『オクトラ大陸の覇者』闇落ちしたあの男との戦い…全授編のラスボスはいったい誰?【ネタバレインタビュー:全てを授けし者編】

タダツグ
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 スクウェア・エニックスのiOS/Android用RPG『OCTOPATH TRAVELER(オクトパストラベラー) 大陸の覇者』は、最新のメインストーリーとなる“全てを授けし者”編が佳境を迎え、ますます話題を呼んでいます。

 “辺獄”を舞台にますます混迷を深めていくストーリー、その魅力の根源をお聞きするべく、プロデューサーの鈴木裕人さんと、シナリオを執筆されている普津澤画乃新さんにインタビューを実施!

 第3回となる今回は、引き続き設定関連についてお聞きしつつ、現在シナリオが更新中である“全てを授けし者編”の話を中心に語っていただきました。

 なお、企画の構成上、メインストーリーに関する重要なネタバレも掲載されていますので、まだ未プレイの方はご注意ください。

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【ネタバレインタビュー02】
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全てを授けし者:物語の舞台となる“辺獄”とはどのような世界なのか?

――現在進行形のシナリオなので、あまり細かく聞くのも無粋な気がしますが、ここからはいよいよ“全てを授けし者編”についてお聞きしたいと思います。

プロデューサー・鈴木裕人さん(以下、鈴木):はい。お手柔らかにお願いします(笑)。

――まずは物語の舞台となっている“辺獄”について、少しかみ砕いていただいてもよろしいでしょうか? 現世とは合わせ鏡のような関係で、死者が住まう場所? ……くらいの認識なのですが。

鈴木:辺獄については、現段階でどこまで明かすべきか少し悩んでいるのですが。シンプルに言ってしまうと、死せる魂が消滅する前に必ず訪れることになる死者の世界、という定義になると思います。

――ずっとそこに魂が定着するような場所ではないということでしょうか。

鈴木:はい。辺獄をさまよう死者たちはそれだけ現世に強い未練や執着がある状態だということです。なかには誰かからの想いに引きずられて閉じ込められている、なんて人もいるかとは思いますが……。この辺りの設定は辺獄の街に住んでいるNPCたちのテキストを読んでいただければ、色々とご理解いただけるところかと。

――辺獄に入るにはフィニスの門を通るしか手段がないと思っていたのですが、サザントスたちの行動を見る限り、そういうわけでもないようですね。

鈴木:“辺獄”とひとことで括っていますが、実際はいくつかの層に分かれて構成されています。辺獄クラグスピアなど、現世と繋がっているのはあくまで表層部に近い場所であり、黒呪炎の力を使うことで簡易的に行き来する扉のようなものを作り出すことも可能です。

 いっぽう、全授編5章の舞台となった悔恨の間などは最深部にあたり、フィニスの門によって封印されているため、これを開けて進まなければ侵入することはできません。

――層みたいな構造になっていたんですね。そのあたりの理解が少しあいまいだったので、スッキリしました。

鈴木:辺獄については“全てを授けし者編”の主舞台となることが決まったとき、さまざまな議論を行って設定を固めていきました。

――ちなみに表層部に関しても、旅団メンバーが活動できるのはあくまで指輪の加護があるからであり、普通の人間は入れないものなのでしょうか?

鈴木:はい。本来は死者の国ですから、生者が入り込むことは基本的にできません。旅団が活動できるのは指輪の力なのかなと。

――物語を進めた印象としては、指輪の巫女であるパトスの助力もあるのでは?

鈴木:パトスも微力ながら関与しているとは思いますが、それほど大きな力ではない認識です。どちらかというとプレイヤーを導くガイドみたいなスタンスで、あくまで主たる力は指輪であるとお考えください。

――リンユウだけは指輪の力がなくても活動できていたと思いますが、あれは彼女の身体に流れる血の影響でしょうか?

鈴木:ゲーム中では明確に表現されているわけではないですが、その推察であっていると思います。ただ、どれくらいの期間なら正気を保てるのかなどは未知数です。指輪の力ほど抵抗力があるわけではない気もしますね。ちなみに、辺獄には3パターンほどの状態が存在することにはお気づきになりましたか?

――恥ずかしながら気づかず……具体的にはどういう状態になりますか?

