2010年8月11日(水)
ハンビットユビキタスエンターテインメントは8月12日に、PC用MMORPG『グラナド・エスパダ プラス』において、タイトルリニューアル兼大型アップデートとなる『グラナド・エスパダ ルネッサンス(以下、GE ルネッサンス)』を実装する。
新規プレイヤー向けの施策であるタイトルリニューアル、および新ワールド“セレスタイト”開設についてはすでにお伝えしたとおりだが、既存プレイヤーが気にしている大型アップデートとしての“ルネッサンス”については、これまでほとんど詳細が明かされていない。現役プレイヤーの中にはセレスタイトのことよりも、カスティア地域の情報に飢えていた人も多かったことだろう。今回編集部ではHUE社を訪問し、一足先に『GE ルネッサンス』を体験してきたが、あまりに膨大な量の情報なので前後編に分けてお伝えしよう。前編となる本記事では、新コンテンツ部分に焦点をあてていく。
その前に『GE』ってどんなゲームか知らないという読者はぜひ、こちらの『GE』特集ページから予習していただきたい。
これまで開拓の最前線となっていた、ウスティウルやバハマル、エラクといった地域よりもはるか南方にひらけるカスティア地域は、基本的にエキスパート以上のキャラクターを対象とした上級向けコンテンツだ。中世ヨーロッパの世界観がベースの『GE』だが、カスティア地域だけはサイドストーリー的な位置づけを取っており、そのためこれまでに無いタイプの建物やモンスターが登場する。
カスティアへの入り口は、ウスティウル地域やギガンテと同じくコインブラから出航する船のみ。500,000visでチケット代わりに探索支援票を購入し、所持していれば後は何度でも往復可能だ。高レベルプレイヤーにしてみれば、さして高い金額でもないだろう。船が到着するのは“カスティア第1駐屯地”。ここが新エリアのスタート地点である。港付近にキャンプを設営しているのはベスパニョーラ王国第2艦隊で、艦長の名はアドリアナ。プレイヤーはこのカスティア探索隊のメンバーに志願したことになっていて、アドリアナの命令(クエスト)に従い、探索を進めていくわけだ。
▲各種チケットと同じで一度購入すれば、あとはアイテムインベントリに所持しているだけで何度でもカスティアへ渡航できる。 | ▲カスティア第1駐屯地のベスパニョーラ王国第2艦隊 艦長アドリアナ。ちょっと若き日のアデリーナに似てるのは、同じ海の女だからだろうか? |
7月24日のオフラインイベントで中尾圭吾プロデューサーが「カスティアはMMOとMOの両方で構成されたマップ」と述べており、ここはカスティア第1駐屯地を手始めに、1本道のルートでカスティア鉱山、カスティア廃墟、カスティア遺跡、カスティア神殿、カスティア混沌の塔という6つのマップが、オープンフィールドとインスタンスミッションの順番で構成されている。フィールド部分も基本はワープ保存不可能な地域で、アドリアナやその他NPCのクエストをすべてこなすと、ワープ可能なエリアへと変化する。
▲カスティア鉱山のミッションは、1日1回なら誰でも無条件で挑戦できる。しかし2回目以降は、アイテム“古代の遺留品”が必要だ。このアイテムはミッション内部のモンスターがドロップする。 |
▲カスティア鉱山の内部は細長い通路が続き、9体のボスモンスターが出現する。もちろん部屋と部屋を繋ぐ道にも、数は少ないがモンスターはいる。 |
これまでのミッションは、さほど広くないゾーンの限られた場所にボスモンスターがポップする形式が多かった。カスティア最初のミッションは、細長く続く1本のルートだがところどころ、こぶのようになった小部屋が9つあり、中ボスクラスのモンスターが必ず出現する。手下を召喚したり、HPを一定以上削ると姿が変化したりとギミックも様々。このボスを倒さないと次の小部屋には進めないのだが、テストプレイに用意されたマスターキャラクターでもかなり戦闘は厳しかった。一応ベテラン以上でカスティア大陸への進出は可能だが、最低でもエキスパートクラス。できればマスターキャラクターとの混合スクワッドでの挑戦をオススメしておく。
