2011年11月19日(土)
飯塚とアカザーの1勝ずつで迎えた最終戦はおなじみの鈴鹿サーキット。国内のほかのコースではなく鈴鹿を選んだ理由は、コースとしての要素がバランスよく入っているのと、今回参加した全員が1980年代後半からのF1ブームに浸かっていたオッサン世代ばかりだったからです。
それでは各ドライバーが選んだクルマを見ていくことにしましょう。Aクラスまで上がってくると、コルベットやバイパー、BMW M5など1000万以上のクルマが多くラインナップされています。
▲YK3はBクラスと同じくCR-Xを選択。元々EクラスのCR-XをAまで上げるのはかなり厳しいのではないかと思われますが……。 |
▲自身の愛車であるJZZ30ソアラとベースが同じということでJZA80スープラを選択。ちなみに彼のクルマに搭載されている車高調やタワーバーなどはJZA80用とのことです。 |
▲飯塚は“鈴鹿ならやはりホームであるホンダ車”ということでS2000を選択。得意な部分は何百周走ったかわからない前半のS字コーナー。クルマのコンセプトはお金がなくて色が塗れない田舎の走り屋です。 |
▲アカザーは“ホームストレートかバックストレートでオーバーテイクする”というコンセプトから、直線の伸びがいいFerrari F355 Challengeを選択。 |
▲自身もBMW Z3に乗る末岡は、最新モデルのZ4 sDrive35isを選択。リアがよくふらつくZ4をうまく制御できるかがキモ。 |
鈴鹿は1ページ目でお伝えしたように、コース幅が狭くオーバーテイクポイントが限りなく少ないコースです。主なオーバーテイクポイントは1コーナー、スプーンコーナー、ストレート後の130R、最終シケインといったところでしょうか。着実に周回しつつ、相手のミスを逃さずにオーバーテイクしていくというのが鈴鹿でのレースの基本となります。ぶっちゃるとトップで抜け出して、そのままミスなく周回すれば勝てるとも言えます。しかし、我々はレースゲーム好きではありますがプロではないので、まあ普通にミスしますよね。1周目はタイヤが温まっていないこともあって、ほぼ全員がミスをしているという戦いになりました。
▲スタート直後の1コーナーは特に波乱もなく、美しい展開。しかし、事件はS字を通りすぎてダンロップコーナーに差しかかったあたりで起こる。 |
▲トップを走る末岡のZ4の誤ったラインに釣られて後ろの2台がコースアウト。Z4はそんなことをおかまいなしに悠々とトップを走る。 | ▲デグナーでがんばりすぎたYK3のCR-Xが、曲がりきれずに激しくコースアウト。 | ▲その後、シケインでがんばりすぎたアカザーのF355が、アクセルを踏みすぎてタコ踊り。 |
▲2周目はトップをアカザーが走り、2位が末岡、3位が飯塚、4位が宮下、5位がYK3という展開。激しい2位争いは末岡がスプーンコーナーでミスをしたことにより、飯塚が2位に浮上する。 |
3周目、4周目はアカザー、飯塚の2人による激しいトップ争いが繰り広げられました。コーナリングスピードでF355に勝るS2000をドライブする飯塚は、終始テールトゥノーズでアカザーを攻め続けます。しかし、コーナーによってはアカザーに並びかけるもF355の加速力に勝つことができず、膠着状態のままファイナルラップに突入していくのでした。
▲Z4をパスしたS2000がコーナリングスピードを生かしてF355のケツを突っつきまくる。しかし、F355が徹底したラインの閉めを行っているのでなかなかオーバーテイクすることができない。 |
▲がんばって横に並んでも……。 | ▲ストレートで追い抜かれる。ストレートスピードを重視したアカザーの作戦勝ちか! |
レースが動いたのはファイナルラップの1コーナー直後でした。3周目と4周目でアカザーのF355は車種の特性からこのあたりのセクションが苦手と感じた飯塚は、1コーナーで立ち上がり重視のラインを取り、2周続けて抑えられ続けたアカザーをオーバーテイクすることに成功したのでした。その後、S字でアカザーを引き離すことに成功した飯塚は、ファイナルラップをミスすることなく走り続け、F355のプレッシャーを跳ねのけてトップでチェッカーを受ける! これによりAMW社内対戦会の優勝者は飯塚に決まりました。
▲1コーナーでついにアカザーをオーバーテイクした飯塚のS2000。前半はS2000が、後半はF355が得意なセクションなので、ここでオーバーテイクする以外に飯塚が勝つ方法はなかった。 |
▲そのままF355を引き離し、2分18秒470のファステストラップでフィニッシュ。セカンドラップタイムは末岡の2分20秒470だった。 |
3戦を終えてみて全員が感じたのは、当たり前な感想ですがレースは楽しい、ということです。特にただ単にみんなで走るだけでなく、何かしらの目的(今回はコースとクラス)を持ってクルマを作り込み、コースを走って練習するということに非常に充実感を味わうことができました。決められたコースにクルマを作り込んでセッティングを詰めるという点ではライバルモードのオープンホットラップと変わりませんが、ライバルとレースの違いは、ライバルには理論値による正解があるのに対して、対人戦はその時々で状況が変わるため、正解は1つではないということです。また、言葉によるコミュニケーションもレースを楽しむ要素の1つ。ぜひとも皆さんもレギュレーションを決めて、フレンドとのレースをやってみてください。
ちなみにこの対戦会自体は1時間半ほどで終了しましたが、その後も夜11時近くまでコースやクルマを変えながら、時にはほかのドライバーのクルマに乗ってあーだこーだと言いながら、5時間くらい5人でレースし続けてしまいました。
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データ
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