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2015年10月23日(金)

【電撃の旅団冒険録】『FF14』のダンジョンから見る世界観。第7弾は“神域浮島 ネバーリープ”

文:電撃PlayStation

 『ファイナルファンタジーXIV』の世界観に惹かれる冒険者さんに贈る企画第7弾! 今回は『蒼天のイシュガルド』のメインストーリーを終えた後に挑めるダンジョンの1つ“神域浮島 ネバーリープ”を通して、バヌバヌ族の文化に迫ります。開発スタッフの方々からの公式コメント付き!

『ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド』
『ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド』

※本記事にはネタバレ要素も含まれます。まだ『蒼天のイシュガルド』のメインストーリーを終えていない方はご注意ください

竜詩戦争が一区切りしたのちの、新たなる冒険

 冒険者と多くの仲間たちの力によってエオルゼア北部での争乱はいちおうの終結を見せ、山都イシュガルドはエオルゼア都市軍事同盟に復帰しました。しかし邪竜やその眷族たちのヒトに対する憎悪はいまだ消えず、ガレマール帝国軍も魔大陸に残り続けていることを考えると、まだまだ安心とは言えない状況。冒険者も新たに発生した問題を解決するため、各地を飛び回ります。そんななか、アバラシア雲海の高空層に住まうバヌバヌ族の集落オク・ズンドで事件が起こります。

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 そもそも、バヌバヌ族は温和なズンド族と蛮神ビスマルクを呼び降ろしたブンド族の大きく2氏族に別れており、これまでズンド族が荒々しいブンド族から離れて平穏に暮らせていたのは、長老ソヌバヌの権威によるところが大きかったようです。そしてその権威の象徴であるのが彼の顔を覆う立派なお面……だったのですが、どうやらそのお面に綻びが生じてしまった様子。

 お面を修繕するにはワウッケオンと呼ばれる大型サヌワの鱗が必要で、そのワウッケオンはバヌバヌ族が本来立ち入れない神域・ネバーリープに移動してしまったため、代わりに冒険者に鱗を取ってきてくれないか……というのが彼らの願いでした。

 と、まぁこのような経緯でネバーリープを訪れた冒険者は、神域を荒らすブンド族を撃退しつつ、ワウッケオンを捜して奥部を目指すことになります。

陽光眩しい水と風の神域

 雲の上の高空層にあるからかネバーリープは常に晴れており、いつ訪れても、陽光、あるいは星の光に彩られた美しい景観を望めます。また、風のエーテルが豊富に存在するため “風”にかかわる仕掛けが多いのも特徴で、浮島から次の浮島への移動も竜巻を使った特殊なもの。初めてこの地を訪れた際「え、これ(竜巻)に乗れと?」と驚いた冒険者さんはさぞかし多いことでしょう。こういった自然の利用方法はアラグ文明のものとは大きく異なるようですが、これを生み出した(?)バヌバヌ族がどんな技術を持っているかも気になるポイントと言えます。

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 この地に生息するモンスターたちを退けながら進む冒険者は、ダンジョンの中盤からブンド族とも交戦することに。彼らの多くはトーテムを連れているのですが……コレ、いったい何なんでしょうかね。

 アバラシア雲海のクエスト“父祖を称えよ”で聞ける情報によると、バヌバヌ族にとって“トーテム”とは、元来は父祖の霊を称えて祀るための像である様子。ところがそれにブンド族が魂を込め、何らかの方法で戦いに利用した……ということのようですが、どういった原理で動いているのかは現段階ではまだ謎です。霊が込められているのであれば、中にいるのはバヌバヌ族の先祖の霊なのでしょうか。

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 ワウッケオンが棲む神域の近くには豊かな水が流れている様子。空に浮かぶ島にこんなに豊富な水が存在するのは、きっと別のクエストに登場した“湧水のクリスタル”の力なのかもしれません。

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 さて、最奥部でワウッケオンを倒した冒険者が持ち帰った鱗によって、族長のお面は無事もとの威厳を取り戻すわけですが……、よく考えたら、冒険者たちはまだまだバヌバヌのことをよく知らないんですよね。高空層に住んでいて、足場が不安定な中空に牢屋を作ったりしているけれど、そもそもあの体型で飛べるのか……とか。自身が飛べないなら何かしらの移動手段があるのか……とか。というわけで、今回はバヌバヌについての情報を多めに質問してみました。いずれ実装されるであろう新蛮族クエストに先駆けて、彼らのことを知っておくチャンス!

アバラシア雲海に住まうバヌバヌ族の生態とは――?

――このダンジョンを作る際の方向性、コンセプトを教えてください(そもそも“神域”ネバーリープとは……など、ぜひ!)

