『るろうに剣心』3話感想。ヤクザの親分が宇垣秀成さんで、不良の隊長が檜山修之さん。令和版『るろ剣』声優、チョイ役でも豪華すぎる説

カワチ
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 アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の第3話“活心流・再始動”の感想をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』第3話の物語に関する記述や、この先の原作にまつわる記載が多々あります。そのため本編や原作をご覧になってから読むことをオススメします。

“菱卍愚連隊”隊長の声にビックリ

 第3話は剣心に心動かされた弥彦が、スリから足を洗う決意をし、ヤクザへの上納を断りに行く展開が描かれることに。第2話と第3話で弥彦のストーリーを描くにあたり、“菱卍愚連隊”の話はカットするのかなと思っていたのですが、前半でヤクザの話を描き、後半で“菱卍愚連隊”との戦いを描くという展開でした。

 これは確かにうまいと思いました。“菱卍愚連隊”は敵として登場するには小物なので1話分を丸々使っても視聴者としてはあまり盛り上がらないでしょうし、かといって一連のエピソードで弥彦の魅力を描いているので削ってしまうのは不親切。今回のようにひとつの話数に収めるのはいいですね。

 また、ヤクザが外道であっても“不殺の誓い”で人は斬らない剣心ですが、“菱卍愚連隊”の放ってきた砲弾は真っ二つに切り裂きます。ここも前半と後半でいい対比になっていましたね。

 前半に関しては、士族の肩書きなど役に立たないと弥彦の両親の最期を悪く言うヤクザに対して、「2人とも誇り高く死んだんだ!」と叫ぶ弥彦が見どころ。小市眞琴さんの声質が弥彦に合っていることは第3話で分かりましたが、迫真の芝居も素晴らしかったです。今後の芝居もすごく楽しみになりました!

 今回初登場となるゲスなヤクザの親分・多西を演じるのは宇垣秀成さん。某ゲームでもヤクザを演じているだけあり、迫力がありましたね。当然ながら向こうのヤクザとはぜんぜんタイプが違い、仁義のない悪役は清々しくてよかったです。

 なお、ヤクザの組の名前は原作と同じ“集英組”。もしかしたら変えるのかなと思っていましたが、ここもしっかり踏襲してくれていました。

 後半は“菱卍愚連隊”が襲撃する展開ですが、その間は弥彦が神谷活心流に入門する場面も描かれます。素直じゃない生意気な弥彦に手を焼き、自分も大声で言い返してしまう薫がかわいいので必見です。

 “菱卍愚連隊”は元・神谷活心流の門下生である佐藤と平が彼らの仲間を傷つけ、薫に助けを求めに来たことから戦うことに。ストーリーもひねりが聞いており、弥彦の勇気と優しさが伝わる内容になっているので、ぜひアニメでチェックを。

 隊長の蜂須賀はスケベな性格をした厄介者ですが、演じているのは檜山修之さん! もっといい役をあててもいいだろうに、こんな脇役キャラクターに超有名声優を起用するのがすごいですね。序盤の『るろうに剣心』は描写が丁寧な一方、バトルに関してはまだ派手ではないので、こういう形で見どころを作ってくれるのはありがたいなと思いました。

 ちなみに旧作のアニメでは『鎧伝サムライトルーパー』の羽柴当麻役などで知られる竹村拓さん、CDブック版は『ワンピース』のフィッシャー・タイガー役などを演じている石井康嗣さんなので、豪華ではあったんですよね。ただ、そのことを差し引いても檜山修之が演じることには驚きました。

 舌なめずりしながら薫に迫るシーンの芝居はいい意味で新鮮。檜山さんが蜂須賀のような下っ端っぽいキャラクターを演じることは少ないと思うので、ぜひアニメで聴いてみて欲しいです。尻尾を巻いて逃げるシーンもコテコテで笑いました。

 そして、エンディング後のCパートではムシャクシャしてケンカを売ってきた蜂須賀を返り討ちにするあの男が登場! 次回もめちゃくちゃ楽しみです!!


カワチ:RPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。


©和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」製作委員会

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