2012年8月1日(水)
――初心者や女性ユーザーさんが遊びやすいような仕組みがゲーム内にあるのでしょうか?
芝村:ここまでライトゲーマーが来るとは思っていなかったです。なるべくユーザー層を広く取りたいと思って、そこまで複雑にならないゲームを作りましたが、いい意味で想像を越えましたね(笑)。
もっとチュートリアルはしっかり作りこまないとダメだと思ったし、他の改善点もいろいろと見えたと思います。それこそ「そもそもチュートリアルの進め方がわからない」という人がいて、そういう人たちに対してシステム面の配慮をしようと感じました。
――ユーザーの意見に対して柔軟に対応できるということでしょうか?
芝村:先行体験の期間中から、ずっとドキドキしながらTwitterとか掲示板、ユーザーブログのレポートを見たりしていましたね。こうしたゲーム開発においては生の声を、いかに開発に生かせるかが大事なんです。アンケートなどの要望を読んで「ここはこうしてあげよう」と思うことは、ありますね。
――アンケートの要望には、どういったものが多かったのでしょうか?
上町:先ほどの“兵士をセットする”というシステムにピンとこないというプレイヤーさんが多かったですね。その辺りの対策を最優先で進めているところです。それとTwitterで多かった要望として、芝村さんのシナリオをゲーム内で、もっと前面に出してほしいというものがあります。先行体験では意図的にシナリオを外していたので、正式サービスでは満足していただけると思います。
杉山:芝村さんにヒィヒィ言いながら増量してもらっています(笑)。シナリオの追加に伴って話の深みも増していますし、演出もワンランク上のものを目指していただいています。
芝村:最初に16種類と聞いて「そのぐらいなら書きますよ!」と余裕かましてたら、それはあくまで1陣営のことで、必死で48種類のシナリオを書いています……。今後、キャラクターのメッセージなども拡充するつもりなので、楽しみにしてください。
――ご当地シナリオやご当地キャラクターがいると、都道府県ネタで盛り上がれそうな気がしますが、いかがでしょうか?
芝村:ぜひやりたいところですね。「俺のくまモン(※熊本県のマスコットキャラクター)が火を噴くぜ!」とかやったら絶対におもしろいですよ! ゆるキャラとのコラボは難しいかもしれませんけどね。
▲果たしてご当地ネタは実装されるのか!? |
――先行体験の結果を受けて、どのような印象をお持ちでしょうか?
上町:『ガン・ブラッド・デイズ』が初めてのブラウザゲームという方が多いような印象を受けましたね。ゲーマーの方にも満足いただけるゲームを心がけるとともに、初期の導線をよりシンプルにわかりやすくしようという話も挙がり、その辺りはOBT~正式サービスの際に反映されると思います。
小野木:私たちがゲームを作るにあたって目的としていたのは“お客様のコミュニティーによって、ゲームに対する理解を深めていただくサイクルを作る”ということでした。自分でわからないところを仲間に質問して「そっちはどうなの?」と情報を共有し合うようなゲームの形が、先行体験の時点で実現できそうになっていたのがうれしいです。
芝村:個人的には、あまりにもすごいプレイヤーがいたので、公式で紹介してあげたいと思いましたね。一騎当千とまではいかないまでも、一騎当六くらいの働きをしてて、「君たちは、プレイヤー6人分と同じくらい強いよ! スゲーよ!」っていうのを褒めたかった。
あと、戦力を偽装して相手を待ち伏せていた戦法とか、そういう細かいものを小説で拾ったり、ゲームで紹介してあげればおもしろいんじゃないかな。そうした情報が広まっていくことで、プレイの幅が広がっていくことにもつながると思うし。
――結果的に見て先行体験は成功だったのでしょうか?
芝村:ゲームの先行体験って普通は“選ばれた民(コアユーザー)”だけが遊ぶんですよね。だからシステムデバッグみたいな感じになるはずだったんだけど、客層がまったく違いました。予定とは違いましたが、ユーザー層を広く取るという目的からすれば大成功です。
上町:プレイヤーさんに惜しまれながら選考体験会が終わるというのは珍しかったと思います。ゲーム内に登場する兎吊木(うつりぎ)アリスというキャラクターが公式Twitterでユーザーさんと交流しているのですが、ラジオの最終回を聞いているような雰囲気で、「まだやりたいのに……!」とか「終わらないでー!」という声がほとんどでしたね。
まだ先行体験が終わって数週間しか経っていないのに、「『ガン・ブラッド・デイズ』をやっていたころが懐かしい……」というツイートもあったりします(笑)。
小野木:過去のものになっているじゃないですか(笑)。
芝村:まだ正式サービス開始前なのにね(笑)。
▲ゲームのナビゲーター役を務める兎吊木アリス。Twitterでは、ゆる~いつぶやきがファンに大好評。 |
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