『どうする家康』7話感想。“家康”への改名シーンに大興奮! 元康が考えた名前の理由が感慨深い

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 毎週日曜20時からNHKで放送の大河ドラマ『どうする家康』。第7回“わしの家”のレビューをお届けします。

元康がついに改名! 瀬名がゴリ押しする“改名案”が選ばれなくて良かった…

 前話にて、瀬名と子どもたちを今川勢から無事奪還することに成功した元康。今回放送された第7話では、元康が自身をどのような名前に改名するか悩んでいるシーンから始まります。元康の周りには“名前候補”が書かれた何枚もの紙が散乱。どれも納得のいかない様子で頭を抱えていると、そこへ現れた瀬名は「これが良いではありませぬか!」と言って一枚の紙を拾い上げます。

 そこに書かれていた名前は“泰康(やすやす)”。瀬名によると「易々と事を成せるから」という意味で“泰康”が気に入ったようですが、元康は「そなたはちょっと変わっておるな…」と若干困惑気味。ダジャレ要素満載の名前と瀬名の美的感覚に、筆者も思わず笑ってしまいました。

 その後もいろいろと悩んだ結果、元康は“家康”へと改名することに決定。三河を“1つの家”と考えた時、「三河という家をやすらかなものにしたい」といった意味でこの名前を思いついたそうです。

 のちに日本中で語り継がれる偉大な名前が誕生した瞬間はとても感慨深く、それと同時に「瀬名の案を採用しなくて良かった…」と安堵の気持ちも込みあげてきました。もし元康が“泰康”にしていたら、今頃歴史の本には“徳川泰康”という名前が刻まれていたかもしれません。

家康が本證寺に潜入! 身バレしないように変装した格好がいくらなんでもやりすぎ!?

 こうして無事に改名した家康ですが、現状の問題は山積み。三河を平定するために日々“謀反を企てる者たち”を鎮圧しなければならず、戦続きで城の食料も尽きかけてしまいます。このままでは戦も政(まつりごと)もままならぬ状態となってしまうものの、三河の民からこれ以上年貢を取り立てるのは現実的ではありません…。そこで家康が目をつけたのは“一向宗の寺”でした。

 一向宗の寺々は“不入の権”を盾に年貢を納めていないため、“銭をたんまり蓄えているのではないか”と踏んだのです。そして家康は本当に“不入の権”にふさわしいか見定めるべく、一向宗の寺の1つ“本證寺”に潜り込むことにします。もちろん殿であることがバレないよう、家康は百姓に扮した格好をしたのですが… 変装した姿は見すぼらしさ全開。着ている衣服はボロボロで、顔にも汚れをつけていました。

 いくら身分を隠すためとはいえ、少しやりすぎてる感も否めません…。当の本人は完璧な変装だと思っているのか満面の笑みを浮かべていましたが、逆に目立ってしまわないか思わず心配になってしまいます。

空誓と意見が衝突! 家康の強行手段に「本当にその決断で正しかったの?」

 その後“本證寺”に潜入し、そこの住職である空誓上人(くうせいしょうにん)と接触した家康。空誓は「阿呆(上の者たち)に銭を貢いでも、阿呆は戦にしか使わん。死に金じゃ」と、年貢を納めようとしない理由を打ち明けます。対する家康も「戦をしたくてしているわけじゃない。国や民を守るために皆命懸けで戦っている」と反論しますが、結局両者の意見は衝突したまま終了。

 「年貢を納めるよりも生活苦である民の救済に当てた方が有意義」と考える空誓と、「民を守るために戦は必要で、戦を続けるために年貢を納めてほしい」と考える家康… どちらも三河の民たちを想っての考えであるため、どちらの主張も分かる気がします。

 そして最終的に家康は家来たちに命じて、強制的に全ての一向宗の寺々から年貢を取り立てることにしました。これに激怒した三河の一向宗は、結託して一揆を起こす形に。話がまとまらなかったために権限を行使することになったものの、もう少しお互いの妥協点を模索すれば対立することなく解決したかもしれません。

 クスッと笑えるシーンや考えさせられるシーンが盛りだくさんの第7話でしたが、“意見がぶつかり合った時はどうするべきか”という問題は、現代にも通ずるものがある気がします。

 次回から本格的に描かれるであろう“一向一揆編”。家康はどのように“三河という家”を平定させるのか、ぜひ注目していきたいですね。

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