クリア後レビュー：病ンデレ男子のいたいけな少年時代に心が締め付けられる…。DLC『Folie Fatale-交錯ファナティシズム-』でカレらの過去と未来を追体験（ネタバレあり）【フォリファタ】

公開日時：2025年09月28日(日) 10:50

最終更新：2025年09月28日(日) 11:11

　今回ご紹介するのは、神海処より発売中のPC・Steam向けサイコラブホラーADV『Folie Fatale〜病ンデレ男に堕とされる〜』（フォリファタ）のDLC『Folie Fatale-交錯ファナティシズム–』（交錯ファナティシズム）！

　本編となる『フォリファタ』は、心に闇を抱えた“病ンデレ男子”たちに翻弄され……ふたりの世界だけの幸せを手にいれるーーー少々（というか結構！）過激で危険すぎる恋愛模様が話題を呼んだ作品。甘美で狂気的な展開がプレイヤーを震撼させ、強烈な印象を残しました。

　そんな『フォリファタ』のDLC版が登場！

　今回登場したDLC『交錯ファナティシズム』では本編上では語られなかった、病ンデレ男子たちの“過去”や、DLCだけで描かれる甘々なストーリーなどが収録されています。

　さらに、カレ視点で語られるシナリオもあり、すでに本編を遊んだプレイヤーにも新鮮な切り口で再び彼らの狂気と愛情に触れることができます。（本編クリア後のプレイ推奨！）

　ということで、さっそく『交錯ファナティシズム』の内容を見ていきましょう〜！

※この作品には多少のヌードや性的なコンテンツ、暴力表現やゴア表現の頻出、大人向けコンテンツ全般が含まれており、18歳以上のプレイを推奨しています。自傷行為、自殺、暴力、殺人、薬物の乱用、性暴力などが含まれるストーリーに嫌悪感を感じる方、精神が不安定になる可能性のある方はプレイをお控えください。

　なお、電撃オンライン（ガルスタオンライン）では、『Folie Fatale』のキャラクター人気投票を実施中。「恋人にしたいキャラは？」「監禁されたいキャラは？」など、テーマに沿った募集をしており、上位キャラにはミニシナリオが用意される予定ですので、ふるってご投票ください！（締め切りは10月5日23:59まで）

『フォリファタ』人気投票に参加する

　また、神海処×リベロエンジニアによる“神海処プロジェクト”として、完全新作女性向け因習村系ホラー恋愛ADVが2026年にリリースされることが発表されています。

神海処×リベロエンジニアによる“神海処プロジェクト”始動。完全新作女性向け因習村系ホラー恋愛ADVが2026年リリース

2025-08-29 00:00

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※この記事には『Folie Fatale〜病ンデレ男に堕とされる〜』『Folie Fatale-交錯ファナティシズム–』の重要なネタバレが含まれているので、ご注意ください。

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隠しキャラ含め6人分の過去が暴かれる“記憶の追懐”編【交錯ファナティシズム】

　『交錯ファナティシズム』では、“記憶の追懐”編、“紡ぐ未来”編、“冬の想い出”編の3つのストーリーが用意されています。

　まず最初に楽しめるのは“記憶の追懐”編。

　プレイヤーは日比谷リトを皮切りにキャラクターを順次解放し、全員分の過去に迫っていくことになります。

　本編では断片的にしか描かれなかった彼らの生い立ち――たとえば、ネグレクトをされていた叶依、医者の父の息子で将来を期待されていた春樹、能力者の家庭に生まれた蓮などなど、今回のDLCでは詳細に明かされます。本編ではそこまで深掘りされず、「う〜ん君はどんな酷い環境で育ったんだい？（とくに叶依〜〜！）」と思わざるを得ませんでしたよね〜！

　それが、こちらのDLCでは、かなり明らかになります！

　彼らの性格（性癖？）が歪んでしまった原因を見ていくことで、彼らのことをさらに深く知ることができるのですが……それによって愛情が深まるかはあなたの気持ち次第ですね……。

　ひとつエピソードをご紹介すると、叶依は、水商売をしている母親のもとで、育ったようで家も汚部屋。ご飯も満足に与えられておらず、母の愛情を受けずに育ってきました。お家に男が遊びに来る時は強制的に追い出されてしまったり、知り合いの家を転々としていたり、10歳という年齢でかなり辛い状況だったようです。

　生きる意味を見失っていた叶依が、唯一生きていることを実感できる行為がリストカットだったのです。
　
　その後も、家庭環境は何もかわらなかったのでしょう。歪んだまま育ってしまった叶依が起こしたあの“狂気END”での続きが、『交錯ファナティシズム』でみることができました。