鈴木:例えば辺獄クラグスピアなどは、初めて訪れたときは特定の死者の怨念に街の人々が縛られていたと思います。BGMもおどろおどろしくて、閉塞感がありましたよね。

――確かに。

鈴木:あれは黒呪炎の力が作用することで、未練を持っている人たちの負の想いが増幅されている状態です。彼らの怨念を選ばれし者が聖火神の指輪の力で解放してあげることで、少し柔らかい状態に持っていくことができる……そんな設定があります。

――なるほど。黒呪炎の影響が大きい状態、影響が小さい状態の2つはわかりました。では、最後の1つは?

鈴木:じつは辺獄にあって、黒呪炎の影響をまったく受けてない場所が一カ所だけ存在します。それが辺獄ホルンブルグです。

――言われてみると、あそこだけ他と雰囲気が違いますね。

鈴木:辺獄クラグスピアも辺獄ヴァローレもBGMは同じですが、辺獄ホルンブルグだけは変えています。狙いとしては、辺獄ホルンブルグだけは黒呪炎の影響を受けていないということで、他の街より穏やかであることを表現しています。あれが辺獄の正常な状態です。

――違いをBGMで表現されているのはじつに心憎い演出ですね。

鈴木:あの国はあの国でちょっと特殊といいますか、国が亡びる寸前のところで時間が止まってしまっています。他の街とそもそも立ち位置が異なる部分もあるため、なかなか伝わりづらかったのかなとは思っています。辺獄ホルンブルグに住むNPCたちと会話してもらえれば、彼らが他の街の人々とは違い、現世に未練を残しているような口ぶりではないことがわかってもらえると思います。

――双璧の騎士、いわゆるオルベリクとエアハルトがいがみ合うはずがない……みたいな、現在の状況から少しズレた会話をしているNPCがいましたよね。なるほど、あの違和感は時間が止まっていたからこそなんですね。

リンユウとヴェルノート――互いに互いを求めあう悲しくも美しい恋心

――ここからはちょっと細かいところもお聞きできれば。“全てを授けし者編”では、何度かリンユウがタトゥロックを懐柔しようとしていたように思ったのですが、あれは彼女の力を借りて辺獄に行き、ヴェルノートを救いたいという目的があったのでしょうか?

メインシナリオ担当・普津澤画乃新さん(以下、普津澤):牢屋に入れられているタトゥロックにシチューを運んでいるシーンのことでしょうか?

――はい。……解釈違いでしたか?

普津澤:おお、なるほど(笑)。少なくとも私としてはそういうつもりはなかったのですが……。確かにそういう解釈もありえますね。

――ちょっと穿った見方をしてしまいましたか……。失礼を承知で言われていただければ、普津澤さんのシナリオに翻弄されてきたがゆえの弊害というか、リンユウがタトゥロックに肩入れする理由なんてないし、これは何かあるぞ……と。少し斜に構えて見てしまいました。

鈴木:完全にバイアスがかかってしまってますね(笑)。リンユウは純粋な性格ですし、ただ役割を果たしたというか、善意でシチューを持っていっただけだと思います。

 どちらかというと旅団やオルステラのことを考えていて、彼らにとってタトゥロックの力がプラスになるのであれば、どうにかして協力を得られないかと考えていたかのではないかと。

普津澤:でも、こちらとしてはプレイヤーの皆さんのそういった生の感想をお聞き出来たのはありがたいですね。せっかくなので逆にお聞きしたいのですが、リンユウっていかがでしたか? 目が見えるようになったり、グラム・クロスフォードの娘であったりするところに、何か思うところはありましたか?

――彼女の目が見えるようになったことについては、ヴェルノートよかったねって気持ちが大きいです。ただ、それもあって「“名声を授けし者編”の黒幕は彼女なんじゃないか?」と、これまた穿った見方をしてしまった部分はありました(笑)。

鈴木:ちょうど犯人捜しの要素を盛り込んだタイミングというのも影響している気がしますね。

――グラムの娘であることについては、素直に驚かされました。前作と濃密な繋がりが出てきたのは、まさにクロスフォードの血ありきでしたし、リブラックたちとの絡みもあって最高に盛り上がりました。ただ、ちょっと違和感を感じた部分もあって……。

普津澤:違和感というと?

