2015年9月15日(火)
コーエーテクモゲームスの早矢仕洋介プロデューサーと、マーベラスの高木謙一郎爆乳プロデューサーの対談企画をお届けします。
2人の対談企画は、2013年に行って以来2年ぶり。今年2015年には『DEAD OR ALIVE 5 Last Round』と『閃乱カグラ ESTIVAL VERSUS -少女達の選択-』というお互いタイトルで、コラボレーションが展開されました。
今回の対談は、そのコラボを記念して実施。コラボの反響や現在開発中の新作についてなど、さまざまなお話を伺っています。ここでしか聞けない裏話も満載なので、2人のファン、タイトルのファンはぜひご覧ください。なお、インタビュー中は敬称略。
――前回の対談を振り返られて、いかがでしたか?
高木:対談の前に行った対決で僕が負けちゃったので、まだ根に持っています(笑)。
早矢仕:面目躍如(めんもくやくじょ)でしたね……もう少しでプロデューサーが変わるところでしたから(笑)。冗談はさておき、ここまでこうして話題が続いたのは、互いのタイトルを頑張ったからだと思います。
高木:そうですね。何かをやりそうな雰囲気を出し始めて1年半。それがやっと実現してきましたよ。
早矢仕:前回の対談の時も思ったのですが、高木さんはこの対談時期に、何かプロモーション展開はあるんですか?
高木:ちょうど先日、『閃乱カグラ EV』であやねが配信されました。さらに言うならば先日発表された『DEAD OR ALIVE Xtreme 3』のためならば、別にどのタイミングだろうといいと思っているので、まったく問題はありません!
――『DOA5LR』で配信されている『閃乱カグラ』コスチュームの反響はいかがでした?
早矢仕:とてもいいです。そもそもPS4で『DOA5LR』を出そうという話をしていた時は、衣装が破れるシステムは一切考えていなかったんです。でも、PS4は性能も上がっているので、せっかくコラボをするのであれば入れようと思いまして、衣装が破れるシステムを入れさせていただいたんです。
ですから、マーベラスさんとのコラボがなければそもそも破れる衣装はなかったんです。ただ、1回『閃乱カグラ』とのコラボで衣装が破れるシステムを入れたら、お客さんから「破れないと嫌だ」と言われはじめまして……(笑)。
高木:破れないとお得感がない、みたいな感じですか?
早矢仕:そうですね(笑)。これはコラボがなければ、生まれなかったと思います。そういう意味で『DOA』は、皆さんに育ててもらっています。開発から「今回、破けさせていいですか!?」という話がくるくらいノリノリでやっています。
高木:コラボは素直にうれしいですよね。コラボしたのを忘れていてプレイしていたら、大道寺先輩の衣装が出てきてビックリしました。3Dの格闘ゲームは個人的にずっと作りたいんですよ。それがコラボという形で、しかも大好きな『DOA』に出させていただけて感無量ですよね。
――海外でも人気が高いとお聞きしています。
高木:そうですね。海外でも、双方のタイトルを好む人は多いみたいです。画面写真を撮影して送ってくれる人がたくさんいらっしゃいます。
早矢仕:コラボについての人気は日本が強いのですが、それでも半分以上は海外だったりします。海外はPS4の勢いがよくて、ユーザーが多いのでずっと売れ続けています。先日の国際大会“World Exhibition Match”でも大道寺先輩の衣装でレイチェルを戦わせている海外の方がいましたね。
高木:それは濃いファンですね(笑)。
――キャラクターの話ということでは、『DOA5U』と『DOA5LR』で新キャラを追加された反響はどうでしたか?
