『大病院占拠』最終回感想。明かされる事件の真相と驚愕の事実に、武蔵の手が震える!! 【ネタバレ注意】

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 日本テレビにて、毎週土曜日よる10時より放送中のドラマ『大病院占拠』のレビューを掲載します。

 『大病院占拠』は、鬼の姿をした謎の武装集団によって占拠され大病院で、休職中の刑事(櫻井翔)が、人質を救うため犯人に立ち向かうサスペンスドラマです。

 武装集団と、捜査官・武蔵三郎の緊張感あふれる頭脳戦、そして色の違う鬼の面を被ったそれぞれの正体にも注目です。

 2023年1月ドラマの注目作である本作を、ドラマ大好きなライターがレビューしていおきます。

 本作は原作のないオリジナル。先がどうなるかまったく分からないので、あれこれ考察するのも面白そう。

 犯人となる10人の鬼の配役がキャスト欄でモザイクになっており、彼らを誰が演じているのか、という考察も楽しみの1つです。

※この記事には、ドラマのネタばれが含まれています。

第10話 大真相

いよいよ大詰め!! 警察の突入始まる!

 これまで謎だった青鬼、赤鬼、黑鬼の正体が判明。3人は同じ里親の元で育った孤児で、強い絆を持つ仲間であることが分かります。

 そして、今回の事件の大きな鍵となっていた山城琴音は、青鬼こと大和耕一の妹でした。3人は亡くなった山城琴音の死の真相を世間に明かそうとしていたのですね。

 このあたりは前回で概ね明かされていました。ある意味今回の最終回は、答え合わせのようなところはありそうですね。

次々確保される“鬼”たち。再び起こる疑問

 ここから、“鬼”たちの最後のビデオレターが次々に流れていきます。まずは緑鬼、茶鬼&橙鬼の加賀兄弟、桃鬼&灰鬼の常陸親子、黄鬼&白鬼の摂津、日向夫婦、紫鬼の相模、そして赤鬼&黑鬼の2人。

 これと同時に、それぞれが突入したSATと戦い、確保されていく姿が描かれます。徐々に仲間が倒れていくこのシーンは、まさに終焉を感じさせますね。手法としてはオーソドックスなのですが、なんだかしんみりしちゃいます。

 全員なぜか肩に被弾して、とりあえず誰も死んでなさそうなので良かったですが。

 ところで個人的な疑問ですが、ここでも“鬼”たちの弾はあれだけ撃ってるのに1発も当たってないのですよ。警察側はシールド構えているとはいえ、ちょっと当たらなすぎ。やはり“鬼”の銃は空砲なのでは。

 結局言及はされてないし、少なくとも青鬼の銃は本物のようだったので、あまり深く考える必要はなさそうですが。

病院地下4階での攻防

 そして青鬼以外が確保され、武蔵が青鬼を説得すると、青鬼は条件として指揮官の和泉管理官を病院に連れてくるよう要求します。

 ずっと捜査本部で指示を出していた和泉管理官。ちょっと前から怪しいムーブ爆発でしたが、ここで登場! いよいよ役者が揃ったかという感じです。

 和泉と武蔵で病院の地下4階に向かうと、そこには妻の裕子と配信者の因幡。明らかに配信中の状況と異なります。

 実は配信されていたのは、同じ映像のループでした。武蔵は不意を突かれ、SATに変装してた青鬼に銃を突きつけられるのでした。

 ところでこのトリック、あまり意味がなかったような。人質をとっている青鬼が圧倒的有利なので、わざわざSATに扮して相手を騙す必要はなかった気がします。

 これはあれですかね。警察が同じトリックを使ったことへの意匠返しということでしょうか。SATの服を脱がしたことの伏線回収にもなるし。

アンケートの結果は?

 そして、“鬼”たちが世間に問うた“愛する人を守る正義”か、“1億2000万人を守る正義”か、というアンケート。

 最初は“1億2000万人”が圧倒的優位でしたが、どんどん“愛する人”が追い上げていきます。

 個人的には知事の考えに賛成なので、ここで“愛する人を守る”が上がっていくのは、ちょっとモヤモヤしました(笑)。まぁドラマ的には“愛する人を守る”が勝たないと決着が付かないところまできてますけどね。

 結果が出て、これですべて終わりかと思ったら、まだまだあります! このあとはお待ちかね(!?)武蔵と和泉管理官の断罪です!

