『Pokémon LEGENDS アルセウス』試遊レポート。アクション要素もありの新感覚なシリーズ最新作!
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昨年の2月27日、ポケモン25周年記念のYouTube番組で『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』とともに電撃発表され、ゲーム『ポケットモンスター』の新時代を切り開く作品として紹介された『Pokémon LEGENDS アルセウス』。
その発表された映像では、広大な自然が広がった『ポケットモンスター』の世界がそこにあり、つぎつぎと紹介されるゲーム映像に驚きと衝撃を受け「ついにここまで来たか……」と、シリーズの新たな門出を予感させるものであった。
そんな発表から11カ月。1月28日(金)にいよいよ発売となる本作。そのメディア試遊会でいち早く作品に触れる機会を得たので、ポケモン歴26年目に突入する、ファミ通でポケモンシリーズ記事も担当していた記者が、主観でその模様をお伝えします。
兎にも角にも本作でポケモンを捕まえてみた!
本作は広大な自然が広がった世界。
その感覚をあえて表すなら、その世界が本当に存在するかのように、「見渡す限り広い大地が続いている」といった感じ。
まずは、従来のファンが一番気になると思われる、本作のポケモン捕獲の体感をリポートしてみます。
本作では、ヒスイ地方(のちのシンオウ地方)が広大な自然とともに目の前に広がっています。ちょっとその辺を歩けば、その時代に棲んでいたとされるポケモンたちがちょこちょこと歩き回っています。
体験したフィールドでは、“ビッパ”や“ムックル”、“コリンク”、“フワンテ”、“イシツブテ”などなど、ここでは紹介しきれないほどのポケモンが、その生態系や習性などに沿って、まさにそこで生活している感じでした。
近づけば、“ムックル”などはこちらに気付いて、怖がって?逃げていくし、様子を伺ってくるポケモンもいます。
つまり、エンカウントするという感じでなく、そこにいるポケモンたちを“捕まえる”。そうです、『ポケモン』シリーズで“捕まえる”とは、まさにこうやって捕まえているのだろうなと感じました。
もちろん『ポケモン』ですから、モンスターボールを投げて捕まえます。本作はアクション要素もあるゲームなので、ちゃんと自分でポケモンをめがけてボールを投げて捕まえます。
また、手持ちのポケモンが入ったボールを投げると、手持ちのポケモンが出てきてバトルをすることができます。
この、自分でボールを投げている感がハンパないです。とはいえ、従来の『ポケモン』シリーズで遊んでいる方は、ボールを投げるというアクション要素に不安を覚える方がいるかもしれません。
自分もどちらかというとそういったタイプのプレイヤーですが、まったく難しくないです、むしろ簡単で面白い。それを文章で表すとするなら……しゃがんで、じわじわとポケモンに近づいて、ボールを構えると出て来るターゲットのマークをポケモンに合わせて投げるだけ。
じわじわとポケモンに近づくには、従来のシリーズを遊んでいるのと同じ感覚です。しゃがんでから、ゆっくり、そろそろとスティックを倒していくだけ。『ポケットモンスター ソード・シールド』などで遊んでいる方なら、まったく同じような感覚です。
ボールを投げるには、ボールを選んでZRボタンを押すとボールを持って構えてくれます。構えるとターゲットが出て来るので、その照準をポケモンに合わせてZRボタンを離すだけ。
2~3回も練習すればすぐ慣れる感じです。捕獲に成功するとボールからちっちゃな花火が出るので、それを見ると「おっしゃー!」ってなりますw 従来シリーズの感覚で言えば、ボールが3回揺れて“カチッ!”と鳴って星が出たときの感じ。
もちろん、いきなりボールを投げてもいいですし、手持ちのポケモンで弱らせてから捕まえるのでもオーケー!
まさに、従来シリーズのシステムをそのまんま体感できるように進化させたような捕獲感覚でした。
ポケモンバトルはどうなのか?