早矢仕:マリー、ほのかともに人気は高いです。割と極端な個性を持った2人ですが、多くの方の支持を得ています。
高木:少し前に改めて『DOA5LR』をプレイしたんですけど、皆おしりが大きいですよね。もしかして、おしりを推しているのかなと(笑)。これが『DOAX3』につながっていくと思って、勝手に楽しみにしています。
――『閃乱カグラ ESTIVAL VERSUS』にて、“あやね”配信の反響はどうでしたか。
高木:思っていた以上にいい感じのバランスで完成でき、反響もよかったです。等身が全然違うので、『閃乱カグラ』に合わせて普通に作ってしまうと幼くなりすぎてしまいます。どの辺に落とし込もうかなというのは、当初開発の中で意見を言い合っていましたね。
何度かやりとりさせてもらう中で、イラストの八重樫さんにも1、2回描き直していただきました。最終的にうまくバランスがとれたかなと思います。
早矢仕:動画を見せていただいた時から感じていたのは、出来がすごくいいこと。作っている方がこちらを分かっていただいているので、安心して任せられました。
――ちなみにリテイクは何を直していただいたのですか?
早矢仕:我々としては、やり直していただくほどじゃないと思っていたんです。でも、高木さんにもっとこうしたいという想いがあったのか、さらに描き直されたものが上がってきました。基本的に受け取っている方の想いで作ってもらえれば、大体そのままでOKを出します。だから監修についてそこまで細かくお話していないです。
開発でも大好評で、しかもマーベラスさんからいただいたプレイ映像がよかったので、これはぜひ『DOA』ファンに見てほしいと思いまして……当初予定になかったのですが、急きょこちらで編集させていただいて“DEAD OR ALIVE FESTIVAL”で流させていただきました。
高木:その編集された動画を、我々もそのままYouTubeにあげました(笑)。
――早矢仕さんは昨年発表された『ディシディア ファイナルファンタジー』や『ゼルダ無双』など他社さんとのやりとりで気を使われるタイトルも多いと思いますが。
早矢仕:今回のあやねもそうですけど、実際にそのIPのどこに僕らが惹かれてて、それを僕らはこういう風にお届けしたいという気持ちがあれば、特に苦労することはありません。正直、どれもこれもすごくスムーズに進んでいます。
他社さんといっても、同じゲーム開発仲間ですから。基本的には「こうしたいです!」というメッセージ、どうしてそうなのかというのを伝えて作らせていただいているという印象です。
高木:そういう意識なんですね。
早矢仕:『閃乱カグラ』でコラボしたあやねであれば、「こんなにもカッコよく、おもしろく仕上げてくれてよかった」と現場から声があがってきます。そういうもんだと思います。
――『DOA5LR』で『閃乱カグラ』とコラボされた時は、衣装のチェックなどはされたのですか。
早矢仕:もちろん見ていただきました。
高木:ただ、リテイクはほとんど出していないです。こっちの方がキャラクターの人気がありますよとか、作りやすいんじゃないですかねとか、そのくらいの提案ですね。
早矢仕:『閃乱カグラ』の歴史を含めて、「こっちの方がいいんじゃないですか」という意見をいただいて、それらを踏まえて作っていきました。マリーはそもそもがゴスロリ衣装なので、ゴスロリキャラだとそのままだから、変えた方がいいんじゃないかとこっちが提案しようとしたんですけど、やっぱりお客さんはそっちを求めているよねというので戻しました。
高木:服に加えて胸も控えめですしね、マリーも未来も。
早矢仕:そうですね。そのあたりでキャラ個性があっているし、ここはユーザーに期待されるだろうから、このまま作ろうと決めました。
――ちなみに、海外だと『閃乱カグラ』はどのキャラが人気なのでしょうか。
高木:大道寺先輩や凛など、大人っぽかったり少しマッチョだったりするキャラが好かれます。日本は幼い系のキャラが人気ですが(笑)。
――新作『DOAX3』が、開発されることになった経緯を教えていただけますか?
