虚淵玄氏原案の『Rusty Rabbits』など注目タイトルがそろったNetEase Games 記者発表会レポート【TGS2023】
- 文
- 原常樹
- 公開日時
- 最終更新
9月21日~24日にかけて千葉県・幕張メッセで開催中の“東京ゲームショウ2023(TGS2023)”。初日となる9月21日には、NetEase Gamesブースにて記者発表会が開催され、既存タイトルの新情報のほか、完全新作タイトル『Rusty Rabbits』の発表にも注目が集まりました。
NetEase Games 記者発表会
記者発表会にまず登壇したのは、2022年5月よりNetEaseのシニアバイスプレジデントとして活動するイーサン・ワン氏。NetEaseのゲームパブリッシング部門を担当しており、グローバルブランディングに尽力しているそうです。
ワン氏はNetEase Gamesの活動内容についても改めて紹介。日本国内の優秀なプロデューサーやスタジオと連携しつつ、さまざまなジャンルのゲームの開発に取り組んでいるという点を説明しました。同社が日本を重要な市場として捉えているという点を強調しているというコメントも。
『Rusty Rabbits』
続いてステージ上のスクリーンに映し出されたのは、今回の記者発表会が初出となる、2024年リリース予定のPS5/PC向け新作タイトル『Rusty Rabbits』のキービジュアル。
人類が去ったポストアポカリプスの世界で、キュートなルックに中年の心を持つウサギ“スタンプ”が二足歩行型のロボット“ポンコツ”に乗り込んで大冒険を繰り広げる横スクロール探索型アクションアドベンチャーゲームです。
ステージ上には、同作の企画原案者である虚淵玄(ニトロプラス)氏も登壇。虚淵氏といえば、脚本家、小説家としてアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』や『PSYCHO-PASS サイコパス』で人々の心に衝撃を残すような物語を紡ぎ出し、大勢のファンを魅了してきたクリエイターであります。同氏が企画原案を担当しているという情報が公開されると、ブースには大きなどよめきが巻き起こりました。
虚淵氏は今回の『Rusty Rabbits』について、ハードボイルドに挑んでみようという気持ちから企画したと説明。「頑固で意地っ張りな男を描きたかったけれども、それだけではおもしろくないのでウサギにしました」とコメントし、主人公のスタンプが一筋縄ではいかない存在ということをにおわせていました。
ここでステージには等身大のスタンプも登場し、虚淵さんも「このサイズのスタンプと会えるのは感無量!」とうれしそう。メディア向けのフォトセッションも和やかな空気で進行していきました。
なお、スタンプはステージを去る際に、手にしていたニンジンをダイナミックに放り投げるなど、早くもハードボイルドな側面をのぞかせていました。
Spotlight by Quantic Dream
入れ替わりにステージに登壇したのが、Quantic Dreamの共同CEOであるギヨーム・ド・フォンドーミエール氏。
Quantic Dreamは、フランスのパリを拠点にするゲーム制作会社で、NetEase Gamesと戦略的パートナーシップを締結。同氏が立ち上げた新パブリッシングレーベルのSpotlight by Quantic Dreamでは、3つのインディーズタイトルを発表しています。
ステージではこれらのタイトルについても詳しく紹介され、注目を集めました。
『Under The Waves』
発売中の『Under The Waves』は、1970年代のテクノフューチャーな深海を舞台に、プロのダイバーであるスタンが人生を変えるほどの喪失感を乗り越えていくアドベンチャーゲーム。
開発を担当したParallel Studioは、スタッフ数20名未満のインディースタジオで、Quantic Dreamは彼らが抱えていた技術的な課題の解決を支援したとのこと。
また、海洋保護など現実にも通じる問題を扱った同作が、ユーザーに対して誤ったメッセージを発信しないように専門家団体であるSURFRIDERとのパートナーシップを締結するためのサポートもおこなったそうです。
『Lysfanga:The Time Shift Warrior』
2024年初頭に発売予定の『Lysfanga:The Time Shift Warrior』は、なんと学生たちが卒業制作の課題として開発を進めていたというタイトル。
いわゆるハック&スラッシュタイプのゲームですが、時間を巻き戻して過去の自分のクローンを召喚して敵と戦う点など、本作ならではの魅力的な要素がパブリッシングのきっかけになったそう。
まだ開発中ということですが、分身を生み出して敵と戦うという本作ならではのシステムがパズルを解くようなおもしろさを生み出しているという点は、ステージのスクリーンで流されたプレイ映像からもしっかりと伝わってきました。
『DUSTBORN』
そして、ラストは同じく2024年初頭に発売予定のアクションアドベンチャーゲーム『DUSTBORN』。
ストーリー展開にはとくに力が入っているタイトルとのことで、言葉、希望、愛、友情、ロボットなどもテーマになっているとのこと。
こちらはノルウェーのRed Thread Games Studioというベテラン揃いのスタジオが制作・開発を担当。言葉の力を使って戦うという本作ならではの体験についても、Quantic Dreamは注目したのだとか。
『PROJECT MUGEN』
さらに記者発表会では、『PROJECT MUGEN』の最新映像も公開されました。
同作はPC、モバイル、PlayStation4/5向けにリリースを予定している基本プレイ無料のオープンワールドRPG。プレイヤーは“無限コード”というコードネームを持つ調査員として、世界各地を飛び回り、人類を脅かすミステリーを解決していくことになります。
とくに注目を集めているのが、ゲーム内に登場するという巨大でカラフルな都市の数々。プレイヤーはそれを自由に探索、体験できるそうです。
ステージで公開された映像では、プレイヤーがフィルストフライヤーやスカイスイング、パルクール、壁登りなどを駆使して都市のビルとビルの間を駆け巡る様子が! ここからも“自由に都市を探索できる”という本作の醍醐味が伝わってきますね。
映像内の開発スタッフのコメントによると、とくに都市生成システムには力を入れているとのこと。生き生きとした都市機能を構築して生活感を生み出すことでプレイヤーに高い没入感を届けられるように注力しているそうです。また、マップ中にあるほとんどすべてのオブジェクトにインタラクティブな操作が加えられるという情報も。
自由気ままに都市を駆け抜け、そして気が向くままにオブジェクトに触れる──そんなオープンワールドならではの爽快なアーバンライフを送れる日が今から待ち遠しい気持ちになります。
NetEase Gamesブースではほかにも『時空の絵旅人』や『ハリー・ポッター:魔法の覚醒』など注目作の新情報発表やゲームの世界観を体験できるコンテンツを展開中。ブースに足を運ぶ方はこちらもぜひチェックしてみてください。
東京ゲームショウ2023開催概要
【開催期間】
ビジネスデイ……9月21日~22日 各日10:00~17:00
一般公開日……9月23日~24日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)2,300円(税込)
※小学生以下は無料
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