『SO2R』開発者インタビュー。再始動のきっかけは“ファンの愛”──新システムやゲームバランスへのこだわりを訊く【スターオーシャン セカンドストーリー R】

タダツグ
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 体験版が配信され、一躍注目を集めているSwitch、PS5、PS4、PC(Steam)用RPG『スターオーシャン セカンドストーリー R』。1998年にPlayStationでリリースされてから25年の時を経て、再び産声をあげようとしている本作の魅力とはなんなのか……? プロデューサーである小牧 恵氏(スクウェア・エニックス)と、開発プロデューサー兼ディレクターである北尾 雄一郎氏(ジェムドロップ)へのインタビューから、その片鱗を紐解いていきます。情報に飢えているファンの方は、ぜひ最後までご一読ください。

 なお、ストーリーに関するクリティカルなネタバレはありませんのでご安心を。

(※Steam版は11月3日発売予定)

25年目のリメイク──そのきっかけは寄せられた“ファンの声”

──PS版『スターオーシャン セカンドストーリー(以下、SO2)』の発売から25年の月日を経てリメイクされる『スターオーシャン セカンドストーリー R(以下、SO2R)』ですが、そもそもこの企画が始動したきっかけから教えてもらっていいですか?

小牧 恵氏(以下、小牧。敬称略):25周年という節目を迎えるにあたって「何かをやりたいね」というのは、弊社の『スターオーシャン』チーム内でずっと話題にあがっていました。とはいえ、我々がやりたいからって簡単に作れるかというとそんなことはなくて。いざ具体的に動くことになった一番のきっかけは、ファンのみなさんにお寄せいただいたご要望の声が大きく影響しています。

──ファンの声ですか──イチファンとして個人的には胸アツですね。

小牧:弊社にお寄せいただくご意見やアンケートなどのなかに、『SO2』を新たな形にリメイクしてほしいというリクエストが根強く届いておりまして。その期待と熱意をきっかけに、こうしてプロジェクトを実現させることができました。

 あとは、ジェムドロップの北尾さんとお話する機会があったのも大きいですね。まだこのプロジェクトが具体的に動き出す前に、『SO2』をリメイクするならどのような形に仕上げればいいかをお話するきっかけがあったのですが。その時の会話に出てきた内容が、我々の考える方向性と驚くほどマッチしていました。このイメージを共有できるメンバーとなら、ファンの方にご満足いただけるリメイクを成し遂げられるのではないかと思えたことも、とても大きかったです。

──今回お2人にインタビューさせていただくにあたって、事前に東京ゲームショウ2023用の試遊バージョンを40分ほど遊ばせていただきました。現代風にアレンジされていながら、触感はしっかり『SO2』であるところに感動しています。

小牧:ありがとうございます。そうおっしゃっていただけてホッとしました。

──一方で、さまざまな新要素が盛り込まれて、大きく様変わりを果たしているのも印象的で。『SO2』ってシリーズのなかでもとくに人気が高いというか、ファンの中で長い時間をかけて神格化されているタイトルだと思うので、それをリメイクするのはかなりの勇気が必要だったのでは?

北尾 雄一郎氏(以下、北尾:敬称略):正直に言いますと、プレッシャーはものすごかったですね。

──ジェムドロップを立ち上げる前にはトライエースに所属していて、『SO』シリーズの開発にも携わっておられた北尾さんをして、大きなプレッシャーがありましたか……。

北尾:もちろんありましたよ! 責任重大なプロジェクトですからね(苦笑)。私自身は『スターオーシャン Till the End of Time』でシリーズに携わらせていただきましたが、『SO2』の海外版開発もすぐそばで見させてもらってはいて。発売後は自分で購入してプレイもしましたし、『SO2』がファンにとってどれだけ特別なタイトルであるかは理解しているつもりです。

──開発スタッフたちのこだわりを間近で見ていながら、当時のファンの意見にも触れている……そんなポジションの北尾さんにだからこそできる仕掛けもありそうですね。

北尾:たしかに当時の開発スタッフの情熱には触れていますので、そのリメイクを任せていただけるというのは光栄の至りです。ヘタなものは作れないという気持ちは強いですし、何より自分も『SO2』のファンなので、できる限りの力を注ぎ込んでいるつもりです。