早矢仕:実は『DEAD OR ALIVE 5』を出した後くらいに『DOAX3』を作るかという話があったんです。けれど、「実はそんなに多くのユーザーが求めているわけではないのでは?」という意見もあがって、開発が進むことはなかったんです。ただ“やわらかエンジン”を出させてもらった後ぐらいから『DOAX3』を出してくれという声がどんどん大きくなってきたんです。
世の中の人の声で現場でも「作ろうよ。作りたいよ!」という空気になってきて、発表させていただきました。そしたら我々の想定以上に反応していただいて、「こんなに待ってくれていたんだ」と驚きました。作り始めてよかったです。
高木:僕は「早く作れよ!」とはずっと思ってました(笑)。
早矢仕:そうなんですよ。『閃乱カグラ ESTIVAL VERSUS』が、そう言わんばかりにちょこちょこネタを入れ込んでいるんですよ。ビーチになぜかバレーのネットがあるし、オープニングから踊っているし!(笑)
高木:ないものは作るというのが基本なので、「出さないならこっちがやっちゃうよ」みたいな感じですね。
早矢仕:なので、作ると決まった時はまず高木さんに作ることを報告しました。
高木:それを聞いた時は「やった!」と思いましたね。
早矢仕:今、開発スタッフのモニターに『DOAX3』が映っているのですが、部屋に入ってくるとみんな足を止めるという楽しい現象が起きています。大きな反響いただいたのでスタッフは今、開発に燃えていますね。
――『DOAX3』に入れるキャラクターを投票形式にされた理由をお聞かせください。
早矢仕:『DOAX』シリーズは、プレイヤーがキャラクターを選んで、他の女の子と仲よくなっていくシステムですが、『DOAX3』ではより一層、自分が選んだ女の子も楽しめるようになります。そのためにも『DOA5LR』以上に感情、表情やセリフ、しぐさなどから、その子らしさを生で感じられるように、これまでの何倍もの時間をかけて作り込んでいくことになります。
それがあったうえに、『DOA5』で多くの女性キャラを増やしてしまったので、これは全部入れられないなと。そのため、開発の都合で申し訳ないのですが、キャラクターを選抜することにしたんです。
――なるほど。
早矢仕:ただ、我々が勝手に選抜するのは違うなというところで、お客さんに決めてもらおうということになったんです。それでテーマをダウンロードしてもらうと、それが投票の形で反映されることにしました。テーマのダウンロードだとリアルにキャラクター人気が出るかなと思ったんです。それに、僕自身、テーマがほしかったというのも理由としてあります。
高木:僕はマリーとほのかとあやねを買いました。まぁ僕が買わなくても、この3人は大丈夫な気もしますが。
早矢仕:中間発表をさせていただきましたが、その時点で1位はマリーで2位がほのかですね。3位はかすみでした。あやねは4位ですね。結果は東京ゲームショウ2015のステージで発表します。
高木:開発の事情もわかるのですが、いろいろとデンジャーなことをやっていますね……。ザックは出てくるんですか?
早矢仕:ザックは出てきますよ。設定としては、舞台はザックの島なんです。今回はあるゲームの遊びのシステムにあわせていて、『DOAX3』でキーとなるシステムと設定が絡んでいるんです。楽しみにしていてください。
高木:あるゲームの遊び……『影牢』とかですかね?
(一同笑)
早矢仕:『影牢』ではないです! 今回の『DOAX3』の目玉の1つとなるシステムです。それは続報に期待してください。登場キャラクターが決まらないと作れない部分が多数あるので、今はキャラ以外のところを頑張って作っています。
――『デッドオアアライブ エクストリーム』新作でパワーアップしているところはどこでしょうか?
早矢仕:肌の質感がかなり上昇しています。前作でも、水着を変更すると日焼けの後がありましたが、それがもう一段回上にいっています。グラフィックが向上しているため、ゲーム画面を見るだけで、ドキドキすると思いますよ。
――ちなみにどういうコンセプトで開発しているのですか?
早矢仕:2次元、3次元の話になると「2次元の子にしか興味がない」という話を聞きますが、本作のキャラは3D。モニターから出てはこないのですが、存在感がすごいので「2次元と3次元の境界を越えているかもしれない」と開発では、話しています。
高木:ぜひモーフィアスにも対応してほしいですね。下から眺めていたいです。
早矢仕:あと、描写にもより力をいれています。『エクストリーム2』は30フレームだったのですが、本作のPS4版は60フレームで作っています。ゆるく遊べるように作っているのですが、しっかりこだわって作っています。バレー自体はゆるめに遊べるように作っているのですが、スポーツゲームとしてもしっかり遊べるように仕上げていく予定です。
モデルのシェーダーも『ラストラウンド』から大きく手を入れていて、物理ベースにしています。なので、とにかくなまめかしいです。PS4をお持ちの男子はずっと遊べると思います。
高木:いや、説明しているだけでなく早く見せてください! 遊ばせてくださいよ!
