アニメ『推しの子』6話感想。エゴサ、謝罪、炎上…人気商売とSNSの闇が融合した胃薬必須回

電撃オンライン
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 TVアニメ『【推しの子】』第6話“エゴサーチ”の感想をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『【推しの子】』第6話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。

番組で着実に人気を獲得するゆきと伸び悩むあかね

 6話は、アクアも参加している恋愛リアリティーショー“今からガチ恋始めます”の様子が描かれ、その中でも番組の中心的ポジションを勝ち取った鷲見ゆきと、逆にうまく見せ場を作れない黒川あかねをメインに展開するエピソードとなりました。

 ゆきは、男子2人と三角関係を演じつつも、嘘をつかない程度に話をふくらませて番組に山場を作るなど、巧みな立ち回りで視聴者からの人気を獲得。5話で描かれたアクアとのやり取りからもうすうす感じ取れましたが、やはり彼女はただものではないようです。

 “嘘をつかない程度に”とは言いましたが、割とスレスレではあり、攻めた姿勢がすごいなと思う反面、人気を取りに行くための手段は択ばないスタンスに末恐ろしさも感じます……。

 とはいえ、アウトとセーフの線引きもしっかり持っている感じで、「こういう人が成功するのかも」と思わせる説得力がありました。

 一方で見せ場をうまく作れないあかねは事務所での立場も危うく、番組で“爪痕”を残さなければいけないという強迫観念に駆られ始めます。

 こういった状況で起こす行動というのは得てしてうまくいかないもの。これがとある“事件”のきっかけになってしまいます……。

 ここから先は胃の痛くなる展開の連続。登場人物に感情移入してしまうタイプの筆者は、何度か「一旦ここで視聴を止めて残りは明日見ようかな」というメンタルのSOSサインを感じつつも、これぞ『【推しの子】』の醍醐味だと自分に言い聞かせて完走しました。

 結果として視聴後に放心状態になり、多少の回復時間は必要だったものの、めちゃくちゃ面白い&濃い1話でした。

 これから視聴する方は胃薬の準備をオススメしておきます。

炎上の恐ろしさとSNSの怖さ…

 前述の“事件”がネット上で炎上してしまい、あかねを標的とした“叩き”が始まります。

 “事件”が当人たちの間で解決しているのにSNS上で燃え続けたり、気づけばただの無責任な中傷コメントのオンパレードになっていたりと、炎上騒動の内容が絶妙にリアルで生々しく、考えさせられるところのある内容でした。

 あかねが役者として、芸能人としてひたむきに努力する姿も同時に描かれるので、さらに辛い……。なんでこんなに頑張っている子がこんな酷い目に合わないといけないんだ……。

 悪意あるコメントすらしっかりと受け止めてしまう、ひた向きで真摯な性格ゆえに起こるあの結果も……しんどすぎる。

 最新話はABEMAで期間限定無料配信中。もう一度見たいという人もぜひ。

 それにしても、“星野ルビー かわいい”で検索しているルビーのエゴサ(エゴサ―チ)事情が明かされたりと、コミカルな感じでエゴサについて語りつつも、炎上問題につなげてくる辺りがエグイ(誉め言葉)ですね!


©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

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