『エメラルドドラゴン』エルフ耳、サラサラ金髪の天才医師ワラムル(声優:田中秀幸)にメンタルを救われた【メモリの無駄づかい】

やすちか
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 三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、PCエンジン SUPER CD-ROM2(スーパーシーディーロムロム)で発売されたRPG『エメラルドドラゴン』について語らせていただきます。

『エメラルドドラゴン』とは

 龍族の住む地、ドラグリア。そこへ一隻の難破船が辿り着きます。救出されたのは幼い少女一人。少女はタムリンと名付けられ、同じ年ごろの青龍、アトルシャンとともに育ちます。

 成長したタムリンは、自分の事を知る為、人間の国イシュバーンへ帰る事を告げます。イシュバーンには龍族に対する呪いがかかっており、アトルシャンはついていく事が出来ません。彼は自分の角を折り、「これを角笛にして吹けば、必ず助けに行く」とタムリンに誓います。

 ところが、イシュバーンは魔軍によって侵攻を受けており、戦禍の只中でした。対抗するエルバード王国に身を寄せ3年間暮らしていたタムリンは、蹂躙されていく国を憂い、角笛を吹くのでした…。

 という、ボーイミーツガール・ドラゴン・魔族と、ファンタジー好きにはたまらないストーリーのRPGです。

  • ▲紙のマップのワクワク感よ。

 当時中学生だった私は、本体を持ってもいないのに買っていた愛読書“電撃PCエンジン”で本作をずっとチェックしており、キャラクター設定とビジュアルの美しさに魅せられて、当時の中学生は女子はおろか男子すらおよそ手を出さないであろう、PCエンジンDUO-RXと本作、『天外魔境外伝 風雲カブキ伝』を叔父の友人からセットで譲り受けました。

 PCエンジンは、アニメ好きには夢のようなマシンで、キャラクターが動いて喋る事に感動しましたね。友達のお家にお泊りに行くときも、まるでお気に入りのぬいぐるみかのように、DUO-RXを携えて行きました(笑)『エメラルドドラゴン』も勿論布教。友人はアトルシャン推しになり、その後発売されたSFC版を購入していました。勧誘成功!

超短期間の仲間キャラなのに、私のハートを根こそぎ奪い取ったワラムル大先生との出会い

 『エメラルドドラゴン』は、メインのパーティーメンバー以外にも、ストーリーの進行で様々なキャラクターがパーティーに出入りします。ちょっとしか滞在しないメンバーから、がっつり加わるメンバーまで、おじいちゃんからカタコトの美青年まで、皆魅力的です。なかでも私の一番好きなキャラ“名医ワラムル”について、とことん語っちゃいたいと思います!

  • ▲右下の美形エルフ耳がワラムル大先生です。キツネの尻尾のような髪色がキュート。一人称は僕(重要)。左ページのイベントシーンの美しさにも注目!

 ワラムル大先生は、物語も終盤に出会うキャラクターです。仲間の1人であるハスラム王子が、魔軍の手により黒水晶に閉じ込められ、唯一助けられる人がいるかも…と先生を訪ねることに。出会い頭に旧知の仲である弓使い・サオシュヤントと軽口を叩きあう姿に、曲者感が漂います。

 本題の黒水晶を見せると、ワラムル先生は大興奮。「最近病気の治療ばかりで退屈してたんだ。いいものを見せてもらったよ。ありがとう!」と謝辞を述べたあと、何やら作業に入ってしまいます。まぁ、呪詛を解くために必要な材料を調べてくれていたのですが、アトルシャン同様「いや、そうじゃなくて…!」と、ちょっと焦りました。

 さて、必要な薬草がないので、皆で採りに行くのですが、ここでワラムル先生がパーティーに加入。「さぁ、冒険だっ!」とウキウキなワラムル先生。可愛いですね。

 体力が低く、戦闘には不向きで、状態異常の時に回復してくれるワラムル先生。イメージ通りです。きっと嬉々として治療しているのだろうと想像できます。

 先生の指示で“ある洞窟”に“ある薬草”を採りに出かけた一行ですが、洞窟の最奥でサンドウォームに襲われます。多分ワラムル先生は“サンドウォームが生息する洞窟”で、“その巣に生える薬草”なのを知ってたよね!? でもそんなお茶目なところも好き!

 無事に薬草をゲットし、帰宅の途。ワラムル先生は「どうだい? 嬉しいだろう? 薬草も手に入れたし、僕との冒険も楽しんだ! 幸せ者だなぁ、君達は!」と上機嫌。はーい! ワラムル先生のおかげで私は三国一の幸せ者でーす! 更には薬の成否を賭けようと言い出し、成功に賭けると「え~! それじゃあ賭けにならないよ。僕は失敗しないからね。」と自信満々。可愛いにも程がありますね。

 実はここまでに悲しい出来事が続いていたので、ワラムル先生の破天荒な振る舞いと、圧倒的自己肯定感の高さに元気づけられ、気付けば先生の虜になっておりました。そもそも見た目も好きだし声も良い。これらの台詞を、田中秀幸さんの優しくて品のあるお声で言われたら、好きになっちゃいますよね!!

 田中秀幸さんが演じられるゲームキャラは、他にも『メタルギア』シリーズのオタコン、『ゼノ』シリーズのシタンとジンなど、どこかワラムル先生と通ずるところがあります。『ポリスノーツ』の主人公イングラムも渋くて素敵です。思い出したら、ゲームしたくなってきた!

 ここまで読んでくれた方は幸せ者仲間と信じています。長髪美形好きには『エメドラ』は理想郷!



やすちか:ゲームと声優さんが大好きな、古オタクの新米ライター。好きなジャンルはRPGとADV。ストーリーとキャラ性を重視するタイプです。


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