──いざ遊ばせてもらった印象としては、過去シリーズのファンだけではなく、本作から『SO』シリーズに触れる方でも楽しめるような、さまざまな工夫やこだわりを感じました。目指したところは原点回帰でありながら、それのみならずって形ですよね。

北尾:ええ。正直なところ、過去作からのファンにとっては、当時のよい思い出がそのまま作品の印象として残っていると思っています。それを受け止めたうえで超えていくためには、PS版をそっくりそのまま持ってくるだけではダメなんじゃないかと。原作はベースとして大切にし、そのうえで、当時の思い出も含めてコンテンツとして膨らませるにはどうすればいいのか。それを小牧さんと一緒に試行錯誤しながら、さまざまな要素を固めていきました。

──苦労なさったのではないかとお察しします。PS版だけ遊んだ人、PS版に加えてPSP版『スターオーシャン2 Second Evolution』も遊んだ人、PSP版だけ遊んだ人、そして『SO2R』から遊ぶ人と、さまざまなプレイヤーさんのニーズに応えようとしたらハードルはどんどん上がりそうですし(苦笑)。

北尾:そうですね。実現できるかは別の話ですが、できるだけ多くのプレイヤーさんにご満足いただくというのが我々開発チームの目指した理想ですし、それを目標に色々なことを考えて制作しました。

──自分は記事担当としてすべての『SO』シリーズをプレイしていますが、最新作である『スターオーシャン 6 THE DIVINE FORCE(以下、SO6)』やアプリ版の『スターオーシャン:アナムネシス(以下、SOA)』で好評を博したハイスピードバトルへのリスペクトを強く感じました。正直、とてもうれしかったですし、おもしろかったですよ。

北尾:ありがとうございます。今、一番シリーズに近しいプレイヤーさんとなると、お話に出た『SO6』や『SOA』のプレイヤーさんだと思いますし、そこは明確に意識して作りました。

開発にあたって最も意識したこと──グラフィックとバトルに対するこだわり

──その2作も大好きだった自分としては、バトルのテンポ感に通じるものがあることにテンションが上がりました。ちなみに、北尾さんにとって『SO2』で一番コアな部分はどこだと思っていますか? 最も大事にした部分を聞いてみたいな、と。

北尾:大事にした部分となるとたくさんありますが、あえて絞るとしたら、ピクセルアートのドット絵を使ったビジュアルと、バトルの手触りになるでしょうか。

──たしかに、その2点に関しては並々ならぬこだわりを感じましたね。

北尾:ビジュアル面にかんしては、過去の思い出を現代の技術で出力するところに重きを置いています。我々としては、プレイヤーさんがクロードやレナになりきってゲームの世界に飛び込んだら、いったいどのような風景が見えるのかを具体化したかったんですよね。PS版はダンジョンやマップをプリレンダの1枚絵を組み合わせたような形で構築していましたが、本作ではそれらを3Dで表現し、カメラも固定ではなく、可能な範囲で動くようにしてみました。ダンジョンや町の中での行き来もなるべく読み込み時間を挟まないよう、シームレス化にこだわっています。

──グラフィックに関してはどこまで25年前のリソース使っているんですか?

北尾:キャラクターに関しては、PS版のデータを持ってこられるものはできるだけ持ってきて使っています。そのうえで足りないところを新たに描き足しました。なかなか気づきにくい部分だと思うのですが、たとえばキャラクターの走るモーションのつなぎを滑らかにするために中割りを足したり、フィールドで待機させるとキャラが髪の毛を気にするモーションを追加したり。あとは、キャラクターに特殊なシェーダーを当てて陰影を出したりもしています。

──そこらへんを実機でじっくりと見るのが楽しみですね。

北尾:もちろん、バトルのエフェクトや3D化したフィールドなど、新規で制作したものもたくさんあります。いずれも弊社のアーティストたちによってこだわりを詰め込ませてもらいました。

──個人的にはピクセルアートの温もりが感じられつつ、まったく新しい3Ð表現も盛り込まれていたことにビックリしました。このなつかしさと美しさ、ぜひ多くの人に味わってほしいですね。必殺技や紋章術のエフェクトも本当にカッコよかったので。

北尾:ありがとうございます。そう言っていただけると、こだわった甲斐がありますよ。

テンポのいいハイスピードバトルを実現するために必要なものは? 試行錯誤のなかから生み出された“ブレイク”という選択肢

──では、ここからはもう1つのポイントに挙げておられたバトルについてお聞きします。本作にはPS版にはなかった“ブレイク”や“アサルトアクション”といった新要素が盛り込まれていますが、これらのシステムが生まれた経緯をおうかがいできますか?

