2013年11月18日(月)
スクウェア・エニックスが11月21日に発売するPS3/Xbox 360用RPG『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』。その開発スタッフへの連続インタビュー企画の第6回をお届けする。
本作は、『ファイナルファンタジーXIII』の主人公・ライトニングをプレイアブルキャラクターとして復活させた、ライトニングシリーズの最終章となるタイトル。世界の終末までに残された“13日間”という制限の中で、プレイヤーは自身の選択によって冒険を進めていく。ライトニング1人を操作するバトルはコマンド制ながら、スピーディかつ駆け引きが重要となる、アクションゲームのようなシステムになっているという。
今回お話をお聞きしたのは、カットシーンアニメーションディレクターの田中雄介さんと、カットシーンレイアウトディレクターの三宅秀和さん。イベントの演出面などを担当した2人に、本作への想いを語ってもらった。
→第5回・アートセクション編はこちら!
→第4回・フィールド編(ウィルダネス/デッド・デューン)はこちら!
→第3回・フィールド編(ルクセリオ/ユスナーン)はこちら!
→第2回・バトル編はこちら!
→第1回・ゲームデザイン編はこちら!
▲田中雄介さん(右)と三宅秀和さん(左)。演出はもちろん、ライティングや開発スタッフ全員が参加するミーティングの仕切り役など、幅広い役割をこなすお2人に話を伺った。 |
――まずは、それぞれの本作における作業内容と、これまでに携わってきたタイトルを教えてください。
田中:かかわってきた『FF』シリーズですと『FFVII』から『FFVIII』『FFIX』『FFX』『FFX-2』『FFXII』『FFXIII』『FFXIII-2』ですね。他には『ロマンシング・サガ』などです。
これまではずっとモーションを作る作業がメインだったのですが、今回はイベントシーンのレイアウトのチームを組んでみました。イベントシーンでキャラクターをこう動かして、こういう演技をさせてといったディレクションを担当しています。
あとは、以前のインタビューで上国料が触れていたと思うのですが、『ライトニング リターンズ FFXIII』の開発チーム全員が集まるミーティングの際、クローザーを行っていました。ミーティングで、本作のディレクターの鳥山から「最後に必ずポーズを決めて記念撮影をしよう」という指令があったので、そのポーズのネタを毎月考えるのが自分の役目でした(笑)。全員で手に軍手をはめて『ライトニング リターンズ FFXIII』のプロジェクト名の文字を作ったり。そういうのを毎回行っていました。
三宅:もともと私は別の会社で『FFⅦ』や『アインハンダー』の映像部分などを手掛けていたのですが、それからスクウェア・エニックスに入りました。スクウェア・エニックスでは『FFXIII』『ディシディア ファイナルファンタジー』『FFXIII-2』などに参加しました。
本作での役割は、リアルタイムイベントの総合的な演出の交渉役になります。私が窓口で、企画の内容に関して、シナリオとイベントのすり合わせを行うなどですね。イベントシーンはゲームのデータをそのまま使用するので、それらを使って演出をはめ込んでいくような形になるんです。ですので、うまくいかない部分がどうしても出てくる。そういった部分の調整を行っていました。
あとは絵コンテの発注や、それをもとに上がってきた動画のクオリティ管理、その他にはイベントをキレイに見せるためのライティング関連の調整役などですね。
――『FF』自体に長くかかわっていて、『FFXIII』『FFXIII-2』もやられているんですね。
田中:そうですね。私が『FFXIII』チームに合流したのは開発途中からですが、まさに「これから忙しくなる!」というタイミングでした。
三宅:『FFXIII』から田中とはずっと組んでいるので、長い付き合いになりますね。
――長きにわたった『FFXIII』シリーズも、本作がファイナルになります。今はどういった心境ですか?
田中:とにかく長かった。ずっと同じ人たち、同じキャラクターたちと付き合ってきたので。まずはそのひと言に尽きますね。
――『FF』シリーズでも、ここまで長く継続したプロジェクトはめずらしいのでは?
田中:初めてですね。『FFX』『FFX-2』もありましたが、ここまで長期間続いたのは『FFXIII』シリーズが初めてです。『FFXIII』のキャラクターには長く触ってきた分、愛着があります。もうかかわらなくなるというのは、寂しい気持ちもありますね。
――『ライトニング リターンズ FFXIII』が制作されるというのは、どのタイミングで知ったのですか?
田中:『FFXIII-2』のエンディングを作っているあたりで知って、「えっ!?」っていうのが正直な感想だったんです。もともと『FFXIII-2』は『FFXIII』のキャラを使ってもっとライトに楽しめるものを作る予定でした。しかし、気づいたら結構な大作になり、最後には“to be continued”って言っちゃいましたからね(笑)。
→イベントシーンをグッと映画的にする秘訣とは?(2ページ目へ)
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