 『蒼天のイシュガルド』にとって、“空”は大きなテーマのひとつでした。せっかく“空”へと舞台が広がったのだから、浮島を舞台にしたダンジョンも造ろうというコンセプトで企画がスタートし、そこに“バヌバヌ族の神域”という設定が加えられて誕生したのがネバーリープになります。

――この地に生息する生物たちについて、生態的な特徴がございましたら教えてください(特に、ヌニエヌンクは特徴的な見た目をしていますが……)

 舞台が“アバラシア雲海にある浮島”に決まった時点で、アバラシア雲海の生態系と添う形で、レベルデザイン班を中心に出現するモンスターを選定していきました。なお、ヌニエヌンクは、有翼綱に属す肉食の怪鳥です。アバラシア雲海は風の通り道でもあるため、有翼綱の魔物にとっても、非常に生活しやすい環境といえます。ただし、非常に大型で姿を隠すことが難しい……。そこで、ヌニエヌンクは狩りを行う手段として、本能的に魔力を用いて霧を発生(原理的には原始的な魔法のようなもの)させることで、獲物を死角から襲うという技を編み出したのでした。

――“ネバーリープ”という名前の由来について、何か設定などございましたらぜひお聞かせください。

 ネバーリープの英字表記は“Neverreap”です。バヌバヌ語をエオルゼアの共通語(英語)に訳したもので、直訳するなら“未だかつて、一度も収穫されたことがない”という意味になります。つまり、バヌバヌ族の手で開墾されていない、“手付かずの自然が残る島”という意味合いになりますね。

 ちなみに、バヌバヌ語の本来的な地名は別にあります。“ネバーリープ”という地名は、ヒトとの交流があった時期に、“直訳”で伝えられたヒト向けの地名という扱いなのです。

――風を制御して進むなど特徴的な仕掛けが存在しますが、これらは誰がどんな目的で作ったのでしょう?

 ネバーリープは、バヌバヌ族が崇める雲神を祀る神域であり、“参道”や“拝殿”などが整備されています。バヌバヌ族にとって非常に神聖な場所であるがゆえに、特別な理由がなければネバーリープに立ち入ることはできません。逆に言えば、“数年に一度の儀式のために”といった特別な理由があれば入れるわけで、何らかの移動手段が必要になるのです。“呪い(まじない)”が施された“雲の祭壇”も、そのために整備されたものとお考えください。

――バヌバヌ族はどんな種族なのか、あらためて教えてください。もともと長きに渡ってアバラシアの地に生息していた種族なのでしょうか? 

 アバラシア雲海の原住民です。彼らの文化などについては、パッチ3.1の蛮族クエストをお楽しみに!

――生活空間が浮島の連なる高空層ということで、空を飛べないと行動が制限されがちだと思いますが、彼らは飛べるのでしょうか?(サヌワに乗るなど?)

 いくつかのサブクエストで語られていますが、彼らは“サヌワ”を乗り物として利用しています。ちなみに余談ですが、雲神ビスマルク戦で登場するバヌバヌ族たちも、サヌワに乗って飛来しているという設定になります。

――彼らの詩的表現的な口調はどこから来たのでしょうか? ヒトとはあまり積極的にかかわってこなかったようですが、ヒトに通じる言葉を流暢に操れる点も興味深いです

 バヌバヌ族は、基本的に独自の言語を持っていますし、今も利用しています。イシュガルドの騎兵がアバラシア雲海へと進出した後、一時的に交流があったためエオルゼアの共通語も伝わり、一部には“共通語を話すことができるバヌバヌ族”もいます。そうではない者との会話に関しては、“言葉の壁を超える力”によって会話が成立しているという設定です。

 なお、バヌバヌ族は、物事を自然現象に例える比喩表現を文化的に好むため、あのような特徴的な台詞回しになっています。

――ブンド族はなぜ神域=ネバーリープに侵攻してきたのでしょうか?

 “ワウッケオン”をズンド族に先駆けて狩れば、ズンド族の“長老の仮面”の修繕を妨害できます。そうすることで、ズンド側の権威を貶めれば、よりスムーズに傘下に収めることができる……という彼ら独自の行動理念によります。ブンド族は、自分たちには雲神の加護がある信じているので、禁を犯して神域に入っても大丈夫だと思っているのでしょう。

――ブンド族のトーテムポールが動いている仕組みについて、可能でしたら教えてください。

 魔道士が土塊に魔力を込めてゴーレムを作ったり、巴術士が宝石に魔力を込めてカーバンクルを造るのと似た原理です。トーテム像に魔力を込める呪い(まじない)を行い、一種の魔法生物や使い魔のような存在に変えているのです。

――バヌバヌの“舞い”はどのような経緯で作られたのでしょうか?

 バヌバヌ族に限らず、各蛮族には、それぞれの種族の文化や生態を特徴付けるために、固有のモーションが用意されています(非戦闘状態の蛮族たちを観察すると、いろいろな発見があると思いますよ)。

 バヌバヌ族の“舞”も、そうした種族固有モーションとして用意されたものなのです。その際に、文化設定を考案する際に思いついた“戦いの前に舞いを踊る”というアイディアを、モーション班に相談したところ、あの“太陽の舞”が完成! そのデキが素晴らしく、インパクト大だったため、勢い余って戦闘中も踊ることになりました。

 “太陽の舞”のエオルゼアにおける意味などに関しては、バヌバヌ族の蛮族クエストを通じて語られる予定です。そして、当然、冒険者たちも……。すでにモーション班渾身のダンスエモートが完成しており、あとはリリースを待つばかりの状態です。

パッチ3.1での”太陽の舞”にご期待ください!

無糖党さんの漫画第7弾! Vol.600掲載作品をお届け!

 漫画家・無糖党さんと“電撃の旅団”の面々のプレイ模様をもとにした『FFXIV』漫画は、電撃PlayStationにて好評掲載中! 今回お届けするのは、10月8日に発売されたVol.600に掲載された作品です!

『ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド』
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 次回は10月30日頃に更新予定! 広島F.A.T.E.の様子などをお届けする予定です。お楽しみに!(更新日時は諸事情により前後する場合があります)

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データ

▼『電撃PlayStation Vol.600』
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:2015年10月8日
■定価:759円+税
 
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