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2018年12月19日(水)

『Fate/stay night[HF]』杉山紀彰さんに演技のポイントなどを聞いてみた【Fate[HF]特集その1後編】

文:電撃オンライン

 2019年1月12日より公開される劇場版『Fate/stay night[Heaven’s Feel]II.lost butterfly』に出演する杉山紀彰さんのインタビュー後編をお届けします。

 『Fate/stay night[Heaven’s Feel]』は、ヴィジュアルノベルゲーム『Fate/stay night』の3つ目のルート“[Heaven’s Feel](通称・桜ルート)”を全3章で映画化する作品です。衛宮士郎を慕う少女・間桐桜を通じて、聖杯戦争の真実に迫るストーリーが展開されます。そんな[Heaven’s Feel]について、主人公・衛宮士郎を演じる杉山さんに様々なことを伺いました。

 なお、電撃オンラインでは12月18日に公開した前編とこちらの後編を皮切りに、5週連続で出演声優陣へのインタビュー記事を掲載予定です。次週以降は、下屋則子さん(間桐桜役)、川澄綾子さん(セイバーオルタ役)、植田佳奈さん(遠坂凛役)、門脇舞以さん(イリヤスフィール・フォン・アインツベルン役)といった本作に出演する女性陣と杉山さんの対談を連載していきます。こちらもお楽しみに!

劇場版『Fate/stay night[Heaven’s Feel] II.lost butterfly』
▲杉山紀彰さん

――本作は衛宮士郎と間桐桜の関係性に焦点を当てた作品ですが、あえて桜以外で印象に残ったキャラクターや場面を挙げるなら誰になりますか?

 桜関連になっちゃいますが、『第二章』で桜の内面についてギルガメッシュが言及するところがあるんですよ。そこが印象的だったなと思います。『第二章』が公開されたらわかると思うんですけど、ギルガメッシュって抽象的な発言ばかりするんです。すべてを悟って理解した上で細かい説明をしない。

 でも、本人がやりたいことが言葉の端々から伝わってくるんです。多くを語らないからこそ生まれるギルガメッシュの存在感の大きさが、桜との会話で見えてくると思います。ですのでギルガメッシュが桜と会話する場面に注目してほしいですね。

劇場版『Fate/stay night[Heaven’s Feel] II.lost butterfly』
▲劇場版『Fate/stay night[Heaven’s Feel]II.lost butterfly』ティザートレーラーより。

――ありがとうございます。また、こちらのインタビューに際して、電撃オンラインの読者からいくつか質問が寄せられています。こちらについても伺っていきたいと思います。

■劇場版『HF』は『第三章』までありますが、ここまで演じていて楽しかったところや、逆に演じていて難しかったところはありますか?(ノーミさん他、似たような質問をまとめさせていただきました)

 アフレコ時はまだ映像そのものが完成していなかったり、BGMや効果音がなかったりするので、完成した映像とはだいぶ雰囲気が変わるんですよ。演じるのが楽しみ、とは違いますが、『第一章』の完成した映像を見た時は「こういう演出になるのか!」という感動がありました。ですので、今から『第二章』の公開が楽しみですね。

 演じていて難しかったのは、『第二章』の寝ている桜を起こさないように声を出す場面です。士郎の感情の揺れや動きを表現しなければいけなかったのですが、声を抑えすぎると大きな気持ちの揺れ幅が伝わらない。かと言って桜が起きてしまうほど大きな声は出せない。ちょうどいい大きさの声を出すために何度かリテイクを行ないました。

■演技をするうえで「ここを外したら士郎じゃない」というポイントは?(LEEさん、クロポンさん他)

 士郎は朴念仁と言われることが多く、何を考えているかわからないと表現されるキャラクターなので、あまり感情豊かになりすぎないようにしています。反応が淡白すぎないかなってくらい、淡々とした演技を心掛けていますね。

劇場版『Fate/stay night[Heaven’s Feel] II.lost butterfly』
▲劇場版『Fate/stay night[Heaven’s Feel] I.presage flower』より。

 そんな中でひと際難しいのがギャグシーンです。士郎らしさを維持しつつ、どの程度まで感情を豊かにしていいのかは作品や場面ごとに調整しながら演じています。

――では最後に、読者へのメッセージをお願いします。

 『第二章』が間もなく公開ということで、みなさんよりひと足早く収録という形で物語に触れさせていただきましたが、この『第二章』から『HF』ルートのテイストが全力で表現されていきます。

 『第一章』の盛り上がりとはまた違った方向性で、バトルのみならず桜の在り方や彼女を取り巻く環境も劇的に変わっていきます。その変化をufotableのみなさんが作品への愛と理解で映像化されていて、すごく魅力的なものができ上がりつつあります。

 『第一章』を見たファンの方を絶対に裏切らない作品に仕上がっていると思いますので、クオリティの高い映像と音響を、隅から隅まで楽しんでいただけたらと思います。

劇場版『Fate/stay night[Heaven’s Feel] II.lost butterfly』

→前編はこちら

■劇場版『Fate/stay night[Heaven’s Feel] II.lost butterfly』公開情報
【公開日】2019年1月12日全国ロードショー
【公開館数】全国131館

【スタッフ】(敬称略)
原作:奈須きのこ/TYPE-MOON
キャラクター原案:武内崇
監督:須藤友徳
キャラクターデザイン:須藤友徳・碇谷敦・田畑壽之
脚本:桧山彬(ufotable)
美術監督:衛藤功二
撮影監督:寺尾優一
3D監督:西脇一樹
色彩設計:松岡美佳
編集:神野学
音楽:梶浦由記
主題歌:Aimer
制作プロデューサー:近藤光
アニメーション制作:ufotable
配給:アニプレックス

【キャスト】(敬称略)
衛宮士郎:杉山紀彰
間桐桜:下屋則子
間桐慎二:神谷浩史
セイバーオルタ:川澄綾子
遠坂凛:植田佳奈
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン:門脇舞以
藤村大河:伊藤美紀
言峰綺礼:中田譲治
間桐臓硯:津嘉山正種
ギルガメッシュ:関智一
ライダー:浅川悠
アーチャー:諏訪部順一
真アサシン:稲田徹

(C)TYPE-MOON・ufotable・FSNPC

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