2019年1月28日(月)

マリオやリンクなどのオールスターが登場する『スマブラ』シリーズの原点を振り返る【周年連載】

文:滑川けいと

 あの名作の発売から、5年、10年、20年……。そんな名作への感謝を込めた電撃オンライン独自のお祝い企画として“周年連載”を展開中です。

『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』

 第91回でお祝いするのは、1999年1月21日に任天堂から発売されたニンテンドウ64用ソフト『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』です。

『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』

 先日、シリーズ最新作の『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』がNintendo Switchで発売され、現在プレイしている人も多いのではないでしょうか。

 本作は、『スマッシュブラザーズ(通称、スマブラ)』シリーズの1作目。当時中学生だった筆者は、友人と一緒に遊んでいました。今でもその時の友人とプレイするので、懐かしいというよりも日常的な遊びの感覚でした。

『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』 『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』
▲今回使用したのは、現役で動いてくれている自前のニンテンドウ64。使い込んだ、いい色をしています。

任天堂の人気キャラクターが集結!

 『大乱闘スマッシュブラザーズ』は、ファイターを操作して戦うアクションゲーム。タイトルに“ニンテンドウオールスター”とあるように、任天堂のさまざまなタイトルから選出されたファイターが登場します。本作ではマリオ、ルイージ、ヨッシー、リンク、ドンキーコング、フォックス、カービィ、ピカチュウ、サムス、キャプテンファルコン、ネス、プリンの12体でした。

 シリーズ最新作では実に70体以上ものファイターが登場します。それと比べるとさすがにさみしいのですが、発売当時は作品の垣根を越えて一堂に介して戦うという内容、そして12体のラインナップを見て「夢の共演じゃないか!」と感動したものです。

『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』 『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』
▲マリオ ▲ヨッシー
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▲リンク ▲ドンキーコング
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▲フォックス ▲カービィ
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▲ピカチュウ ▲サムス
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▲ルイージ ▲キャプテンファルコン
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▲ネス ▲プリン

 ちなみにルイージ、キャプテンファルコン、ネス、プリンの4体は本作では隠しファイター。いずれも特定の条件を満たした後に挑戦できる“チャレンジマッチ”で勝利すると使えるようになりました。

『スマブラ』シリーズの根底にあるバトルシステムがここにある

 ファイターを動かして対戦相手とバトルを繰り広げる本作ですが、特徴はそのルールにあります。対戦相手のHPを0にすれば勝利というのはよくあるルールですが、本作では画面外の一定ラインまで吹っ飛ばすことで相手を倒せます。

 今となれば『スマブラ』のルールとして当たり前のこのシステムですが、当時としてはとても斬新でした。いくら攻撃されても画面外に出なければ倒された数としてカウントされませんし、逆に攻撃を受けていなくても画面外に出てしまうとアウトになります。

『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』
▲上下左右の画面外にファイターが達するとKOとなり、倒した人のスコアが1つプラスされて、倒された人のスコアが1つマイナスされます。

 攻撃方法には通常攻撃、スマッシュ、必殺技、投げがあり、必殺技は上下入力とボタンを組み合わせるだけで繰り出せるというお手軽さ。攻撃を受けるとダメージを表す“%”が上昇し、高くなるほど少しの攻撃で吹っ飛びやすくなります。そのため、いかに攻撃を当てて“%”を増やして、相手を吹っ飛ばすかが戦いにおいてキーとなってくるわけです。

 吹っ飛ばされたとしても、必殺技やジャンプを駆使すればステージの足場に復帰できます。カービィやプリンは一定時間空を飛べるため復帰力が高く、ゲームを始めた当時の筆者はよく使っていました。ちなみに最終的に筆者がもっとも使っていたファイターはピカチュウです!

