『遊戯王』カオス・ソルジャーの思い出。ブラック・マジシャンに並ぶ、遊戯のもう1枚の切り札【メモリの無駄づかい】

ライオン松本
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 三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 

 さて、幼少期、特に小学生から高校生にかけて男子なら一度は興味が惹かれる、謎の魔力を持ったホビー“トレーディングカードゲーム(以下、TCG)”。あの頃に夢中で遊んだ僕たち、私たちの切り札は思い出とともに永遠に胸に刻まれるもの。

 そんな誰しもがハマってしまった経験があるだろうTCGというジャンルから色々な昔話をお届け。本稿では『遊戯王』からカオス・ソルジャーの思い出を語っていきます。

ブラック・マジシャンに並ぶ遊戯のもう1枚の切り札“カオス・ソルジャー”

 カオス・ソルジャーというカードの思い出は大まかに2つに分けることができると思っています。それはアニメ、漫画の『遊戯王』とTCG(遊戯王は公式ではOCG表記)のカードとしての思い出。

 アニメや漫画では主人公である武藤遊戯の扱うカードで、初めて登場するのはみんな大好き“決闘者の王国(デュエリストキングダム)編”ですよね。通称、王国編なんて略されるのでデュエリストの皆様にはお馴染みなあのシリーズ。

 その王国編の遊戯(闇人格)VS孔雀舞のデュエルでほぼ負けという状態の遊戯が、土壇場で儀式魔法カード“カオスの儀式”をドローし、カオス・ソルジャーを召喚しました。舞の切り札であるハーピィズペット竜を打ち倒した、黒いオーラを発する騎士の姿は幼い私の脳裏と胸に突き刺さりました。

 当時はろくにデュエルモンスターズのルールもわからずにアニメを見ていたので、とにかくかっこいい、攻撃力が高い、儀式モンスターという特別性から心を奪われてしまいました。

 また、それまでの遊戯の切り札は彼の代名詞と言っても過言ではないカード“ブラック・マジシャン”だけで、ライバルである海馬の切り札、青眼(ブルーアイズ)の攻撃力3000という数値に負けており、幼い頃の松本少年はは「遊戯も何か攻撃力が高いカードとか持ってないのかな」なんて思っていた気がします。

 なんたって主人公なんですから、とっておきの切り札はもう1枚くらい持ってて欲しい……なんて、今思えば子どもながらになかなかのエゴを抱えていたと思いますが(笑)。とにかくそんな時に現れたのがカオス・ソルジャーだったので、もうめちゃくちゃに興奮したんです。

 今では当たり前になっている儀式モンスターも当時だとほとんどなくて、とにかく希少、レアカードってイメージがあったのも影響して、カオス・ソルジャーがすごく特別に見えたんですよね。

 ほかにも海馬の持つ最強カードである青眼の究極竜(ブルーアイズ・アルティメットドラゴン)と融合して、とんでもないステータスを持つカードになったりと語り出すとキリがないので、ここまでにしますが……とりあえず、伝わって欲しいのは当時の少年たちからするとカオス・ソルジャーというカードは、アニメで見た時から誰もが「欲しい!」となる魅力的な1枚だったんです。

OCGとしての“カオス・ソルジャー”

 さて、そんな子どもたちの心を奪い、20年以上経った現在でも根強い人気を誇るカオス・ソルジャーですが、今でこそ多くの再録を繰り返したり、ネットの普及で入手がとても簡単になりましたが、初めてカード化された時は入手が少し難しかったんですよね。

 最初に収録されたのは1999年に開催されたイベント・ジャンプフェスタ会場での限定販売というもの。今でこそネットの普及で限定パックやカードの販売情報は簡単に手に入りますが、時代が時代です。

 そこから翌年に発売された“ダークセレモニーエディション”というカオス・ソルジャーが表紙のパックのおかげで少しは普及しましたが、当時は社会現象になる程に『遊戯王』というコンテンツは流行っていました。そのため、ろくにパックも買えなかった記憶です(というか取り扱っているお店があまりなかった)。

 そこから時間が進むにつれて儀式モンスターとしてのカオス・ソルジャーは簡単にゲットできるようになっていたんですね。

世界にたった1枚のステンレス製&通常モンスター版“カオス・ソルジャー”

 デュエリストならもう耳に入っていると思いますが今、カオス・ソルジャーが話題になってますよね。その理由は……あの幻のレアバージョン通常モンスター版“カオス・ソルジャー”が3,000枚限定で配布されるからです。

 ここまでの思い出話でカオス・ソルジャーは儀式モンスターと散々言ってきましたが、現実世界では世界に1枚だけステンレス製かつ、通常モンスター版の“カオス・ソルジャー”が存在しているんですよ。

 この特別版は1999年に開催されたゲームボーイ版『遊戯王』の全国大会で、優勝したプレイヤーに送られたホンモノのカオス・ソルジャーなんです。人生何年あるかわかりませんが、一度でいいから生で見てみたいカード。

 そんなやばいレアカードが少数ですが配布されるのはビックニュースですよね。正直、抽選では手に入れるのが難しいものですが、大人となった今、なんとか入手したいものです……!

 この記事を書くために久しぶりにカードを引っ張り出したり、アニメを見返しましたがやはり『遊戯王』は名作でした。リアルなOCGプレイは、時間や対戦相手の問題で難しそうですが、この機会にカードを集め始めるのもいいかもな、なんて思い始めてます。
(デジタルゲームの『遊戯王 マスターデュエル』はスマホを含めていろいろな機種で気軽に遊べるのでおすすめです)

 あの頃、値段やらで手に入れることができなかった思い出という名のカードたちを、コレクションとして収集していくのも良いかもしれませんね(笑)。

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