本作のポケモン捕獲の感覚は自分的にバッチリでした。では、ポケモンバトルの感覚はどうでしょう? そのへんをリポートします。
ポケモントレーナーとのバトルも本作ではあるようですが、今回体験したのは、主に野生のポケモンとのバトルです。
野生のポケモンとバトルするには、ボールを投げるのでなく、手持ちのポケモンを選んで投げるとバトルに突入します。
とくに画面が切り替わるということもなく、調査しているエリア内でバトルに突入します。
アクション要素ではなくコマンド形式でバトルを繰り広げることになるので、ここでも戸惑うことなく遊ぶことができました。
まず攻撃は行動順の順番通りに進みます。バトルに突入したら“技”を選んで攻撃します。覚えられる技は4つまで、これも従来と感覚は同じなので、すぐに対応できました。
新しい感覚としては、本作では技を、“力業”・“早業”として繰り出せるようになります。“力業”を選ぶと、行動順が遅くなりやすい代わりに威力が大きく、“早業”を選ぶと、行動順が早くなりやすい代わりに威力は小さくなる、とイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。
お馴染みのポケモンを例にして説明すると、“イシツブテ”の覚えるお馴染みの技で“ころがる”がありますが、この技を“力業”と“早業”として繰り出すことができます。
例えば“早業”を選ぶと、自分が2回連続で行動することがありますが、“力業”を選ぶと、自分が行動したあと、相手には2回行動される場合があります。
つまり、例えば“ムクバード”など“ひこう”タイプのポケモンは“いわ”タイプの技は苦手ですから、初手で“ころがる”の“力業”を選んで一発で倒してしまう。といった戦略が考えられます。
タイプは、従来の『ポケットモンスター』シリーズと同じなので、従来のファンはいままでの知識をそのまま活かすことができます。
こうかばつぐんが決まったときの効果音も同じなので、爽快感はそのままに、広大なエリア内での戦闘の臨場感が上乗せされて楽しさ倍増でした。
新感覚! “キング”、“クイーン”戦
今回の試遊会で体験できたもうひとつの要素“キング”、“クイーン”戦。
これは本作ならではのバトルシステムとなっており、ポケモンバトルを楽しみつつも、従来のシリーズにはないアクションバトルも楽しむことができました。
ここでは、そのリポートをお届けします。
“キング”、“クイーン”戦とはいわゆるボス戦のようなものと言ったほうが分かりやすいでしょうか。本作では、この“キング”、“クイーン”戦は特別なシステムになっていました。
このバトルの主なシステムは、“キング”、“クイーン”と呼ばれるポケモンに対して、ポケモンでなく自分で挑むような感じです。
なんらかの理由で暴走状態になっているポケモンに対して、“シズメダマ”という道具を投げて相手に当てることで、画面に出ているゲージが削れて行きます。削り切ったらバトル終了です。
このバトルでは、ポケモンが自分に攻撃してきます。その攻撃をうまく避けながら“シズメダマ”を投げていきます。“シズメダマ”は無限に使える道具なので、とにかくボタン連打で投げまくります。
途中、ポケモンが隙を見せるときがあり、そんなときは手持ちのポケモンでバトルを仕掛けることができます。手持ちのポケモンで攻撃するときは、上記の野生のポケモンバトルと同じ要領です。ポケモンバトルに勝つと、暴走状態のポケモンは一時的に体勢を崩します。
体勢を崩すことに成功すると、“シズメダマ”を大量に当てるチャンスが生まれます。一気にゲージを削りにかかります。
このボス戦では、ボスの攻撃をタイミングよく避けて、生まれた隙で手持ちのポケモンで攻撃。体勢を崩して、一気に“シズメダマ”を投げてゲージを削る。これを何度か繰り返してゲージを削り切ったらバトルクリアです。
ここでは、アクションボタンで回避する腕が試されます。最初は慣れなくても、ボスの攻撃をよく見ていると、避けるタイミングが分かるようになるので、だんだんゲージを削ることができるようになります。
また、本作の特徴としては主人公にも体力のようなものが設定されており、ゲージ化はされていないものの、ポケモンから攻撃を連続で受けるとだんだん視界が狭くなってきて、最後には倒れてしまいます。
これは、このボス戦や、フィールド上でも同じです。
こうやって書いてしまうと、アクションの苦手な方はボス戦に不安を覚えてしまう方がいるかもしれませんが、ここでも安心して大丈夫です!
倒れてしまってもリトライが選べて、ボス戦で削ったゲージはそのままに、体力全回復でスタートができます。
そんな私も、そうやって今回のボス戦をクリアしたくちですが、とっても白熱して楽しみました。アクションが上手い人は上手いなりに、苦手なら苦手なりに楽しめる親切システムです。
買いか否か!
このほか、拠点である“コトブキムラ”の探索もできましたが、雑貨屋はもとより自分のファッションを変えることができる呉服屋、ポケモンと写真が撮れる写真屋など、村の探索ひとつを取っても多くの楽しめる要素が満載でした。
主観ですが、本作はポケモンファンで、シリーズをがっつりプレイしてきたプレイヤーであればあるほど楽しめるのではないかと思います。
『ポケモン』シリーズの作品がこんな感じで進化して欲しい……まさにそんな夢を実現させるような作品であると、試遊会の短い時間でも感じ取ることができました。
私自身、とても楽しみにしていた本作。期待を裏切らない出来だと思います。
逆に、アクションタイプのゲームが好きだけど『ポケモン』シリーズはプレイしたことがない……という方も、『ポケモン』シリーズをプレイするにはいい切っ掛けになると思います。
自分的には、いままでのシリーズと同様、「プレイしない」という選択肢はない作品です。いまから、ストーリーをクリアして堪能するのを楽しみにしています。
それでは、この辺で!
私が連載している『ポケモン』レポート記事ともども、今後ともよろしくお願いいたします。
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“市野ルギア”プロフィール
フリーのミュージシャンで編集記者。ポケモン歴は“初代”『ポケットモンスター 赤・緑』の発売日から。
元『週刊ファミ通』の“ポケモンふぁみちゅう団”として『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』と『ポケットモンスター エメラルド』の記事を担当。自身のペンネーム&ハンドルネームである“ルギア”は当然、伝説のポケモンのそれから拝借。
これまでゲーム系の編集記者として多くの雑誌やムック本などを手掛け、さらに、ミュージシャン&ギタリストとして、多くのオンラインゲームタイトルとBGMコラボを果たしている。
自身の音楽ユニットとして2019年2月に“終末のバンギア。”を結成して積極的に活動中。電撃オンラインの配信番組のOP曲や、特撮系記事のレポーターを担当。
市野ルギアの音楽ユニット“終末のバンギア。”最新情報は公式サイトをチェック!
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