出現するモンスターは、序盤は既存エリアに出るモンスターの色違いやサイズ違いでちょっと懐かしい。後半になるとアンデッド系やキメラなど異形の存在が増えてくる。これも中世という世界観に縛られない、カスティアならではのデザインだろう。
▲カオスアイアンアララット(Lv100) | ▲カオスフォビタンジェネラル(Lv103) | ▲カオスバジリスク(Lv105) |
▲カオスブリックドッグ(Lv107) | ▲カオスクリサリス(Lv110) | ▲カオスゴールデンスパイダー(Lv111) |
▲カオスキメラ(Lv112) | ▲カオスアルガス(Lv115) | ▲カオススケルトン(Lv117) |
暗く深い鉱山を抜けると、そこは第2駐屯地だった。フィールド状のカスティア廃墟は右、左、中央の3ルートにわかれており、左右のルートからは祭壇へ、中央のルートからは本エリアのボスキャラクターへと到達できる。プレイヤーは最深部の祭壇を目指すのだが、ここでは古代ギリシアの戦士を思わせるようなモンスターが行く手を阻む。筋肉隆々の見た目どおり硬く、吹き飛ばしスキルも使ってくるので、わりとやっかいな敵だ。
▲黄色い■が各マップを繋げているルート。左端がカスティア第2駐屯地である。 |
▲高度な技術を持った先人が建てた遺跡の内部。 | ▲第2駐屯地の責任者は、戦闘将校のマリナだ。 | ▲この赤いゲートが次の部屋へ繋がるが、アイテム“古代の遺留品の欠片”1個が必要。 |
最深部の祭壇手前で再びゲートが出現し、ここで古代の遺留品5個を使ってくぐると祭壇へ。ボスのキングヘンリー(Lv120)を倒せれば、次のミッションエリア、カスティア遺跡へと進める。“倒せれば”などと書いてはみたが、難易度は相当高いのでそれなりの装備と覚悟をもって挑戦したいところ。また、キングヘンリーはフィールドボスに相当し、出現は時間沸きで召喚アイテムなどは特に無い。
アンデッド系がこのあたりからじわじわと増えてくるので、対アンデッド装備を余分に持っていけば戦いが多少楽になるかもしれない。
先行プレイの案内人である中尾プロデューサーいわく、新規コンテンツ最大の難関となるのが、このカスティア遺跡らしい。遺跡内部には艦隊兵士のチェイスが控えている。彼女は遺跡に仕掛けられた罠を解除できる唯一のNPCなので、必ず同行させよう。また、チェイスの話によれば「最初の偵察時にはモンスターは存在しなかった。しかし奥へ奥へと調査をすすめるほどに、まるで彼らの進行を食い止めるように強敵が立ちはだかる」らしい。カスティア大陸の奥には一体何があるのか。魔物は何を守ろうとしているのか? 深まる謎がさらに開拓者達の好奇心を煽っていく。しかし、「好奇心は猫をも殺す」と昔のことわざでも言うわけで……。
レベル120以上のボスが次々出現する本エリアは、現時点の『GE』で最高難易度を誇る。これまで新規コンテンツが追加されるたびに、開発の予想を遥かに上回るスピードで攻略されてしまったが、カスティア遺跡以降はおそらく、サーバ内のトッププレイヤー同士が党や派閥を超えて協力しあわない限り攻略は難しいとのこと。先行者としての名誉を手に入れたければ、普段の利害関係を一旦忘れて手を組むのがよさそうだ。
個人的に苦戦したのは、ナナとラスボスのテンペスト。ナナは曲刀を使う人間型ボスで攻撃スピードが速い上にインビジブルを使ってくる。スカウトのディテクションは必須だ。テンペストは範囲攻撃カオティックウィンドが強力なだけでなく、HPを削ると部下を召喚。この部下というのが、ここまでに出てきた中ボスクラスの強さなのだ。カスティア遺跡へは最大8家門のスクワッドを組めるので、MCC構成と役割担当を事前にきちんと話し合っておくべきだろう。
▲エンシェントディアブロ(Lv120) | ▲カオスラバリーフ(Lv123) | ▲カオスウェティス(Lv125) |
▲カオスアリト(Lv127) | ▲ナナ(Lv129) | ▲カオスハデオン(Lv129) | ▲テンペスト(Lv130) |
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