――リンユウにというよりは、グラムに対する違和感ですね。前作で彼は“病気で倒れた妻を助けるため、息子であるクリスを預けて旅に出た”わけじゃないですか。この『オクトラ大陸の覇者』でサザントスと繋がりがあったことも語られて、それはそれで燃える展開だったのですが、そんな彼が妻以外の女性との間に子どもをもうけていたわけですよね?

普津澤:なるほど。じつは同じようなご意見を別にもいただいていて、ちょっと気になっていました。リンユウとグラムの関係について、我々も何度も議論しましたが、個人的にはグラムの行動は全然ありえることなのかなと思っています。

――そうですね、違和感こそありますが、納得はできます。中世の貴族とか日本の戦国時代みたいに、宗家の血を残すことが最重要って考えの時代があったわけじゃないですか。貴重な血を引くクロスフォード家ともなれば、そういう考え方は強くあったんじゃないかなって。

鈴木:あの時代のオルステラ大陸の文明もまさに中世くらいのイメージですし、一定の地位に就いるなどのひとかどの人物であれば、それほど珍しいことではないという設定ではあります。

――リンユウのほうがクリスよりも年上とのことで、グラムからすれば妻が長男を生む前の出来事ですし。我々の世界の倫理観とは違うというのは、やっぱりあるでしょうね。

普津澤:リンユウの目を見えるようにするかどうかも、鈴木と何度も協議を重ねた部分です。目が見えないからこそ他人の気持ちに寄り添える優しさが育まれた側面はあるでしょうし、それはたとえ目が見えるようになっても変わらないんじゃないかって。

 だから彼女がタトゥロックにシチューを運んでいたのも、何かの打算からだったわけではないと思うんですよね。

――確かに……。ちょっとリンユウに申し訳ない気持ちでいっぱいになってきました(笑)。

普津澤:そんな考え方もあるんだなって、とても興味深かったです。貴重なご意見をありがとうございます。

――リンユウはあまりにもいい子すぎて、逆に「こんなにいい子がいるわけない」って思ってしまう部分もある気がします。

鈴木:『オクトラ大陸の覇者』だからこそのイメージかもしれませんね。いつか裏切るんだろう? みたいな(笑)。

――実際、“名声を授けし者編”の序章や一章あたりでは、リンユウが犯人であることを疑う意見もありました。

鈴木:僕たちとしては、リンユウの目が見えるようになるということは、あまりにも救いがない彼女の人生において、ヴェルノートが起こした奇跡だと思っています。これくらいの救いがあって然るべきだろうと、個人的にもこだわった部分です。……それが誤解を招いた側面もあったようですが、そこもまたリンユウらしさなのかも、とは思っていました。

――儚げに見えて芯が通っているというか、心が強い女性であることは間違いないですからね。そんな彼女の想いが集約されたのが、全授編5章のラストシーンなのだと思います。闇に墜ちたヴェルノートを救うためとはいえ、まさかあんな行動を取るとは……。

鈴木:それだけヴェルノートのことが大切だったんですよね。これはヴェルノートにもいえることですが、良くも悪くも、彼女たちは互いに依存していた部分があったのかな、と。

 リンユウは元々目が見えないなかで、ヴェルノートのような優しい人に出会い、彼から優しさを注がれて。ヴェルノートのほうは精神的に脆い部分をリンユウに埋めてもらい、支えてもらって。……お互い自分にはこの人しかいないと感じるほどに想い合っていた気がします。

――共依存に近い関係というか……ちょっとわかります。だから、あんな結末ですが本人たちは納得していて、もしかしたら幸せですらあったんじゃないでしょうか。

鈴木:そうですね。ただ「あなたを殺して私も死ぬ、それがお互いにとっての幸せ」って言いきれる関係性はものすごく特殊なので、プレイヤーの皆さんに受け入れていただけるかどうか、出してみるまでわかりませんでした。

――確かに(笑)。そこまでの情熱というのは、なかなか経験できるものではないと思います。

鈴木:少しでも彼らの真意がわかりやすくなるようギリギリまで調整しましたし、リンユウに至っては手記も追加しました。それによって少しは、彼女たちの気持ちに寄り添ってもらえるようになったかなと思っています。

――2人が消えゆくシーンでタトゥロックが口にした「浄化」という言葉が、自分にとっては救いでしたね。思い返してみると、エリカとアラウネの決着の際も同じく浄化の光だった気がしますし、あれが聖火と同じ青い光であることに何らかの意味を感じます。

鈴木:現段階ではまだ何も言えないですが、“浄化”という行為が行われたことの意味については、これからのシナリオでまさに描かれていきます。どうぞお楽しみに!

