電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディーでは、5周年企画として“電撃インディー大賞2026”を開催しました。
その企画で総合第5位となった『Chill with You: Lo-Fi Story』についてインタビューを実施。本記事にてその内容をお届けします。
その企画で総合第5位となった『Chill with You: Lo-Fi Story』についてインタビューを実施。本記事にてその内容をお届けします。

インタビューにお答えいただいたのは、『Chill with You: Lo-Fi Story』のメインプログラマー・藤原優大さん。
プレイヤーに寄り添ったこの作品ならではのアプローチが、どのように生み出されたかがわかる興味深いお話となっています。
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
“電撃インディー大賞2026”総合第5位受賞!作業用AVG『Chill with You:Lo-Fi Story』とは
『Chill with You Lo-Fi Story』は小説を書くのが好きな文学少女(サトネ)と一緒にデスクワークする作業用ADVです。
勉強や仕事など、1人だとサボってしまいそうな作業を、サトネとともに効率よく進められるツールとして活用できます。
ポモドーロタイマーにより集中と適度な休憩を手助け。さらにLofi音楽や環境音、風景をカスタマイズしてあなただけの心地よい作業環境を整備できます。
また、作業をするほどにサトネとの会話も増え、信頼関係が深まっていくので、モチベーションもアップ!
あらゆる作業のお供になる、ゲームの枠を越えた実用性の高い作品となっています。

サトネはそこにいる――人見知り少女が自然とできあがっていった過程とは【Chill with You: Lo-Fi Storyインタビュー】
――電撃インディー大賞2026の受賞について、あらためてひとことお願いします。
いつも応援してくださりありがとうございます!
『Chill with You:Lo-Fi Story』 が皆さんの応援により受賞できたこと、チーム一同、本当に嬉しく思っております!
――『Chill with You: Lo-Fi Story』の注目点を教えてください。
一番の注目点は“サトネとの作業通話体験”です。
作業をしている時、通話相手を見ていなくても、衣擦れやペンを走らせる音といった生活音で相手を感じ、作業が終わった休憩のタイミングで会話をする。
そんな、あなたとサトネの作業通話を楽しんで貰えると嬉しいです。
――開発で苦労していたところを教えてください。
“サトネの実在感”を作るのが大きな壁で、とにかく多くの試行錯誤と調整をした点ですね。
一例を出すと、現実と同じように人と一緒にいるだけで感情が伝わるようにしたいと思って、視線ひとつとっても、それだけで何かのメッセージが伝わるようにしたいと思って工夫しました。
サトネは人見知りで、通話を始めたばかりの頃はあまり目を合わせられません。しかし、仲良くなるにつれて、少しずつカメラを見て話すことが増えるようになっていきます。
この変化がわかりやすすぎると不自然になり、反対にさりげなさすぎると伝わりません。自然な関係性の変化を感じられるよう、苦労して何度も試行錯誤を重ねました。
結果として“サトネは人見知り”という性格は公式情報としてゲームには出てこないんですけど、プレイヤーさんはそう思ってくれているようです。
そんな感じで音の使い方、動き、会話のタイミングまで同じようにこだわっていったら、どの部分も異なる調整が必要で……最後は泊まり込みで必死に作業していました。
リリース日の前日に仕様が変わって、リリース3時間前に完成したのもいい思い出です。

確かな“with you”体験を実現するため、一丸となってゴールを目指した開発陣【Chill with You: Lo-Fi Storyインタビュー】
――ゲームタイトルにこめた想いを教えてください。
『Chill with You: Lo-Fi Story』には、サトネとあなたが一緒にリラックスしながら一緒に作業する物語、という想いを込めています。
全体的にリラックスできるような作品の雰囲気を伝えつつ、アドベンチャーである事を明示し、タイトルロゴに本とペンを大きく表示する事で、一緒に作業するイメージを抱いていただけるようチームで議論して決定しました。
どの部分も消せない大切な要素なのですが、特に大事にしているのは「with You」の部分で、“あなたとサトネが一緒に過ごす”という想いを強く込めています。
――開発をするうえで、特に気を付けている点などを教えてください。
特に大切にしているのは、“ゴールを明確にすること”です。
ゴールが曖昧なままでは、届けたい体験そのものがブレてしまい、完成したものがイメージと違う、ということが発生してしまいます。
そのため、開発を始める前に、実現したい体験や目的を必ず明確にするよう心掛けています。
また、プレイテストでは、開発者ではなくプレイヤーとしての視点に切り替えて、完成したものが本当に狙った体験を届けられているか確かめるようにしています。