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▲攻撃を受けると、画面下の“%”が増加します。
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▲ジャンプのみではステージ復帰が難しい距離だったとしても、上必殺技を出せば飛距離が伸びて届く可能性があります。

 また、本作をワイワイ遊ぶうえではアイテムの存在も欠かせない要素。戦っているとステージにアイテムが出現し、使うことができます。アイテムは強力な攻撃を放てるものや受けたダメージを回復するものなど、効果はさまざま。中でもハンマーは、出現すると我先にと奪い合うほど、戦況をひっくり返す大ダメージを与えられるアイテムでした。

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▲『ポケットモンスター』でおなじみのモンスターボールもアイテムとして登場。投げるとランダムでポケモンが現れて、手助けしてくれます。

勝っても負けても楽しいみんなで白熱の大乱闘!

 ニンテンドウ64で発売された本作は、最大4人まで一緒にプレイできます。タイトルにある“大乱闘”の通り、本作最大の魅力は多人数でのプレイでしょう! 参加者それぞれが戦うだけでなく、2対2、1対3などのチーム戦も楽しめます。

『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』
▲ルールには制限時間内に一番多くのプレイヤーを吹っ飛ばして高いスコアを獲得した者が勝者となる“タイムバトル”、相手のスコアを0にした人が勝者となる“ストックバトル”という2種類があります。

 全員の力が拮抗しているなら全員バラバラや2対2で、ひとり強い人がいるなら強敵に立ち向かう戦士の気持ちで1対3で戦う……といったようにプレイ可能。メンバーの実力にあったチーム分けや遊び方ができるので、バランスよくチームを振り分ければ誰にでも勝利をつかめるチャンスがあるわけです。

 独特のルール、手軽な操作方法やアイテムにより、「対戦ゲームは苦手だけれども、『スマブラ』だと勝てるかもしれない」と思える仕上がりになっているのは素晴らしいのひと言。だからこそ、みんなでワイワイガヤガヤと楽しく遊べるのです。

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『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』
▲撮影のために、電撃オンラインの編集3人と筆者の4人でプレイ! ああだこうだ言いながらプレイするのは、やはり楽しいですね。

ひとりで遊ぶのも楽しい。それが『スマブラ』!

 複数人で遊ぶのが本作の魅力と書きましたが、“1Pgame”“トレーニングモード”といったひとり用のモードが用意されています。その中でも“1Pgame”は、使用ファイターを1体選び、全11戦を勝ち進んでいくモードです。1対1があれば、1対複数、巨大な相手など、通常の対戦では味わえないバラエティーにとんだバトルを堪能できます。

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▲数々の相手に勝利し、最後に待ち受けるマスターハンド撃破を目指しましょう。

 “1Pgame”で個人的に気に入っているのは、途中でプレイできる“台を乗りついでいけ!”、“ターゲットをこわせ!”というふたつのミニゲームです。

『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』
▲“台を乗りついでいけ!”のステージ。ステージ内にあるすべての点滅している台に乗るとクリアになります。
『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』
▲こちらは“ターゲットをこわせ!”のステージ。円盤形のターゲットをすべて攻撃して壊すとクリアです。

 ポイントは、ファイターごとにステージの内装が異なっており、ファイターの特性を生かすことで突破できるようになっているところ。クリアするころには、使用ファイターの操作がある程度できる仕組みになっているわけです。

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▲左がルイージ、右がカービィの“ターゲットをこわせ!”のスタート位置。パッと見ただけでもステージが異なることが分かります。

 このふたつのミニゲームは、条件を達成すると個別にプレイできるようになります。そうなると、友だちの中で誰が早くクリアできるかを競うタイムアタックのゲームとしても遊ぶことができ、バトルとはひと味違った楽しみ方ができました。

 前述したように、現在はシリーズ最新作の『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』が発売中。最近のシリーズにさわっていなかった人、記事を見て気になった人はそちらをプレイしてみてください!

“周年連載”バックナンバー

データ

▼『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』
■メーカー:任天堂
■対応機種:ニンテンドウ64
■ジャンル:アクション
■発売日:1999年1月21日
■希望小売価格:5,800円+税
▼『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL オフィシャルガイド』
■発行:株式会社KADOKAWA
■仕様:A5判/832ページ(オールカラー)
■発売日:2019年1月25日
■価格:本体1,800円+税
 
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