――個人的にも早く見たいですね。前作は実績を解除するのがとにかく大変だったという印象があるのですが、こちらはそのままなのでしょうか? 変わるのでしょうか?
早矢仕:まだ検討中ですが……これまでは、水着を各キャラクターが持っていて、それをもらうという仕組みがありました。そのシステム自体は継続予定なのですが、今作ではそれだけではなくて、自分のお気に入りの子を遊び込むと少しずつやれることが増えていったり、その子の対応が変わってきたりできるようにしたいと考えています。
高木:プレイしていてお金がなくて時間がかかっていたので、そこはうまくしてほしいです。
早矢仕:そうですね。疲れた男子が家に帰ってきて毎日ちょっとずつボーッと遊べる、ゆる癒やしゲーみたいなポジションも目指していきたいと現場でも話しています。家では『DOAX3』が待っていてくれるみたいな感じですね。
――PS Vita版はどうなるのでしょう。
早矢仕:PS4は60フレームで作っていて、PS Vitaでは30フレームになると思いますが、PS Vita版として最適化して、なるべく同じクオリティで出したいと思っています。PS Vitaはタッチ機能があるので、それを生かした別の遊び方を提案したいです。先ほど話に出てきたモーフィアスの対応は……どうしようかなと。
高木:やらなかったらダメですよ! むしろ、やってください(笑)。
――高木さんにお聞きします。新プロジェクト『VALKYRIE DRIVE』はどのような展開を行っていくのでしょうか?
高木:10月からテレビアニメが始まるので、そこからかなと思っています。3月に発表したのですが、反響は大きかったですね。内容を発表されずにスタッフだけ出て、みんなそれでなるほどわかったという感じでしいた。そういうわかりやすさは大事で、そこからじわじわと浸透して盛り上がり始めているんじゃないかというところですね。
――先日配信されたニコニコ生放送の反響もかなり大きかったとか。
高木:アニメ監督の金子ひらくさんと“おっぱい対談”をさせていただきました。ブラのホックを外しながら、気軽に見てほしいということがコンセプトですね。
――……見ている人のほとんどは男性だと思いますが(笑)。
▲『ヴァルキリードライヴ セイレーン』 | ▲アニメ『ヴァルキリードライヴ マーメイド』 |
高木:例えですよ! アニメまでの展開としては、9月にグリーとモバゲー、dゲームでソーシャル版と言える『VALKYRIE DRIVE -SIREN-(セイレーン)』が始まって、アニメ先行上映会があり、いよいよ10月にアニメが始まる。毎月目白押しな感じです。
▲『ヴァルキリードライヴ ビクニ』 |
ぜひ『VALKYRIE DRIVE -BHIKKHUNI-』の発売のタイミングで、いつも『閃乱カグラ』シリーズでやっている『真夜中パイランド』みたいなのもやりたいですね。あれは規模がどんどん大きくなってお金がかかりすぎなので、今回やるとしたら少し趣向を凝らしたいと思っています。あとは、いつ出るのかわからないですけど、等身大の人形を作ろうとしています。
――『閃乱カグラ EV』の展開はまだあるのでしょうか?
高木:『閃乱カグラ ESTIVAL VERSUS』は『DOA』コラボの後に、『一騎当千』のコラボで3キャラクター登場します。その後『閃乱カグラ2 -真紅-』で登場した神楽と奈楽の新キャラをもって一通りですかね。以降は『VALKYRIE DRIVE』をやりつつ、まだ秘密のタイトルありつつという感じでしょうか。この秘密のタイトルも超おもしろいんですよ。早く発表したいです。
――現在抱えているタイトルはどれくらいあるのでしょうか?
