『るろうに剣心』1話感想。いきなりあのキャラが出るサプライズ! 原作を丁寧に描いてくれる作りに期待が高まりまくり

カワチ
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 アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の第1話“剣心・緋村抜刀斎”の感想をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』第1話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。

旧アニメのオマージュもあり、観ていて楽しい!

 1994年から1999年まで週刊少年ジャンプで連載された人気作『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』。2012年8月に公開された実写映画や2016年2月に上演されたミュージカルでふたたび人気に火を付き、2017年10月号から原作の続きである“北海道編”もはじまり盛り上がっています。

 今回は2度めのアニメ化となっており、最新のアニメーション技術で原作を再構築しており、緋村剣心役の斉藤壮馬さんなどキャスト陣も一新されています。

 筆者に関しては原作を読んでいたのが中学生のときだったので、まさにドンピシャ世代。“二重の極み”や“縮地”といった技を練習していました。なお、その後、自分は高校生になり、連載も進んで最後の敵である雪代縁が二段ジャンプの“疾空刀勢”を使ったことで、ようやく「人間には不可能だ」と気付くのですが、それはまだ先の話……。

 旧アニメ版も鑑賞していますが、当時は原作ファンゆえに「ここの演出は違うだろ」など怒りながら観ていた記憶があります。当時から面倒なオタクですね。ただ、思春期に観た作品ということで深く思い出には残っており、今では大好きな映像になっています。サブスクでの配信がはじまったタイミングで観直したりもしましたが、オリジナルの“島原編”や“黒騎士団編”も悪くなかったです。

 と、アニメの感想に行く前の序文が少し長くなってしまいましたが、それぐらいの熱心なファンが感想を書いていくということでご理解いただければと!

 さて、今回の第1話は原作に忠実でありながらも序盤からいいアレンジが施されていましたね。本来は原作の中盤である京都編の冒頭で描かれた、緋村抜刀斎と新選組の戦いのシーンから描かれ、ファンはビックリしたはず。しかし、主人公である緋村剣心がかつては緋村抜刀斎であったことが分かりますし、人気キャラクターの斎藤一の姿も確認できますし、いいアレンジでしたね。公式サイトでは斎藤のボイスが日野聡さんであることが明かされていましたが、こういう理由だったとは。

 今回、斎藤を演じるのは『鬼滅の刃』で煉獄杏寿郎を演じたことが記憶に新しい日野聡さん。旧アニメ版の故・鈴置洋孝さんが演じた斎藤は本当に素晴らしかったですが、日野さんの演じる斎藤も迫力があってよかった! 斎藤がふたたび剣心のもとに訪れ、彼と決闘するのはまだ先の展開ですが、旧アニメでは作画も気合が入りまくり、ファンがとても盛り上がったところなので、今回のアニメでどうなるのか、ぜひ観たいです。

 なお、斎藤といっしょに登場した沖田総司は保志総一朗さんでしたね。この沖田は作中に数コマしか登場しなかったものの、原作の人気投票で7位だった異例のキャラクター。実力派の声優である保志さんが演じるのも納得です。

 新選組との戦いのシーンが終わったあとはオープニングへ。個人的には剣心が御庭番衆のメンバーの猛攻をくぐり抜けて四乃森蒼紫と剣を交えるシーンが好きですが、注目は旧アニメのオマージュ。刀の柄に手を置いて前を向くシーンや神谷道場の門に向かうシーンは旧アニメを観ていた人なら「同じだ!」とテンションが上がったことでしょう。

 とくに門のシーンは和月先生が京都編のラストシーンに逆輸入したことでも有名なカットなので、『るろうに剣心』といえばこのシーンだと心に刻まれている人も多いのではないでしょうか。筆者もここはグッと来ましたね。

 第1話の本編は原作第1話を丁寧に再現したもの。幕末に“人斬り抜刀斎”として恐れられていた伝説の剣客、緋村剣心が、明治維新後に“不殺(ころさず)を誓い、流浪人(るろうに)として全国を旅していたところ、神谷活心流道場師範代の神谷薫と出会うストーリーが描かれます。

 薫が比留間喜兵衛と伍兵衛の比留間兄弟に神谷道場の土地を奪われそうになったところを剣心が救うという展開ですが、じつは旧アニメ版では設定が大きく変わり、喜兵衛は登場せずに伍兵衛がふたりの役回りを演じるという展開でした。そのため、アニメ版しか観ていなかった人はちょっと驚くかもしれません。ふたりは和月先生に愛されている(?)キャラクターなので、ふたりそろってアニメに登場できてよかったですね(笑)

 今回、喜兵衛を演じるのはチョーさんで、伍兵衛を演じるのは高木渉さん。豪華なおふたりがいい悪役っぷりを演じてくれましたが、じつは高木さんは旧アニメで高杉晋作を演じていたので、そこもちょっとおもしろいですね。

 気になったのはナレーションが関俊彦さんというところ。もしかして、今後登場する重要なキャラクターの役も兼ねているのではないかと思うのですが、どうでしょう?

 また、主人公とヒロインであるである剣心と薫の声は、それぞれ斉藤壮馬さんと高橋李依さんに。剣心はCDブック版が緒方恵美さんで、旧アニメが涼風真世さんなので、慣れるまで時間がかかるかと思いましたが、まるで違和感なかったです。最近は佐藤健さんの演じる勇ましいイメージも強いですし、なにより斉藤さんの発する「おろ?」の声で剣心を掴んでいるなーと思って安心しました。

 高橋李依さんも強さと脆さを持つ薫を見事に演じていましたね。声質もかわいらしく、とてもよかったです。

 次回は明神弥彦の登場ということで早くも楽しみ。小市眞琴さんが芯の強い少年・弥彦をどう演じてくれるのか早くも気になります~!


カワチ:RPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。


©和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」製作委員会

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