平田さん、Lynさん、の3名の歌姫が“Silent Night, Holy Night,”を披露。通常のオーケストラではほぼ間違いなく聴けない楽曲も、クリスマスならではの楽曲も、全部盛り込まれた充実のアンコールとなりました。

▲3人の歌姫がクリスマスベルを手に“Silent Night, Holy Night,”をしっとりと歌い上げました。

▲終演後は客席のファンのみなさんといっしょに記念撮影。ペルソナ20周年記念公演の締めくくりにふさわしいクオリティのコンサートとなりました。周年を終えても、4回、5回と、末永くこの絆が続くことを期待したいです！

出演者のみなさんのコメントをご紹介！

　最後に今回も、コンサート終演後に出演者のみなさんから頂戴したコメントをご紹介します。

アトラス・サウンドチーム

目黒将司氏
　“Our Beginning”と“星と僕らと”は、ずっとひとつの流れとして聴いていただきたいと思っていたので、今回その願いが叶ったのがうれしかったですね。１月17日には“『ペルソナ5』 オリジナル・サウンドトラック”が発売されますが、そちらではゲームのラストバトルからエンディングまでの流れを再現した順で曲が収録されていますのでそちらもよろしくお願いいたします（笑）。

土屋憲一氏
　生演奏というのは、ホールでも、パフォーマンスでも、毎回音が変わりますし、東京だけでなくいろんな場所で4回目、5回目をぜひ聴きたいなと思います。このまま終わるのはもったいないと思いますので、「あと何回でもやっていただきたいな」と、ひとりのリスナーとして楽しみにしております！

喜多條敦志氏
　今回はじめてオーケストラで“星と僕らと”を聴かせていただいて、Lynさんの歌声も、オーケストラアレンジも大変すばらしく、ありがたいなと感じましたね。言葉にならない感情もあるのですが、本当にもっとたくさんの曲をオーケストラで聴かせていただきたいです。ずっとこういったことを続けていけたらと思いますので、僕たちもがんばっていきます。

小塚良太氏
　贅沢にも3公演、すべて異なるホールで聴かせていただいたのですが、今回はこれまでと比べると、スッキリ聴こえたように感じました。ホールによって曲の聴こえ方も変わるのもオーケストラの生演奏ならではなんだな、と感じましたね。あとは、“Silent Night, Holy Night,”がすごくグッときたので、季節感のあるプログラムも楽しいな、と思いました。

小西利樹氏
　『ペルソナ』シリーズが20周年で、クリスマスにサントリーホールでオーケストラ、というのはとても光栄なことで、ありがたく思っています。公演は今回で3度目になりますが、毎回聴くたびに新しい発見があって、自分の曲作りにもいい意味で影響をいただける、すばらしいオーケストラを聴かせていただいたな、と思います。本当にありがとうございました。

歌手

川村ゆみ氏
　前回も前々回もそうだったのですが、今回も「こんなことができるなんて……」と、夢のような気持ちでしたね。アトラスサウンドチームのみなさんも、今回のコンサートを経て、みなさんの前でトークすることにも慣れてきたと思いますので、また違った形でサウンドチームのみなさんのトークも聞きたいです。個人的には、ファンのみなさんの前で集合写真を撮れたのもうれしかったですね。「本当にいい公演だった」とみなさんに言っていただけているようなので、『ペルソナ』シリーズのオーケストラの集大成として、本当によかったと思います。

平田志穂子氏
　サントリーホールは特別な思い入れがあったので今回の公演はすごくうれしかったですし、年末ということもあって、お客さんもとても温かく迎えてくださったのであまり緊張せずに楽しむことができたと感じています。2017年も全力で頑張ろうと思います！

Lyn氏
　　今回はエンディングテーマ“星と僕らと”を歌わせていただいたのですが、じつはリハーサル中から私の素の顔が出ていたくらい緊張していて、しかもオーケストラアレンジが施されていて、生演奏で……「これではお出しできないのでは!？」と思うぐらい難しくて、私にとっても大変勉強になりました。ただ、歌いきってオーケストラのみなさんが音を切ったあと、お客様が息を飲んだような静寂があったように勝手ながら感じまして。ご満足いただけたならよかったな、と思います。オーケストラコンサートは今回で一区切りになってしまうのですが、2017年も違う形でのみなさんにお会いできればと思っていますので、ぜひそういった声援をいただければ幸いです。私もみなさんに負けないペルソナ愛をはぐくんでいこうと思います！

指揮

志村健一氏
　　ファンのみなさまに支えていただいて、日本で最高峰といわれるサントリーホールを満員の中で、演奏することができました。『ペルソナ』シリーズの20周年コンサートを無事締めくくることができて本当に感謝しております。こういったことはなかなかできることではないので、感無量ですね。楽譜もこれまでの公演を経て深まったと思います。サントリーホールは、舞台が客席に包まれているので、どこを見てもお客様の表情が見えるんです。みなさまに演奏を包んでいただいた感じがしましたね。『ペルソナ5』はエンディングテーマ“星と僕らと”で締めくくらせていただいて、アンコールではクリスマスらしく“Silent Night, Holy Night,”をやらせていただいたのも、とてもよかったと思います。GSJは『ペルソナ』シリーズのオーケストラはこれで3回やらせていただいたことになるのですが、みなさんが「また聴きたい」と思っていただけるのであれば、僕たちももっとクオリティを深めていきたいと思っておりますので、ご声援いただけますと幸いです。
　GSJの今後の動きといたしましては、ソニー・インタラクティブ・エンタテインメントのJAPAN Studioさんとのコラボレーション企画第1弾として、PlayStation不滅の名作たちの楽曲を5月に演奏いたします。もちろん最新作『人喰いの大鷲トリコ』や『GRAVITY DAZE 2』からも楽曲を演奏いたしますし、JAPAN Studioさんを体感していただける演出も検討しております。PlayStationの歴史を振り返られる公演にしていきたいと考えておりますので、よろしければ、こちらもよろしくお願いいたします！

　PlayStationの歴史を振り返られる、“GAME SYMPHONY JAPAN 23rd CONCERT ～PlayStationを彩るJAPAN Studio 音楽祭 2017～”は、5月3日、ミューザ川崎シンフォニーホールで公演予定です。

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