和泉と武蔵の罪とは

 最初から怪しく、裏切者のフラグをビンビンに立ててた和泉管理官ですが、ここで彼女に関する真実が明かされます。

 和泉管理官が何か秘密を持っていることは分かっていましたが、その内容はちょっと驚きました。てっきり“鬼”側の協力者かと思ってたのですが……。

 と、根幹部分なので、この人に関してはここまでにしておきます。

武蔵の手も震える事実

 そして最後は、武蔵の断罪! これはまったくの予想通り。やはり、1話の冒頭で描かれた、武蔵の犯人射殺事件が関係していました。

 しかし、その事件の細かいディティールが明らかになり、なるほど、だから青鬼はそこまで武蔵を恨んでいるのか、ということが分かりました。

 すべてを知った武蔵、あまりの衝撃に手が震えます! それくらい衝撃的だったのだから仕方ないですね、手が震えても!

 あ、あとついでに因幡の本当の罪も明かされますが、これは今更という感じ。なんか、ついでっぽい扱いされていて、ちょっと可哀そうになりました(笑)。

 そして最終的には、冒頭の事件と同じシチュエーションを作っての決着。この辺の流れは綺麗で良かったですが、若干の物足りなさは感じました。

 クレジットの最後に出てきたシーンもまぁ、驚きは少なかったかな。あまり“続き”を予感させるものではないので。

個人的な感想としては……

 ただやはり、本当に個人的な感想を言えば、当時の武蔵の行動は警察官として当たり前のことで、どうしても“逆恨み”的な感じがするのは消えなかったです。あと和泉管理官に関しては、そこを恨むのは筋違いじゃないかな、というのが正直な感想。

 『ダイハード』リスペクト感あったので、てっきり政治犯(あるいは復讐)と見せかけて実はお金が目的という感じで着地するのかと思ってましたが、そうした大どんでん返しはなかったですね。

 ただ、今までの“鬼”たちそれぞれのドラマを台無しにされるくらいなら、これで良かったかも。

ラスト「嘘だろっ!」

 最終回、「嘘だろっ」はないのかと思ったら、娘からプレゼントを貰って喜びの「嘘だろっ!」。……これは事件が終わって平和になったということなのでしょうか。

 そこは、番組終了後『ネメシス』番宣で出てきた櫻井翔が、エンドクレジットのシーンを見て「嘘だろっ!」が良かったと思います。

 最後にがっつり番宣が入ったせいで、このドラマ自体が映画『ネメシス』の番宣だったという辛辣な意見もあるようです。自分もさすがにあれは「嘘だろっ!」と思いました(笑)。

 しかし、ドラマ自体は毎週しっかり楽しめたので大満足です。武蔵の活躍をもっと見たいので、続編にも期待しています! 次は『大空港占拠』ですかね(笑)。

判明した“鬼”たち

青鬼:大和耕一 (菊池風磨)リーダー、目的:妹、父の復讐
緑鬼:周防誠  (村上淳 )目的:娘の復讐
赤鬼:美作孝  (忍成修吾)目的:青鬼と同じ
黑鬼:伊予みさき(ベッキー)目的:青鬼と同じ
黄鬼:摂津公明 (柏原収史)白鬼の夫、目的;息子の復讐
白鬼:日向ゆり子(真飛聖 )黄鬼の妻、目的;息子の復讐
桃鬼:常陸亜理紗(浅川梨奈)女性、灰鬼の娘、目的:母の復讐
灰鬼:常陸潔  (水橋研二)桃鬼の父、目的:妻の復讐
茶鬼:加賀雄吾 (大水洋介)橙鬼と兄弟、目的:弟の復讐
橙鬼:加賀流星 (森田甘路)茶鬼と兄弟、目的:弟の復讐
紫鬼:相模俊介 (白洲迅 )警察捜査員、内通者
――:安芸しおり(呉城久美)人質、内通者
――:対馬勝見 (内村遥 )青鬼に脅され協力、えみりを誘拐
――:駿河紗季 (宮本茉由)鬼の内通者?

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