PSP『下天の華』小鳥になったり、お地蔵さまになったりしながら、戦国武将に恋したあの日。明智光秀編【メモリの無駄づかい】

やすちか
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 三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、PSPで発売された恋愛アドベンチャーゲーム『下天の華』について語らせていただきます。

『信長の野望』30周年記念のネオロマンスゲーム『下天の華』とは

 『下天の華』はコーエーテクモゲームスの(ルビー・パーティー)から、同じくコーエーテクモゲームスの『信長の野望』30周年を記念して発売されたネオロマンスゲームです。

 『信長の野望』の周年記念の恋愛ゲーム、と聞いた時は「あ、あのお髭率の高い戦国武将のオジサマ達と、領地を拡大しながら天下統一を目指す『アンジェリーク』のような恋愛シミュレーションゲームなのかしら…」と思ったのですが、キャラクターはまるで和服の守護聖様のように麗しい、恋愛アドベンチャーゲームでした。

 主人公は伊賀の里のくノ一・ほたる。彼女は里に来た依頼を請け、織田信長の居城・安土城へ向かいます。信長を狙う曲者の噂が流れる安土城でほたるを待っていたのは、依頼主の明智光秀でした。「欲しいものがある」と言い、ほたるに安土城への潜入捜査を依頼する光秀。そして身分を偽り過ごすほたるが出会うのは、織田信長、羽柴秀吉、森蘭丸、徳川家康と、信長の弟・織田信行、師匠である忍びの百地尚光。ここに明智光秀も加わった7名が主な恋愛対象となります。光秀の欲しい物とは…? 曲者の噂の真実は…? など、ストーリーも先が気になる内容で、とても素晴らしいのです!

 光秀の任務を遂行する為、ほたるは“変化の術”を使い様々なものに変身して情報を聞き出したり、曲者と戦ったりしながら、人々との交流を深めていきます。変化は女房、若武者、かえる、小鳥、地蔵など、調査対象にあわせたものを考えて変化するのですが、わざとはずしてみた時の反応も面白く、違うとわかっていても地蔵に変化したくなってしまいます(笑)

  • ▲みんな大好きお地蔵様。

 戦闘は画面に表示されたボタンを素早く押していくというもので、物語中そう多くはないのですが、修行が出来るようになるとその終了後に、好感度アップやイベントの起きるアイテムが貰えるので夢中になって修行していた記憶があります。

たとえ何があっても私は光秀殿推し! ご主人さまでお兄様な光秀との偽兄妹シチュエーションに萌え尽きました

 ほたるの雇い主である明智光秀(声:野島健児)は、潜入にあたり彼女に”桔梗(ききょう)姫”という明智の姫・光秀の妹という立場を与えて自分の屋敷に居住させます。兄が恋しくて安土城まで来てしまった妹、そんな妹を溺愛する兄という、おいおいおい…なんだいそのご褒美みたいな設定は…と、この時点で萌えすぎて頭を抱えました。

  • ▲同じく頭を抱える兄様。きゃっ、私たち似た者兄妹でございますね♡

 当の光秀は勿論妹を溺愛するような性格ではなく、雇い主として接する時は「はいはい、そうだねぇ、ただの駒はちょっと黙っててくれるかな。」と、全く気にかけてくれません。このギャップがたまらないんですよね~~!!!!

 何故こんな設定にしてしまったんだと言いながらも、たまには妹と仲睦まじい姿を人々に見せないと、と二人で城下町の茶屋に入るイベントがあるのですが、そこで光秀は、自身の目的を質問するほたるを黙らせる為に、お饅頭を食べさせます。食べさせるのが楽しくなり、わんこ饅頭状態でりすのように頬袋を膨らませる桔梗(ほたる)を見て、思わず光秀は爆笑。あまりにも素で笑ってしまったため、我に返り照れる兄様。

 ここで、ほたるは任務の為なら殿方への誘惑も辞さないが、「唇に触れられるのは、相手を好きになってしまうので駄目」という里の掟があることを思い出し「君なんて、好きなだけお饅頭に恋でもしていればいいよ」と照れ隠しに言う兄様。す…好きーーーーー!!

  • ▲このイベントの影響で、現実でもお饅頭を見ると萌えるので、実質お饅頭に恋しちゃいました。

 他の恋愛対象キャラは、小鳥やかえるに変身しているほたるには、ほぼ気づかないのですが、光秀だけはかえるだろうが、地蔵だろうがすぐに気づいてくれる所も大好きポイントです。ご主人様モードの時はほたるを「私の小鳥…」って呼ぶ所も好きです。好きしか言ってない。語彙力が終わってきました。

 なかなか本心を見せてくれない上に、皆さまご存じの“明智光秀”なわけですから、こんなに好きでも最後はやっぱり…。と、ドキドキと不安を感じながらプレイしました。光秀殿がどうなるかは、PSPとVitaをお持ちの方はプレイできるので、是非遊んでみていただきたいです! 個人的にはネオロマンスゲーム屈指の名作だと思います!



やすちか:ゲームと声優さんが大好きな、古オタクの新米ライター。好きなジャンルはRPGとADV。『下天の華』はエンディングの各キャラソンも最高でございました。


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