PS2『FF10』最強武器のために。ミニゲーム“雷避け”が私を苦しめた4つの理由【メモリの無駄づかい:ファイナルファンタジーX】

やすちか
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 三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、Play Station2で発売されたRPG『ファイナルファンタジー X(FF10)』について語らせていただきます。

  • ▲画像はPS Vita版『FINAL FANTASY X HD Remaster』

最終的に避けた数は一体…。リュックじゃなくても嫌いになる、雷平原の落雷

 もはや語るも不要な名作RPG、『FF10』。今回はこちらのミニゲーム“雷避け”について語ります。

 『FF10』のミニゲームは、ゲームクリアに必須要素ではないのですが、クリアするとキャラクターの最強武器に関わるアイテムが手に入るので、やりこみ派は避けられないイベントです。私はキャラクターすべてを最強にしたかったので、ブリッツボールに明け暮れたり、チョコボに乗ってカモメを避けたり、森でちょうちょを集めたりしました。

 文字で見るとなんだかメルヘンですが、チョコボとちょうちょもなかなかのトラウマ。しかし一番苦労したのが雷避け! クリア条件は雷が光ったらボタンを押して避ける! これを連続200回、ノーセーブ、ノーマップ切り替えで挑むという鬼のようなミニゲームでした。なぜ200回なのか、100回じゃダメだったのか。

 雷避けのミニゲームは、まず始める前の事前準備から大変でした。ミニゲーム中も普通に敵とエンカウントするので、“エンカウントなし”のアビリティをつけないとテンポが狂ったり、戦闘終了直後に落ちてくるドS落雷に打たれ、チャレンジ成功の難易度が爆上がりします。このアビリティをつけるのに、また大変苦労するのですが、今回は省略します。

  • ▲この位置で避けて、下がった分はまたこのくぼみの間に戻って…を幾度となく繰り返します

 さぁ、準備は整った。ウダウダ言ってないでさぁ! さっさと避けてやるぜ! 雷200回!

光と闇の中の戦い。考えるな、感じろ!

 “エンカウントなし”をつければ、あとは光ったら○ボタンを押すだけ、いけるいける! …そう思っていた時期が私にもありました。 連続200回避けるだけではない、様々な壁が私の前に立ちはだかりました。

1.雷のタイミングけっこうランダム…場所によって落ちやすいとかはあったみたいですが、しばらく待っても落ちない時もあり、かと思えば連続で落ちて来たりと、いついかなる時も雷に対応できる様、尋常ならざる集中力を長時間保たねばなりません。

2.今何回避けているかわからなくなる問題…画面はじにカウント見えるようにして!

3.惑わせる、画面奥での落雷…光ったら押す、条件反射で遠くの落雷に指が反応。

4.音楽が良い…軽快なピアノが心地よく、鼻歌歌ってるとそっちに集中して失敗しちゃうじゃん。(言いがかり)

 これらの分厚い壁により、時には1日空けての挑戦など、雷避けの日々は長期戦になりました。特に1・2はあまり対策という対策が見つからず苦労しました。雷に打たれたけど、けっこう避けられたな、これ実は200回いけたのでは? と旅行公司に行き記録を見て、180~199回だった時のあの絶望は、生涯忘れる事はないでしょう。

 3番の対策は画面上部にタオルをかけて物理的に見えないようにして対策しましたが、画面が全部見えないのが嫌でやめました。4番の対策は音無しでやってみましたが、緊張感が増すのでミスが続き、結局音ありに。

 あまりにもクリア出来ない為、悩んだ私は昼間から部屋のカーテンを閉め、目を瞑り、ある時は音だけを頼りに避け、またある時は光だけを頼りに避ける事を閃きました。欲望を捨てろ、音を、光を、感じるんだ! その姿はまるで悟りを開いた者のようだったに違いありません。……ですがこの戦法、失敗したか成功したかもわからない事、避けているうちにマップを移動している事などからこの作戦は光の速度で中止になりました。目は開けよう。

終局、そして再びの出会い

 最終的には“無心で10ずつ数える、途中で「多分今80回くらい」と思ったら50回だと低く見積もる”という作戦で挑みました。あとはひたすら「目標をセンターに入れてスイッチ…雷が光ったらスイッチ」と心の中で唱えたりもしました。なんだかハイになって、最終記録は200回をゆうにオーバーしていた覚えがあります。勢いがあるときは勢いに乗るっス! これ、雷避けの鉄則!

 そんなこんなで、無事雷200回避けは達成となりました。苦労した記憶はあるのに、達成した時の記憶はありません。本当に無心だったのでしょう。おかげで、ルール―もお人形で敵をツンとしただけで99999ダメージを与えることが出来るように!

 そんな思い出から12年以上が経ち…私はまた出会ってしまったのです。そう、『FINAL FANTASY X HD Remaster』に。

 大好きなゲームをもう一度遊びたい、出来るならトロフィーもコンプリートしたい。私は12年ぶりに戦いに挑みました。ここから先はもう語る必要もありませんが、ゲーマーとして成長したのか、昔ほど苦労はしなかった気がします。

 今回の記事を書くにあたり、リマスター版の雷平原旅行公司に行き、確認してみたところ…驚きの記録が残っておりました。
 
 「これまでティーダさんをねらって4243回もの落雷がありました。彼はそのうち3777回を回避し、311回の連続回避に成功しました。」

 昔より苦労しなかった記憶でコレ…。ホラー。あまりにホラーでした。

 最後に一言。雷避け…だいっきらいだ!(泣)

■『FINAL FANTASY X/X-2 HD Remaster』



やすちか:ゲームと声優さんが大好きな、古オタクの新米ライター。好きなジャンルはRPGとADV。シアトリズムで雷平原の曲を聴くとあの頃の思い出が蘇ります。今はFF16トロコンに向け2週目プレイ中。


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