シリーズ恒例のアナグラムを読み解く――サザントスにラスボスの資格はあるのか?

――エリカの名前が出たのでお聞きしたいのですが、彼女が辺獄で敵として登場したのは、エリカの未練が黒呪炎によって歪められたからだと考えてよろしいですか? あのエリカが、死に瀕してアラウネに悪意を持っていたなんてとても思えないので。

普津澤:そうですね。私個人としては、そうであったらいいなって思っています。生前の彼女を思い出して、口にするセリフなどを比べてもらえたら、いろいろと理解できる部分もあると思います。

――答えはプレイヤーの心の中にある……ってところでしょうか。しかし、そう考えると恐ろしい人物ですよね、サザントスって。彼についてはまだまだ謎だらけですが、今後掘り下げられていくのでしょうか?

鈴木:まだまだ謎だらけですよね。全授編5章のラストにもビックリされたのでは?

――ええ。まさかタイタスと関係があったかもしれないなんて……想像もしていませんでした。しかも、そのタイタスを簡単に切り捨てるところも、本当に容赦がない。

普津澤:彼の出生の秘密を含め、いろいろなことがこれから語られることになります。というか、ここまで広げておいて描かないわけにはいきませんので(笑)。どうぞご期待ください。

――強敵のオーラがほとばしりまくっているサザントスですが、じつは自分はラスボスは彼じゃないのでは……とも思っていて。というのも、前作では8人の主人公の名前の頭文字が「OCTOPATH」の文字を成すというアナグラム的な趣向が盛り込まれていたじゃないですか。

普津澤:はい。

――具体的には

O:オフィーリア
C:サイラス
T:トレサ
O:オルベリク
P:プリムロゼ
A:アーフェン
T:テリオン
H:ハンイット

 ……という具合ですね。これに対して、今回の『オクトラ大陸の覇者』ではボスの名前がアナグラムになっているのではないかという考察をネットで見かけて、とても気になっています。

O:???
C:セラフィナ
T:タトゥロック
O:オスカ
P:パーディス
A:アーギュスト
T:タイタス
H:ヘルミニア

 ……こんな具合に“O(オー)”が1つ抜けていますが、サザントスなら“T”または“S”になるのでは……なんて思っているわけです。

鈴木:皆さんよくご覧になっていますね、ありがたい限りです。そこはもちろん『オクトパストラベラー』ですから、このあたりのルールは確かに意識しています。でも、偶然って可能性もあるんじゃないですかね。

――いやいやいや。ここまで来たらもう偶然ではないでしょう(笑)。

普津澤:私からは、ネーミングにかんしては毎度苦労しつつも、楽しんでやらせていただいていますとだけ……。

――この段階で答えが聞き出せるわけもないですね(笑)。ただ、こういうシリーズならではの部分へのこだわりも、ファンからするとうれしいなって思います。

 ほかにサザントス関連でいえば、彼は指輪の巫女であったシグナと行動をともにしていますが、会話を見ている感じ、一枚岩ではないんじゃないかと思わされるところもあって……。そのあたりの関係性はどうなのでしょうか? そもそもあの2人が、どうやって手を結んだのかも気になります。

鈴木:ええ。私も気になっています。

普津澤:先ほどから、鈴木が完全にシャッター閉めてるモードになってますね(笑)。

鈴木:みなさんが気になっているということは、つまりこれからってことですから。ここで何を言ってもつまらなくなっちゃうと思うので、シャッターを閉めないわけには(笑)。

普津澤:確かに……もちろん投げっぱなしでは終わらないので、繰り返しにはなりますが、今後のシナリオを楽しみにしていただければと思います。

――サザントスはプレイヤーにとって評価が二転三転していて、特別印象深いキャラクターだと思います。アップダウンの激しさが作中随一ですよね。

普津澤:サザントスの初登場シーンは自分としても迷いに迷いましたが、あそこはもうああするしかなかったんですよ。「サザントスの初登場はゴンスカにするしかない!」って。

