2014年1月10日(金)
バンダイナムコゲームスから、1月30日に発売されるPS3用ソフト『機動戦士ガンダム EXTREME VS. FULL BOOST(エクストリームバーサス フルブースト)』。本作を開発するスタッフへのインタビューを掲載する。
本作は、アーケードで人気の2on2対戦アクション『機動戦士ガンダム EXTREME VS. FULL BOOST』をPS3向けに移植したタイトル。登場モビルスーツ数やエクストリームシステムなどをパワーアップさせた『ガンダムVS.』シリーズの最新作だ。PS3版では、アーケードモードのオンライン協力プレイが可能になり、フリーバトルをはじめ、家庭用ならではの要素を楽しめる。
今回、小菅寛史プロデューサー、大久保人制作プロデューサー、福崎恵介ディレクターにインタビューを実施。開発経緯や本作でこだわったところ、ダウンロードコンテンツ(DLC)などについてお聞きした。ソフトの発売を楽しみにしている人はぜひご覧いただきたい。
▲左から、福崎さん、大久保さん、小菅さん。 |
――2年前に発売されて以来、いまだ根強い人気を誇っているPS3版『機動戦士ガンダム EXTREME VS.(エクストリームバーサス)』。ゲームモードやネットワーク要素などについて、ファンからの評判はいかがでしたか?
▲大久保さんは『鉄拳』や『ソウルキャリバー』シリーズにかかわり、『EXTREME VS.』シリーズに関わっている。 |
大久保:そうですね、アーケードから入ったユーザーさんや家庭用から入ったユーザーさんの多くから、大変好評いただいております。かれこれ発売から2年が経ちましたが、いまだに朝方でもオンライン対戦してくれているプレイヤーがいるほどです。ネットワークの接続率も高くて、購入した方のほぼ9割5分のユーザーさんがネットワークに接続したことになります。
――DLCとしてモビルスーツ(MS)も配信されていましたが、こちらについての入手率はいかがでしたか?
大久保:弊社は、他のタイトルでもDLCを用意していますが、それらと比べても多くの方からご購入いただきました。なくても遊べる要素なのですが、ユーザーの皆様が好きな作品だったり、思い入れのあるキャラや機体が登場したりといったことも要因でしょうか。
――ユーザーの要望、意見で多かったものはなんですか?
▲前作『EXTREME VS.』でのオンライン対戦画面。 |
福崎:一番多かったのはオンライン協力プレイについてです。本作は2on2の対戦ゲームで、その部分については過不足なく遊べるように作ったのですが、逆に対戦しかできない点がネックでした。アーケードモードやミッションモードでの協力プレイがないことで、これから『ガンダムVS.』シリーズを新規に遊ぼうという人を誘いづらいですし、既存プレイヤーの方も初心者の人に教えづらいという問題がありました。初心者の方を対戦に誘うと「足手まといになるかも」と躊躇(ちゅうちょ)しちゃうんですよね。そういうところに対しての要望は多かったです。
オンライン対戦に関しては、ルームを作るホストへの負担が多いという実情がありました。前作はこちらとしても初めてのネットワーク対戦ということもあって、どれくらいの方が参加していただけるのが未知数で、マッチングを活発にするために意図的に制限をかけなかったんです。でも、そのぶん回線状況の問題やルームの方針との不一致が起こりやすかった。今作では、これらの問題点を加味したうえで改善してあります。
――新たなシステムや新機体を盛り込んだ『機動戦士ガンダム EXTREME VS. FULL BOOST』。これまでのシリーズと比べて、対戦する楽しさと奥深さがより増していると思うのですが、こちらの評判はいかがでしょうか?
大久保:オンラインアップデートでの更新・修正を行った前作のアーケード版『EXVS.』の上に立つものとして、『FB』を作りました。基本となる『EXVS.』の遊びを確保したうえで、『FB』ならではのシステムを上乗せしたカタチになっております。
『FB』ではエクストリームバーストが2種類からの選択式になっていますが、その上乗せした部分を理解してしまえば、家庭用『EXVS.』から入っていただいた人でもすぐ遊べますので、好評いただいております。また、稼働以降毎月実施してきたアップデートでも、内容をさらに詰めていることもあり、今なおアーケードで根強い人気がありますね。
▲アサルトバースト(左)とブラストバースト(右)。どちらで攻めるかは、プレイヤー次第だ。 |
――2013年5月には全国大会も行われましたね。
大久保:ええ、おかげさまで大変盛り上がりました。優勝チームの名前が少し……でしたが(笑)。
――そうですね(笑)。では、PS3版『FB』の開発コンセプトを教えてください。
▲販売、広報展開を始め、ソフトのさまざまな展開を管理する小菅プロデューサー。過去には『SDガンダムGジェネレーションワールド』、『ロストヒーローズ』などを担当。 |
小菅:今作はアーケード版『FB』の最終形態を完全移植するというコンセプトの元に作られました。なので、買ってすぐ遊べるものは、あくまでもアーケード版の最終形態。アーケード版未登場の初回封入特典などのPS3版新機体やアーケードでも付加サービスとして提供しているカスタマイズ要素は、すべてダウンロード配信というカタチを今作ではとっています。タイトルに過去の『ガンダムVS.』シリーズにあった『DX』や『PLUS』的な表現をつけていないのも、そのためです。
――PS3版のオリジナル要素が用意されているようですが、そちらについて詳しく教えてください。
福崎:はい、前作の“トライアルミッション”に変わるものとして、今作では“フルブーストミッション”を用意しました。“トライアルミッション”では、マップを順に移動する必要があったり、出撃するMSが固定されていたりするミッションがありました。それはそれで楽しい部分ではあるのですが、少し煩わしかったのかなと思い、“フルブーストミッション”のメニュー構成はシンプルにしています。ミッションから自由に選択でき、難易度を自由に選択して遊べます。また、オンライン協力プレイも可能になっており、シリーズ初心者の方でも、より手軽に楽しめるようにしました。
他にもオンライン専用のミッションがあり、こちらは40~50くらいは用意してます。ぜひ楽しんでください。
▲前作の“トライアルミッション”(左)は、条件を満たすことでミッションが増えていくという仕掛けになっていたが、本作の“フルブーストミッション”(右)では難易度を含め、自由に選択できるようになっている。 |
(C)創通・サンライズ
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