SFC『学校であった怖い話』で一番怖かった話は…。殺人クラブとか仮面の少女も有名ですよね【メモリの無駄づかい】
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- こっしー
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三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。
何年、何十年たっても、「なんでオレ、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。
そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回はホラーノベルゲーム『学校であった怖い話』の恐怖を思い出していくっ……!
『学校であった怖い話』とは
本作は1995年8月、SFCで発売されたサウンドノベル。とある高校の新聞部に所属する主人公が、放課後に怪談に詳しい生徒たち6人を集めた座談会を開催します。
司会として彼らから学校にまつわるさまざまな怪談や恐怖体験を聞いていくのがゲームの主な流れ。6人に話を聞く順番や、各話内に出現する選択肢によって怪談の内容が大幅に変化・分岐していくため、何周しても何周しても毎回新鮮な展開が楽しめます。
このストーリー分岐が本当に秀逸で、ボリュームも各分岐先の完成度も十分でまったく飽きません。
さらに特定の選択ルートでしか進めないトンデモ展開や真のエンディングともいえるルートも隠されていて、読み物としてはもちろんゲーム攻略目線でも深く楽しめちゃいます。
もちろん(?)バッドルートも多彩に用意されていて、その無念さと怖さで放心状態になることが多々あります……。
また、人物や背景に実写取り込みを多用したグラフィックも特徴的で、学校の持つどこか不気味で生々しい雰囲気を見事に演出しています。
【メモリの無駄づかい】という企画らしく、個性的な彼らのイメージをあえて資料を見ずに思い出していくと……。
新堂:イケメン兄貴分。元ボクシング部で血なまぐさい話やイジメの生々しい話が得意。
荒井:陰キャ。うつむいて淡々と語るのがもうなんか普通に怖い。話はユーモアすら少な目で全部ガチ怖い。
風間:宇宙人。すぐふざける。ほとんど話してくれないことすら多い変人。なんでこの人呼んだの。
細田:見た目はジャ〇アン風の動ける太っちょ。トイレの怪談のエキスパート。フレンドリーだけどあんまり近づきたくない。
岩下:美人の先輩枠。でも影がありまくりで普通に話してるだけで超怖い。こういうヤンデレは遠くから見守りたい。
福沢:安心安全の常識人同級生。癒しキャラと思いきや水泳部周りのいい恐怖ネタ持ってて油断ならない。
ところどころうろ覚えですがだいたい合ってるよね? この他にもレアキャラの新聞部部長とか隠しルートの仮面をの少女とか、会えると感動する登場人物もいて、それぞれに多彩な怖い話が用意されてます。うん、今思い出してもやっぱりすごいゲームだ!
ちなみに個人的に一番怖かった話は、荒井君が話す呪いの人形の怪談(人形のいけにえ……)。見えてはいけない人形が僕にだけ見える絶望感と焦燥……あれほんと無理無理無理! ウン十年だった今でもたまに思い出すもん!
「ちょっと待てよ。荒井って誰だよ」とかもゾッとしましたね。
草木も眠る丑三つ時。眠れない僕はあえてホラーで悪夢を見る…
僕が本作に出会ったのは大学生のころ。当時は授業そっちのけで夜までバイトばかりしていて、帰宅して一息つくのはいつも深夜でした。
そんな秋の夜長、眠気がやってくるまでの数刻をこのゲームで震えながら過ごすのが日課になっていました。
本作には過剰なCGやBGMに頼った恐怖演出はほとんどありません。どちらかといえば文章力を主体に簡素な演出でじんわり恐怖感を膨らませていくタイプのホラーで、サスペンスの要素も強いです。
それが深夜の静けさの中で遊ぶのにぴったりで、自然と額に冷や汗が浮かぶような緊張感がありました。
プレイ中に急に背後が気になって振り返ったり、部屋の隅の暗い一角が気になり始めたり、トイレに行くのさえ怖くなったり……といった感じでまさに憑りつかれたように遊んでました。
その翌日はいつも寝不足で授業に出ていた僕は、さぞ呪われたような顔をしていたことでしょう。
あまりの怖さに仲間が欲しくなり、当時良くしてくれていたバイト先の先輩に本作を勧めたこともありました。その半月後くらいに「お前、なんてもの勧めてくれたんだよ」と言い残して彼はバイトを辞めていきました。え、もしかしてゲームの呪い……?
余談になりますが、本作は後にグラフィックや演出をブラッシュアップしたPS版も出ています。が、僕の好みはあえて最初に出会ったSFC版としておきます。
(ちなみに開発者である飯島多紀哉さん(旧名義は飯島健男)によって『学校であった怖い話』の世界観は今なお『アパシー』シリーズで語られ続けています。有名な殺人クラブとかもかなりエグく掘り下げられています。一部作品はSwitchでも遊べるので、興味がある方はぜひ!)
素朴でアナログ感のあるSFC版の、今から見れば旧世代機らしい粗い画面演出が学園ホラーにフィットしてた気がするんです。例えるなら人気施設のハイテクを駆使した派手なホラーハウスもいいけれど、寂れた遊園地の簡素で薄暗いお化け屋敷はもっと怖い……みたいな。
子供の頃に訪れた山奥のボロ遊園地にそういうお化け屋敷があって、あやうく恐怖死しかけたトラウマがあるんですわ……。
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