鈴木:ゴンスカ事件があったことで、プレイヤーの皆さんからはかなり長いこと「こいつはまた裏切るんじゃないか」と疑われるハメになり、最初のイメージは最悪だったな、と。その後“名声を授けし者編”で行動をともにして少しずつ評価が上がり、ボス戦で一気に盛り上がったと思いきや、終章であんなことに……という。

――最初に下げたうえで爆上げし、そこから一気に爆下げするキャラって、なかなかいないと思います。リブラック戦のサザントスはあんなに輝いていたのに、どうして……。

普津澤:なんだか申し訳ないです……。

鈴木:僕も少し責任を感じますね。リブラック戦のサザントスのボーナスバフ効果は、最初は毎ターンBP+1になる仕様でしたが、「これでは印象が薄いのでめちゃくちゃ強くしたいです」とお願いして、常時BP全回復に変えてもらったので。

――あれはめちゃくちゃありがたかったですけど、今となってはなんとも罪深いですね(笑)。なんにせよ、サザントスと決着をつけることになるであろうここからの物語にとても期待してしまいます。

鈴木:先ほど、ラスボスの名前はアナグラム的に“O”の可能性が高いとおっしゃっていましたが、“T”に行く可能性も考慮しておいていただければと。

――“TRAVELER”の“T”にいくってことですか? それはさすがにないと思いたい(笑)。……でも、スペル的にはありえますね。サザントスなら頭文字“T”はありえる。

鈴木:うーん。そうですね。確かにそうなりますね。

普津澤:アナグラムとしてはあまりに中途半端ですし、しばらく終われなくなりますよ、そうなると(笑)。

――“TRAVELER”の“R”までいって、一周回って“O”に回帰するというのなら、それはそれでアリだなと思えました(笑)。ということで、そろそろシメの質問にいきたいのですが。お2人が“全てを授けし者編”のエピソードで、とくに気に入っているシーンを教えていただけますか?

普津澤:まだ配信されていないところです、という答えはアリですか?

――それはもちろんアリです。がぜん期待値が上がりますね!

普津澤:わがままを言ってしまってすみません。でも、クライマックスに向かっていくここからのエピソードは、鈴木をはじめとする開発スタッフと何度も話し合って考えたこともあって、盛り上がりも愛着もかなりのものなので。

鈴木:じつは僕も“全てを授けし者”の物語を全体で俯瞰して、一番気に入っているエピソードをあげるとしたら、やっぱりまだ配信されていない部分になります。自分たちでハードルを上げているのは自覚していますが、本当にそう思っています。

――なるほど。

普津澤:配信済の5章まで限定でいうと、章という括りにはなりませんが、サザントスとロンドの関係性は気に入っています。これからますます盛り上がっていくということも踏まえて、ぜひご注目ください。

鈴木:個人的に印象に残っているのは、リンユウの手記に関してです。あれは開発の状況的にも、普津澤たちライター陣にお願いする余裕がなかったこともあり、僕が自分で担当させてもらった箇所になります。他の手記も開発スタッフとかなり相談しながら丁寧に仕上げましたが、やはり思い入れがありますね。

――では、これからの『大陸の覇者』の見どころについても、ネタバレにならない範囲で期待を煽っていただければ!

鈴木:“全てを授けし者編”の6章は、開始条件としてサイドストーリーを含むことになるため、前・後編に分けてお届けすることになります。6章後編では、4章からスタートした第2部のフィナーレに相応しい、大きな展開となりますので楽しみにお待ちください。

――いやがおうにも期待が高まります!

鈴木:インタビューの冒頭でもお話させていただいたとおり、メインストーリー自体はフィナーレに向けて動いていきますが、それに並ぶ新機軸のストーリーが10月からスタート予定です。

 2周年に向けて、さまざまなシステムやバトルコンテンツにも力を入れていこうと考えていますので、今後とも『オクトラ大陸の覇者』をどうぞよろしくお願いいたします!


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OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応端末: iOS
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2020年10月28日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応端末: Android
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2020年10月28日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

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