幼いころに出会った『マリカー』のように、人を幸せにするゲームを作りたい【Chill with You: Lo-Fi Storyインタビュー】
――ゲームの開発に携わることになったきっかけについて教えてください。
幼いころ、初めてプレイした『マリオカートDS』のおかげで救われて、それがきっかけでゲームクリエイターへの憧憬を抱いたことが大きいと思います。
引っ越しをして友達が全くいない、慣れない環境で安心できないような状態の時期があって、そんな自分を救ってくれたゲームが『マリオカートDS』でした。
プレイした時に「こんなに面白いものが存在したんだ!」と世界が広がったような気持ちになって、ゲームの話で友達ができて、どんどん世界が色づいていったのを覚えています。
そこからエンタメの沼に嵌って、ゲームが自分の人生の一部になっていった結果、自然と「自分もゲームを作って人を幸せにしたい」と思うようになりました。
――ここ数年でもっとも感銘を受けた、おすすめのインディーゲームについて教えてください。
『溶鉄のマルフーシャ:Sentinel Girls』という2.5D防衛シューティングゲームがずっと心に残っています。
短い時間で、これでもかというほどディストピアな世界観が詰め込まれており、強く引き込まれる作品です。
「このゲームに出会えて良かった」と心から思える、大好きなゲームです。
続編の『救国のスネジンカ:Sentinel Girls2』もとても面白いので、是非あわせてプレイしてみて欲しいです!
――今後、実現したい野望などありますでしょうか?
『Chill with You: Lo-Fi Story』のような、没入して体験にのめり込めるようなゲームを新しく企画し、誰かの心に強く残るゲームを届けたいという野望があります。
ネストピには誰でも企画を出せて、認められれば新人でもディレクターになれる仕組みがあるので、今年中に企画を提案します!
――最後にユーザーに一言お願いします。
いつも『Chill with You:Lo-Fi Story』で作業通話を楽しんでいただき、ありがとうございます!
皆さんからの応援やフィードバックはチーム内にしっかり届いており、日々の制作の大きな支えになっています。
私自信も、皆さんからの声を目にするたびに「もっと頑張ろう!」と気持ちが引き締まる思いです。
これからも皆さんの作業通話体験をより豊かなものにできるよう、チーム一同、制作に励んでまいります。
今後とも、『Chill with You:Lo-Fi Story』をよろしくお願いいたします!

『Chill with You:Lo-Fi Story』受賞コメント
◆メインプログラマー 藤原優大氏
『Chill with You:Lo-Fi Story』に投票いただきありがとうございます!
名だたるタイトルの中で5位になれたこと、とても嬉しく思っています。
また、このような機会を設けてくださった電撃オンライン様にも感謝しております。
本作は、誰かと一緒に作業することで、いつもの作業が少し楽しくなる“作業用アドベンチャー”を目指して作っていました。
この体験が、皆さんの人生を少しでも豊かにできていたら嬉しいです!
■関連記事
電撃オンライン読者レビュー募集中
電撃オンラインでは、読者による点数付きレビューを募集中です。おすすめしたいゲームがあったら、ぜひ投稿お願いします。
【注意事項(2026年7月時点)】
●投票は1人、同一作品に対しては月1回までです(月が変わったら再投票可能)。同一作品について月2回以上の投票があった場合、無効票とします。
●特定のゲームを他の人におすすめしたい方のみ、10点満点中でおすすめ度を記入してください。
(5点以下は、おすすめしたくないということなので、回答不要としています)
●入力いただいたハンドルネームおよびコメントは、文字数等を編集のうえ電撃オンラインほか、当社の刊行物、Webサイト、イベント等にて紹介する場合があります。
点数付き読者レビュー

【9.7点:読者レビュー(泣けるゲーム)】『鳴潮』映画級の演出&ラハイロイやエイメスの重厚シナリオに涙腺崩壊の声

【読者レビュー9.6点】『イースVIII』読者評価&感想まとめ。「島で過ごした時間は人生の宝物」「シリーズのよさがすべてつまっている」など、熱いコメントが到着

【読者レビュー9.1点】『悠久幻想曲 2nd Album』読者評価&感想まとめ。恋愛ではなく友情を描く温かな世界観とエンフィールドの魅力に絶賛の嵐

【読者レビュー8.8点】金子一馬『KAZUMA KANEKO'S ツクヨミ』(Kツク)。“金子ワールド”に魅了される人が続々。練られたシステムにも賞賛多数

【読者レビュー:8.8点】オープンシナリオとシビアな冒険の思い出が印象的な『英雄伝説IV 朱紅い雫』
電撃インディーのSteamキュレーターページが開設!
電撃オンラインのインディーゲーム応援企画“電撃インディー”では、Steamのキュレーターページを公開しています。
本ページでは、電撃インディーで紹介したインディーゲームを中心に、さまざまなゲームを紹介しています。
最新タイトルや電撃インディーがおすすめするインディーゲームを紹介しているので、ぜひフォローしてチェックしてみてください。