北尾:はい。ブレイクなどの新システムについては熟考のすえに盛り込んだ要素なのですが。順番としてまず最初に考えたのは“バトルのスピード感を上げる”という部分でした。それというのも、PS版が発売された頃のゲームと現代のゲームでは、そもそも求められているテンポが異なっていまして……。

──今の時代に『SO2』のバトルをそのまま持ってくると、さすがにもっさり感が出てしまうかもしれませんね。

北尾:25年前当時、我々が遊ぶテンポ感としてはあれでよかったんですけど。今だとちょっと厳しい部分もあると思うので、ゲーム全体のテンポを上げる方向にシフトしました。とはいえ、単純にスピードアップを図ったところで、必ずしもテンポ感のよさにつながるわけではありませんから。プラスアルファのおもしろさや戦略性を盛り込む必要があると考え、ブレイクなどの新要素を考えていった形です。

──なるほど。ブレイクというシステムありきではなく、気持ちよさをアップさせるために考えた結果、ブレイクを盛り込むことになったというわけですね。

北尾:はい。『スターオーシャン』って、基本的にはコンボをつなげてバトルを攻略するゲームじゃないですか。その方向性はもちろん崩さず継承し、そのうえで本作独自の“ブレイクを狙う”という戦略性を盛り込んでみました。ブレイク中の敵への攻撃は全部クリティカル扱いになりますから、明確に狙いどころとなるわけで。これによってバトルにメリハリをつけたかった部分もありますね。

──“アサルトアクション”もうれしいなって思いました。バトルパーティに入っていない仲間にも活躍の場が生まれますし、一緒に旅をして戦っている共闘感がいい。

北尾:誰にどの必殺技をセットしてどのタイミングで使うのか。単発で使ってもいいし、コンボにも組み込めますので、その使い分けを含めて戦略性と共闘感につなげているつもりです。

──ベースにしっかりと『SO2』のバトルの気持ちよさを継承し、それを土台とした上に新要素を追加したことで、新しい魅力が生まれたように思えました。

小牧:そもそも“『SO2』のバトルはおもしろい”というのが、我々のなかに骨子としてありますので。そこに肉付けするとしたらどのようなバランスに仕上げるのか。今のプレイヤーのみなさまにどう楽しんでいただけるものにするか。ここにこそ重点を置き、ブレイクなどの新要素を考えていきましたが、結果としてはより爽快感を味わっていただけるバトルシステムに仕上げられたのではないかと思っています。

──ブレイクから大ダメージにつなげる気持ちよさは、まさに本作独自の爽快感だと思いました。

小牧:一方で、PS版を遊んでくれた方が「まったく違うゲームじゃないか」とガッカリされてしまうのも避けたかった点でした。なので、バトル全体の触感みたいなものが変わってしまわないよう、北尾さんたちには細部まで工夫してもらっています。『SO2』が好きだったみなさんに、「ゲームシステム自体は変わったけど、そこから感じられるおもしろさは変わらないよね」と言ってもらえるくらい自然なものを目指しました。

──おっしゃっていること、わかる気がします。今回、試遊版をプレイさせていただいた際は、クロードでブレイクを狙うときに“兜割”を連発しちゃってて。新鮮さのなかに懐かしさを感じました。「そうそう、これこれ!」って(笑)。

小牧:PS版の“兜割”は最後まで愛用されていた方が多い必殺技ですから、愛着も考慮して『SO2R』ではブレイクを狙うときに便利な技として設定しました。そういったプレイヤーさんの体験とか、手触りは重視すべてきだと考えたもので。

北尾:当然ながら“兜割”以外のブレイク技も用意していますので、そちらも使ってみてほしいんですけどね。せっかくたくさんの必殺技がありますので!