早矢仕:内緒です! ゲーム開発は2年以上かかることも多いので、以前から仕込んでいたのがちょうどこの半年で立て続けに発表できたという感じです。
高木:僕は4、5本でしょうか。後は細かなものを検討しています。正直、しんどいです(苦笑)。
早矢仕:タイトルが多いので、ゲームの大事なコンセプトや狙いを開発初期に共有し、そこからどんどん皆でアイデアを出し合いながら作っています。そうして各タイトルとも当初想定しているよりもずっとおもしろく、大きくなってできあがってきてくれることが多いですね。
――想定以上のものがあがってくると。
早矢仕:そうですね。1人ひとりがプロ意識をもったいいチームだと思っています。僕からの質問なんですが、高木さんは最近もゲームを遊んでいるんですか。
高木:プレイしていますね。電車の中で携帯ハードで遊んでいますし、家に帰ったら夜中はずっとプレイしています。空いた時間は積極的にプレイしていますね。
早矢仕:タイトルは何を遊ばれているのですか?
高木:延期を重ねてやっと発売されたのがうれしくて、ここ1、2週間くらいは『IA/VT -COLORFUL-』をやっています。あとは『閃乱カグラ』ですね。僕はトロフィーのコンプをほとんどしていなくて、「高木さん、あんまり『カグラ』をやってないじゃん!」と言われるんです。でも、発売前に何回もクリアーしてるからなんですよ!
早矢仕:ああ、わかります。テストプレイで何回も遊びますもんね。
高木:ただ、そう言われたくないので『閃乱カグラ』はプレイしています。ただ、いろいろやっていますよ。早矢仕さんはどうですか?
早矢仕:僕もやっていますよ。この前『バットマン:アーカム・ナイト』をクリアしました。
高木:クリアするのは、すごいですね。僕はつまみ食いばかりですよ。どんなところが印象的でした?
早矢仕:いろいろ技術的にもすばらしいので開発の参考にもしつつ、僕らは今、どういう道を進むべきかを意識しながらプレイしています。
高木:あんな『NINJA GAIDEN』を見てみたいですね。
早矢仕:そういう話はよく聞きます。でも、挑戦するとしたら、我々がもっと力をつけてからです。『閃乱カグラ』の次の作品は、どんなことがしたいという具体的な考えやイメージはお持ちなんですか?
高木:『閃乱カグラ』はおかげさまで今年の9月で4周年になるんです。開発開始からでは5年も続けられたので、1回ちょっとリフレッシュしたいなと思っています。リフレッシュといってもキャラクターを変えるということではなくて、立ちかえりつつやっていこうかなと。
あとは『EV』の延長で南の島的な何かはやりたいなと。
早矢仕:え? 来ますか?
高木:ビーチバレーはしませんよ(笑)。本編とは異なる、少し外伝的なものをしたいと思っています。『デカ盛り 閃乱カグラ』ほど外伝とはいかないけれど、もう少しやれることはあるんじゃないかなと思っていますので。
――逆に高木さんから早矢仕さんに、聞いてみたいことはありますか?
高木:『DOAX3』がいつでるんだというのは長年の疑問でしたが、発表されたので一安心していますね。
早矢仕:繰り返しになるんですが、『閃乱カグラ ESTIVAL VERSUS』の時は本当に危機感がありましたね。次は“X”だろうと思っていたので、「だったらバレーじゃないの?」と。高木さんと開発チームなら、「早矢仕に許可をとったよ」くらいの感じで出されてしまうと思って、早く作らないといけないという気持ちになりました。
高木:後押しの一躍を担っていたんですね。早矢仕さんは大きいタイトルを抱えているので、頭の切り替えが大変だろうなといつも感じています。
早矢仕:先ほども言いましたが、コンセプトを決めたらスタッフが広げてくれているので、どれもこれも楽しく作っています。
――新キャラを作る時は、どのようなコンセプトを決めるのでしょうか?
