『ドラゴンクエストウォーク』柴プロデューサーへの特別インタビュー。4周年の節目とリアルイベント開催に馳せる思いとは? 宝の地図生成の秘密も明らかに

電撃オンライン
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 スクウェア・エニックスのiOS/Android用アプリ『ドラゴンクエストウォーク(DQウォーク)』のリアルイベント“ドラゴンクエスト ウォーキング Vol.2 EAST”が、10月19日~22日にかけて開催されました。

 この大盛況のイベントの最中に、電撃オンラインスタッフが『ドラゴンクエストウォーク』のプロデューサーを務める柴貴正氏への直撃インタビューを実施。2回目の大規模イベントとなる“ドラゴンクエスト ウォーキング Vol.2 EAST”にまつわる秘話や、4周年の節目を迎えた『ドラゴンクエストウォーク』の今後について、大いに語ってもらいました。 なお、インタビューはドラゴンクエスト ウォーキング Vol.2 EAST”の初日となる10月19日に実施しています。

スクウェア・エニックス
『ドラゴンクエストウォーク』プロデューサー
柴 貴正氏

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ドラゴンクエストウォーキングについて

――無事に開催を迎えられた今のお気持ちをお聞かせください。

 “Vol.1 WEST”から一年近くもお待たせしてしまい大変申し訳ございません。本当はすぐに今回のイベントを開催する予定だったのですが、やっぱり“Vol.1 WEST”での反省点がたくさん出てきて、それを改善するための時間が必要でした。一番は場所探しですね。これが最初からやり直しになってしまいました。

――“Vol.2 EAST”の会場が山梨県の富士急ハイランドとなりましたが、この会場を選んだ理由を教えてください。

 当初は都内を想定していたのですが、この規模のイベントを開くとなるとなかなか難しかったですね。“Vol.1 WEST”の来場者がだいたい5万人で、それと同規模の“Vol.2 EAST”を都内でやるとなると、10万人以上の人に来ていただける可能性もありました。それだけの大人数を収容できる施設は、都内のどこにもないんですよ。代々木公園なんかは万博の半分くらいの規模ですし、国が所有している場所だったり、イベント開催を断られる施設が多くて。

 あとは“Vol.1 WEST”の参加費は無料でしたが、それだと来場者の人数把握が難しいという問題もありました。これを解決する方法として有料化があり、無料と有料のどちらにするか悩んだ末、最終的には有料化に踏み切らせていただきました。ですが、有料化にするなら実施できる場所も変わりますよね。ですので、開催場所との交渉を含め、だいぶ時間がかかってしまいました。

――そこから最終的に富士急ハイランドに決まったのは、どんな経緯だったのでしょうか?

 関東一円では本当にここしかなかったからです。僕らもいろいろ探しましたし、代理店さんにご意見をもらったりもしたのですが、野外フェスを開催している場所なんかも許可がおりなくて。最終的には可能な限り公道を含む場所は避けたいことに加えて、広さも十分にある施設として、富士急ハイランドを選んだわけです。ここにはもとから飲食店もありますし、そのあたりの準備が不要なのも利点でした。

――有料化に伴い来場者人数も把握しやすくなったと思われますが、具体的にはどのくらいになりましたか?

 参加した翌日は富士急ハイランドで楽しもうといったお客さんもいらっしゃったので、まだ正確な数値は集計中ですが、本イベントに関しては4日間で3万人を超える来場があったようです。とはいえ有料で、しかも都心から離れた富士急ハイランドにここまで多くの方々が来場してもらえるとは、本当にありがたいですね。

――“Vol.2 EAST”では開催日が4日間となりました。人気の曜日(日程)はいつでしたか?

 土曜日(21日)が圧倒的に多いですね。本日(19日)は平日ということもあって他の日と比較すると少なめで、かなり快適にイベントを楽しめると思います。客層的には年配の男性や、ベビーカーでお子さんを連れてくる方もいらっしゃいました。

――それでも物販などには行列もできていて大盛況ですね。

 物販は事前のオンライン販売も実施していて、オンラインで買ったものを受け取るだけという形も準備しておりましたが、それでも行列ができるほどになっていますね。本当にありがたいことです。ちなみに来場者のみなさんは、電車やバス、自家用車などさまざまな交通手段を使って来場されていますが、このあたりのデータも収集しています。今後イベントを開催するときの参考にする予定です。


――“Vol.2 EAST”を開催するにあたって、“Vol.1 WEST”から改善したことなどがありましたら教えてください。

 一番は電波障害の解消です。このために会場内に移動基地局を投入していますが、これも実はかなりの準備期間とコストがかかる話でして……。とはいえ、せっかくのイベントなのにゲームができない、なんてことはあってはいけませんからね。あとは細かいところですが、ネットワーク接続のオペレーションを変更したというのもあります。“Vol.1 WEST”ではデータを一度ブラウザに出して、それをチェックしてから戻すという形式だったのですが、これだとパケット通信量が大幅に増えて、電波障害が頻発する一因になっていました。ですから、“Vol.2 EAST”ではアプリ内ですべて完結するように変更したため、かなり快適にプレイできるようになりました。

――Vol.1 WESTが大阪、Vol.2 EASTが山梨で開催されましたが、今後もイベントの開催予定はありますか?