──もちろんです! 製品版では色々な必殺技の組み合わせを考えるのが楽しみですね。

バトルの難易度は上がっている? 戦闘に勝利するために意識してほしいこと

──お話を聞けば聞くほど期待が高まる一方で、難易度的な部分がどうなるのかも気になってしまいます。戦闘がものすごく楽しいぶん密度の濃さも増しているわけで、これは難易度のバランスやプレイ時間にも影響が出るのでは?

北尾:難易度に関しては、正直なところ上がっていると思います。全体的にというよりは、ボスが手ごわく感じられるのではないかと。おっしゃるとおりバトルの密度は増しているので、プレイヤーさんが考えるべき要素も増えていますね。とはいえ、しっかりレベルを上げればちゃんと勝てるRPGとしての調整は入れていますし、『SO』ファンにはおなじみのアイテムクリエイションなどをしっかり行えば、それだけラクができるというバランスは今回も健在ですのでご安心を。

──それを聞けて安心しました。アイテムクリエイション、使いようによってはバランスブレイカーになりえますもんね。

北尾:今回は武器に“ファクター”を付与できるようになり、カスタマイズ要素を強化したのでより強力になっています。ボスに勝てないときなどは、ぜひアイテムクリエイションを試してみてほしいですね。

小牧:手ごたえ自体はたしかに増しているものの、それを含めてテンポ感のよさや爽快感を味わってもらえるバランスになっているとも思っています。ファンの方のなかには、そういうピーキーさも『SO』というゲームの味わいであると認識しておられる方もいるでしょうし、我々としても意図してそこは残しています。

──アイテムクリエイションの知識があるのとないのとでは、難易度が大幅に変わってくるのはシリーズのお約束ですもんね。全員がそうだとは思いませんが、そういう“大味さ”を愛しているファンは少なくないと思います(笑)。

北尾:ファクターによるカスタマイズ要素の追加で、アイテムクリエイション好きにとってはより深く楽しめるものに仕上がっていると思います。同じ武器であっても、とことん一撃のダメージにこだわるのか、それとも攻撃することでMP回復するようにして継戦能力を高めるのか。付与するファクターによって使い勝手は全然変わってきますから。

小牧:今回はそういった要素を含めながらも楽しめるバランスになっているのではないかと。もちろん、アイテムクリエイションが難しいそうだという方はシンプルにレベルを上げて敵を圧倒することもできますし、それを手助けするミッションなどの仕組みも組み込まれています。自分なりの手段で戦って勝利する達成感を、ぜひ味わってみてほしいですね。

──期待が高まりますね。個人的には、後半に出てくるめちゃくちゃ強いボスたちとのバトルがどうなっているのか、今から気になっていて。かなり“あっちぃ”ことになるのではと踏んでいるのですが……。

北尾:(笑)

小牧:そこはもう、ぜひご自分の目で確かめていただければと思います。ただ、物語が進むにつれて戦闘が激しくなっていくのは間違いありません。それを睨んでアイテムクリエイションでの武器と防具の強化は、一度試してみていただくとよいかもしれません。ファクターの追加で、思った以上に難易度が激変する武器を作れる可能性もありますから、ぜひ模索しながら楽しんでほしいです。

──細かい質問で恐縮ですが、MP管理にかんしてはいかがでしょうか? ブレイクを狙おうとするとどうしても必殺技を多用することになりそうなので、すぐにMPが枯渇する可能性もあるのではと思っています。

小牧:我々としてもそこのバランスは試行錯誤しました。ただ、本作はあくまでもアクションRPGであり、アクションゲームそのものではありません。見せたい部分はやはり、キャラクターたちが冒険する姿。プレイヤーのみなさんには、彼らが少しずつ成長していく姿を一緒に楽しんでいただきたいと思っています。

