“英雄”じゃないわたしたち……だからこそ、最後まで頑張れる(トワ)【軌跡シリーズ名言集】

Zenon
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 日本ファルコムの名作ストーリーRPG『軌跡』シリーズの名言集をお届けします。

 本記事で紹介するのは、『閃の軌跡II』に登場するキャラクター、トワ・ハーシェル(以下、トワ会長)のセリフ。主人公・リィンの1コ上の先輩で、学院の生徒会長を務める彼女の名言を紹介していきましょう。

※本記事内には物語のネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。

“英雄”じゃないわたしたち……だからこそ、最後まで頑張れる(トワ)

●終章 ただひたすらに、前へ(英雄伝説 閃の軌跡II:改 -The Erebonian Civil War-)

 帝国で内戦が勃発し、散り散りになったトールズ士官学院の生徒たち。貴族・平民問わず、彼らはそれぞれの信念をもって戦いに臨んでいました。

 主人公であるリィンは自分のクラスである《VII組》の仲間たちを再集結させたところで、敵艦に囚われてしまいます。駆けつけてくれた仲間のおかげで脱出に成功しますが、そこで彼は感動の再会を果たしました。健気で頼れる頑張り屋の生徒会長こと、トワ会長です(withジョルジュ)。

 かつて学院祭の後夜祭でキャンプファイヤーを見ながらした約束、そして学院から出陣するときに「決して死なない」と言った約束、それを守ってくれたことを抱きついて喜んでくれます。

 その後、リィンたちは士官学院生の座右の銘「世の礎たれ」を体現するように、いずれかの陣営に属するのではなく“第三の風”として動き出します。そのための足掛かりとして、皇族の飛行巡洋艦・紅き翼《カレイジャス》をオリヴァルト皇子・アルゼイド子爵から託されました。

 その艦長代理に就いたのは、リィンではなくトワ会長です。学院で貴族・平民問わず慕われているその求心力・統率力は折り紙つきですからね。

 「一日艦長っぽい」などと言われながらも、その責務を果たすべく各地の学院生を集め、統率していきます。カッコイイ。

 しかし、いくら有能で周囲から期待されていようと、まだ18歳です。たとえ頑張り屋の彼女でも、急にこのような大役を任されて平気な訳がありませんでした。

 皆の足を引っ張らないよう“魔導銃”の秘密特訓をすることも。その裏には健気な努力家という面だけでなく、艦長代理として相応しくあらねばという焦りもありました。

 ケルディックの焼き討ちという悲劇を目の当たりにして、自分は艦長代理失格かもしれないと自信を喪失してしまったトワ会長。もっと力のある人が艦長なら悲劇を止められたはずだと言います。


 そんな弱音を象徴するように、手に持った艦長帽が風で飛ばされてしまいました。リィンは帽子をキャッチし、力強く確信のこもった声で断言します。「今の艦長は、トワ会長以外に考えられません」と。



 トワ会長が頑張って重責を引き受けてくれているから、小さな体でも必死に努力してくれているのを知っているからこそ、自分たちも頑張れるのだと語ります。



 リィンの言葉で、自分の頑張りがみんなに勇気を与えていること、未熟だからこそ悩みながら精一杯前へ進むべきであることに気付いたトワ会長は、再び艦長代理として頑張ることを決めます。

 その後、悲願の学院奪還を果たした夜、トワ会長はリィンと学生寮で待ち合わせます。そこであらためて、大切な仲間クロウが“帰る場所”を再確認したり、毎朝依頼を届けるために寄っていたことを思い出したりして、平和だった半年前を懐かしんでいました。

 トワ会長は騎神《ヴァリマール》に選ばれ、みんなの中心で戦っているリィンを“凄い男の子”だとほめながら、あくまでも「自分が1人の人間だということを憶えておいてほしい」と語りかけます。




 誰よりも優れた“英雄”なんていない。1人でできることは限られているのだから、抱え込まずに仲間を、自分を頼ってほしい。じつにトワ会長らしい言葉ですね。




 リィンが、自分は自分のままでいい、自分らしく進めばいいと思えるようになったのは、トワ会長がいてくれたおかげだと伝えます。

 自分の想いが、リィンを元気づけられている。その実感を得たトワ会長は、「生徒会長になれてよかった。そのおかげでリィン君に出会えたから。そのおかげで……この気持ちに気付けたから」と感極まったような表情になり、リィンにしゃがむようお願いします。




  • ▲会長、そんな上目遣い反則ですって!

 しゃがんだリィンの頭を抱きかかえるようにして撫でてくれるトワ会長。このあとのセリフが、今回の名言となります。





「“英雄”じゃないわたしたち……だからこそ、最後まで頑張れる」

 自分たちは、なんでも1人で解決できる“英雄”ではない。未熟な学生だからこそ、手を取り合って協力し、足掻くことで本当に望む未来を掴むことができる。掴んでみせる。そんな想いが感じられる印象的なセリフでした。

 身長差があるため、普段は見下ろしている彼女に包み込まれるというシチュエーションも、自分には母性を感じてグッと来ましたね。

 しかしその後……最終決戦に臨んだリィンはクロウを喪い、復活したオズボーン宰相により偽りの“英雄”として祭り上げられてしまうという、なんとも皮肉な結末を迎えてしまいます。



 「クロウを連れ戻す」という約束を守れなかったことを気に病むリィンに対し、自分も哀しいだろうに慰めてくれる会長は、とてもお姉さんでした。

 というわけで、今回はトワ会長の名言「“英雄”じゃないわたしたち……だからこそ、最後まで頑張れる」を紹介させていただきました。このあともリィンとトワは同じ職場を選ぶなど、長い付き合いとなるのですが、ここのやり取りは何年経っても忘れられませんね。

 騎神《ヴァリマール》を駆る《起動者》とか、トールズ士官学院の生徒会長だとかではなく、1人の人間としての頑張りを認め合う2人の関係は、自分もかくあるべしと思わずにいられない感銘を受けたので、シンプルに大好きです。

 シリアスなものからコメディ的なものまで、軌跡シリーズにはほかにも数々の名言が存在します。今後もそれらをピックアップしてお届けしていく予定なので、お楽しみに!

※画面はPS4『英雄伝説 閃の軌跡IV -THE END OF SAGA-』のものです。
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