　個人的には、救済エンドかと思って読み進めていたのですが、全然バッドエンドだったーー！

　狂気END後、一命を取り留めた主人公でしたが、叶依に介助してもらわないと生きられない体に。

　狂気の叶依に飼い慣らされてしまうという悲しいエンドでしたが、叶依自身は幸せそうです。

　本編でも衝撃を受けたのに、引き続き絶望を突きつけてくる……それが『交錯ファナティシズム』なのです。

　なお、幼少時代の叶依くんはめちゃくちゃ可愛いので必見です。

▲母親似でとっても美人ですがカレにとってはどうでも良いことかもしれません。

切ないENDはほかにも！　結局全員分の物語を見たくなっちゃう中毒性がすごい！【交錯ファナティシズム】

　個人的に切ないENDだったのは、リトと燈のEND。

　リトは、小さい頃から人とのコミュニケーションが苦手で、勘違いされやすい子供だったようです。

　いじわるをしてきた同級生に対し、やり返したことによって怪我をさせてしまった事件から、彼の性格が少しずつ歪んでいったようです。

　主人公だけは、リトの本当の優しさに気づいていたのですが、周りの人間は、上部の評価だけで彼を判断してしまいます。

　そんな優しい彼は、誰も信用することなく、主人公だけを守る騎士となりました。彼女を危険に晒すものは全て排除するそんな狂気を持った騎士に。

▲両親からの愛情はたっぷり受けていたみたいですが、なかなか人との付き合いがうまく行きませんでした。そんな中主人公だけにはカレは心を開いていたようです。

　リトの“記憶の追懐”編でも狂気ENDの続きが描かれていました。

　人を殺し、主人公と身を隠すように暮らしていたリトが選んだ結末が悲しすぎるんです……。

▲狂気ENDの後では、どうやっても幸せになることは難しそうです。

　そして燈も、遥かなる時を超えて、想い人である主人公とようやく穏やかで幸せな人生を歩めたと思っていたのに……！

　「なんてことしてくれるの〜〜〜！」と、悲しくも美しいエンドがいくつも待っているので、みなさんもぜひ、“記憶の追懐”編で本編の続きを楽しんでみてくださいね。

▲燈の少年時代の姿も登場。過去の記憶が蘇ったことがきっかけで長い髪を切ることに

▲本編での流れを燈目線で追体験。このとき何を考えて主人公と出会ったのかが明らかになりました

▲そしてエンディング……。前世から愛していた主人公との束の間の幸せは脆くも崩れ落ち……

あなたの心を浄化する超ハッピーエンド“紡ぐ未来”編と“冬の想い出”編

　全員分の“記憶の追懐”編をみて、「うおぉ〜〜ん報われね〜よ〜！」心がズタズタにやられていたのですが……その甲斐あって（？）新たなコンテンツ“紡ぐ未来”編が解放されました（笑）。

　こちらは、寛解END後のストーリーと見て良さそうです。

　どのストーリーも、穏やかで、主人公とカレも健全に幸せそうなのが、こちらも嬉しくなるんですよね。

　多くのカレが悲惨なエンディングを迎えてるので、幸せそうに過ごしている姿が、本当に癒されます。

　ただし、どう足掻いても道徳に反したエンドになってしまう冬理だけは、少々クセが強めのエンド。近親愛が許せる方だけぜひご覧くださいね！

　“紡ぐ未来”編では、特別なスチルも解放されるのですが、どれも素敵！　

　とくにリトと主人公のスチルは……本当に楽しそうでこちらも嬉しい気持ちに。

　ほかのエンドではちょっぴり大人な雰囲気のスチルも用意されていました。とにかく幸せならそれでええです。

　さらに同時に解放されるのは、“冬の想い出”編。こちらは酉の市をテーマに、カレとのデートエピソードが展開されます。

　こちらもめちゃくちゃハッピーなお話で、若干「また過激な展開にならんだろうな？？」と構えていただけに、ほっと一安心。

　カレとの特別なひとときが楽しめる心温まるシナリオとなっています。

　多くのプレイヤーに衝撃を与えた『フォリファタ』の世界観を、今一度新たな形で体験できるDLC『交錯ファナティシズム』。

　過激ENDだけでなく新たなハッピーエンドも多数収録されているので、カレとの本当の幸せENDを迎えたい方は、ぜひこちらもプレイしてみてはいかがでしょうか。

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神海処×リベロエンジニアによる完全新作女性向け因習村系ホラー恋愛ADVについて

ゲームタイトル：未定
ジャンル：因習村系ホラー恋愛ADV
リリース時期：2026年

■ストーリー

　202×年、東京――

　二十歳の誕生日を迎えたあなたに一通の手紙が届く。

　差出人の名前に見覚えは無いが、住所欄にはあなたの生まれた村の名前が記されていた。

　手紙の内容は「二十歳を迎えたあなたに是非、村の成人式に出席してほしい」というもの。

　なにかがおかしい。あなたが生まれた村は、幼いころに噴火で埋まってしまったはずなのに。そこに行ってはいけない。頭では分かっているのに、誘われるように足を踏み出してしまう。

　成人の日。雪の降り積もる中、晴れ着を着たあなたはあるはずのない村に向かって歩みを進めるのだった――。