──もちろん、そのRPG部分にこそ期待しているプレイヤーさんも多いと思います。

小牧:はい。そのうえで先ほどの質問にお答えすると、MPのことを考える必要なく、闇雲に必殺技を連打できるバランスにはしていません。もしそれで勝ててしまうなら、プレイヤーのみなさんがキャラクターの成長を感じることなんてできませんし、彼らの個性を引き出せないと思いますので。

──おっしゃるとおりですね。

小牧:ただ……こう言っておいてなんですけど。必殺技はそれなりに多用していけるバランスになっていると思います。これは先ほども申し上げたとおり、成長感と同じくらい、爽快感とテンポ感も大切にしているがゆえです。そのため、敵がMP回復アイテムであるブラックベリィを落とす頻度などを見直していますし、戦闘中にアイテムで回復するという行為そのものもやりやすくしました。

──アイテムのクールタイムが視認しやすくなっていたのはうれしかったですね。

小牧:アイテムクリエイションでのファクターの追加で武器にMP回復性能を持たせるのも戦略として有効ですし、アクションが得意な方は緊急回避によるMP回復も狙ってほしいです。

──緊急回避にはそんな効果まであるんですか?

小牧:はい。いわゆる“ジャスト回避”成功時にはMPが回復するようになっています。積極的に狙っていく価値は大いにあります。本作は戦闘にさまざまな手段を使ってもらうことで、よりバトルが有利になっていきます。北尾さんたちにお願いして、そういう仕様を意図的にたくさん盛り込んでもらったので、ぜひ使いこなしてみてください。

北尾:小牧さんがおっしゃったとおり、本作は“アクションRPGとしてのおもしろさ”を追求しています。アクションが得意な方はそれを突き詰めていただければいいですし、苦手な方でも勝てる手段は豊富に盛り込んでいますので、安心して遊んでいただきたいですね。

──壁にぶつかった時、それを乗り越えるために試行錯誤することもゲームの醍醐味ですもんね。本当に期待しかありません。ここで残念ながらそろそろインタビュー終了のお時間ということで、最後に率直な感想として。『SO2R』がここまでのクオリティに仕上げられていることに僕は心から感動しました。そうなると、ファン心理というものは贅沢なもので、もっともっとこういったリビルドに期待してしまう気持ちがむくむくと……。

北尾:なるほど(笑)。

──具体的には、『SO2』の後日譚でもある『スターオーシャン ブルースフィア』もぜひリメイクしてほしくなっちゃってます。まだ『SO2R』すら発売していないのに、気が早いかもしれませんが(笑)。

小牧:お気持ちはうれしいですが、我々としては、この『SO2R』に全力を注ぎこんできましたので。今はこの作品をしっかりとお伝えし、遊んでいただきたいと思っています。ですので、それ以降のことについてはまだ何も申し上げられないというのが正直なところです。ただ、インタビューの冒頭でも申し上げましたとおり、そもそも『SO2R』の開発契機の最たるものはお客様に望んでいただけて、その声を届けてもらったからなんです。

──ファンの声こそが大事である……と。それはもちろん、売り上げを含めてのことだとも理解していますが。これ以上なく明確な裏付けになりますもんね。

小牧:我々としても『SO』という作品をとても大切に思っていますし、新作・リメイクにかかわらず、これからもこの作品を続けていきたいという願いはあります。とはいえ、この『SO2R』がファンのみなさんに受け入れていただけなければ、それも叶わないと思いますので。もし本作を遊んでいただき、楽しかったと思っていただけたのであれば、ぜひまたその声を届けてもらえればうれしいですね。

──それはきっと、スクウェア・エニックスへのご意見という形でもいいんでしょうし、まだ『SO2R』の魅力に触れていないユーザーさんたちに向けての発信でもいいのかなって思いました。いつかその声が、また新たなうねりに繋がるのだとしたら素敵ですよね。

小牧:実際、先ほどタイトル名が出た『ブルースフィア』についても、現行機で遊びたいというお声自体はいただいています。この『SO2R』がきっかけになって、そういったお声がもっと多く届くようになれば、そこから何かが始まる可能性もあると思います。まずは少しでも多くのRPGファンに、この『SO2R』を楽しんでいただければうれしいです。どうぞよろしくお願いいたします。

──本日はお忙しいなか、どうもありがとうございました!


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