早矢仕:格闘ゲームの場合、「こういうキャラクターはいないよね」というキャラクタ属性の分布を考えてキャラを作ることが多いんです。でも『DOA』も歴史があるので、せっかく新キャラを出すなら、その分布だけではなく、プレイヤーの皆さんの中で“一番人気”になることを目標に作っています。
それが『DOA』という歴史あるゲームを今の時代にあわせる重要なことだと思っていて。どのキャラも「この子が一番好き」と思ってくれる人がいるはずだというコンセプトで作っていて、それが先ほど話したように、結果として出ているんだと思います。
高木:『閃乱カグラ』はあまりデコボコは考えませんね。普通の優等生がいて、やんちゃな次女がいて、お姉さんキャラがいて、妹がいて……とかを考えて作るのですが、『閃乱カグラ』は基本的に自分の好きなタイプしか出さないことを徹底しています。「こういうタイプの子が欲しい!」ということを、単純に固めています。
――高木さんの性癖……好みがつまったラインナップということですね。
高木:そうですね。1作目はそれが色濃く出ていて恥ずかしかったのですが、今はもう恥ずかしくないですよ。そういう意味では自分がわからない層のユーザーをとろうとはしていないです。コンセプトとしては、一言二言で言えるような軸をそれぞれのキャラクターに持たせてどう作るのか、ですね。だから、ほのかとか悔しいと思えるくらいにコンセプトがわかるんですよ。
早矢仕:ほのかはわかりやすいですからね(笑)。
高木:完全に狙われました。「服買っちゃうぞ!」みたいな。最近はほのかが一番好きですね。彼女、股を開く技が多いので(爆笑)。
――女天狗のベースは万骨坊にあると思うのですが、なぜ女性キャラとして出したのか、教えていただけますか?
早矢仕:万骨坊は『デッドオアアライブ2』のボスだったんです。すごく印象的だったので、ファンからは「出してほしい」という声が多かったんです。ただ、ダウンロードコンテンツでやることになった時に、「声は大きいけど、一部のファンの方以外は興味がないのでは?」という想いが我々の頭をよぎったんです。
――前回の対談でお聞きした、男性キャラの衣装は声が大きいけどそれほど売れないということですか?
早矢仕:そうです。それで出すに当たって、そのまま出すのではなくてもっと多くの方に気に入っていただける天狗に変えようという話をしました。
天狗は何千年も生きているので、「人智を超えた色気があるかもね」というところでそれをコンセプトに作りました。それこそ開発のメンバーが、「こういう女性がいたらいいよね」という理想型を作ろうと言って仕上がった感じです。
その結果として、天狗が欲しかったという人からも、期待以上のものを返してくれたと声をいただきました。さらに新しいファンの人が増えましたね。
――それぞれの手がけられているタイトルのアピールをお願いします。
早矢仕:『DOA5LR』に関しては、おかげさまですごく多くの方に遊んでいただいております。今後もアップデートさせていただくことを“DEAD OR ALIVE FESTIVAL”で宣言させていただいています。まだ遊ばれていない方も、ぜひ基本無料版を体験してみてください。
『エクストリーム3』については、“やわらかエンジン”をより進化させたものを開発しています。こちら、動画でないと伝わらないと思っているのですが、さらにパワーアップしたグラフィックをお楽しみいただけます。疲れて家に帰ってきた人の癒しになるようなソフトを目指して開発しているので、ぜひご期待ください。
高木:『閃乱カグラ ESTIVAL VERSUS -少女達の選択-』発売から、いつの間にかもう半年近くなります。先日、ついにダウンロードコンテンツとして『DEAD OR ALIVE』シリーズからあやねが配信されました。さらに、アニメ『一騎当千 Extravaganza Epoch』の闘士として、孫策、関羽、呂布が参乳し、『閃乱カグラ2 -真紅-』より神楽と奈楽が登場します。ぜひこちらも含めて、お楽しみください。
そして新たなタイトルとして、『ヴァルキリードライヴ』がいよいよ動き始めます。10月にはTVアニメTVアニメ『ヴァルキリードライヴ マーメイド』が始まり、スマートフォン用タイトル『ヴァルキリードライヴ セイレーン』があり、そして12月にはPS Vitaで『ヴァルキリードライヴ ビクニ』が発売となります。
声優さんと一緒になるイベントをはじめ、さまざまな展開を予定しているので、ぜひぜひこちらも注目いただければと思います!
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