 イベント自体は今後も開催を検討しております。『ドラゴンクエストウォーク』の新しいイベントももちろんやっていきたいと思っていますが、その前に『ドラゴンクエストウォーク』単独ではない別の形のイベントをできればと考えています。年明け目処でできたらなと思うので、今後の情報にどうぞご期待ください。

――次のイベントは無料と有料、どちらになるのでしょうか?

 基本的には有料イベントになると思います。イベントに積極参加するほど熱心に遊んでくださっているユーザーのみなさんに、より快適にイベントを楽しんでもらうためには、有料にしてサービスを充実させたほうがいいのかな、という判断ですね。ですが、お金を払っていただくぶん、何かしら記念になるものを持ち帰ってもらおうとも考えています。そのうえでイベントならではの楽しい体験を提供できる形式に、今後のイベントを組み直していきたいですね。


4周年について

――4周年を迎えた感想をお願いします。

 スマートフォンのゲームは、長期的に見るとプレイヤーは減少していくものだと思っていますが、『ドラクエウォーク』は幸いそんなこともなく、今も伸び続けているタイトルになっています。苦労したのは1年目で、9月に配信を開始した次の年の1月に新型コロナウィルスの感染が拡大し、外を歩いて遊ぶタイプのゲームはその後2年間ほど、冷凍保存されたような状態になりました。それがようやく解凍されたのが、去年末から今年の頭くらいで、そういう意味では4周年なのにまだ2、3周年のようなイメージがあります。

 今は冷凍されて貯まっていたものがいい意味で吐き出されている段階で、こういったオフラインイベントをはじめ、1年目からやりたかったことがやっと実行できるようになり、これで本来の『ドラクエウォーク』が始まったのかな、と感じています。とはいえ、冷凍保存のような状態の間もユーザーのみなさんとの関わりは続いていたので、少しずつお客さんも僕らを信頼してくれて、その結果、我々側もみなさんへの照準が合ってきたというか、イベントでも「こうしたほうがいい」という感じがつかめてきていると思います。もちろん楽しめている方だけでなく、楽しめていない方もいると思いますが、両者を比較して楽しめている人のほうが多くなるようなイベントを開催できているのではないかと。今回のイベントも、もし1年目に開催されていたとしても、やや照準の甘いものになっていた可能性がありますね。

 ほかには開発スタッフの練度も上がっており、開発のやり方や仕組みなどがたくさん増えてきたので、これらを併用しながらイベントを運営できるようになりました。僕らだけでなく、開発を手がけるコロプラさんとの連携も密になっているなかで、こういったオフラインイベントも開けるようになったのは非常にいいことだと思います。

――4周年イベントに『ドラゴンクエストIX』コラボを持って来た理由は?

 順番といえば順番なのですが、シリーズのなかで最も販売本数が出たタイトルなので、このタイミングで投入すべきなのかな、というのが1つです。あとは新しい遊びとして“宝の地図”があり、これを出して行きたいという思いがありました。

――“宝の地図”のシステムは『ドラゴンクエストウォーク』の遊び方に大きな変化をもたらすものだと考えていますが、ユーザーのみなさんからの反響はいかがですか?

 いや、やばいですね。「そんなにやるなよ」と思わず言いたくなってしまうほどやばいです(笑)。プレイ時間を見ても想定以上で、かなりのスピードでコンテンツが消化されていっています。このシステムで楽しいと思うのは、『ドラクエウォーク』をトップレベルでやり込んでいないユーザーでも、すごい地図を作成してヒーローになれる、というところですね。そんな地図を、YouTubeなどで有名な配信者が入手して広めていったりするのがじつにおもしろくて。このSNSが成熟してきた時期に、ここまでマッチしたものになるとは正直想像していなかったのですが、ふたを開けてみればうれしい誤算でした。あとは、ヒーローが毎日変わっていくのもおもしろいですよね。最初期はキラーマシン2と戦える“埼玉のUnnkoの神々の地図”が注目されましたが、もうずいぶん前のように感じますし。今なら入手しやすいランクCやBで、珍しいモンスターが出現する地図が重宝されていますよね。こういうふうに、ユーザーのみなさんがどんどん遊び方を変えていくのを見るのはすごく新鮮です。

――宝の地図と言えば、先日メタルキングが出現する地図(愛知のヒデの伝説の地図)が登場し大きな話題を集めました。

 あれはもちろん目玉で、作成できる確率はかなり低く、数カ月に一度出るか出ないか、というレベルのものですね。

――宝の地図ではさまざまな地図の生成が可能ですが、“スポット数”“バトル数”“歩数”は何にどのくらい影響しているのでしょうか?

 宝の地図は基本的に、個人でいいものを作るために頑張るというよりは、ユーザー全体で作っていき、いいものが完成したらシェアしてもらう、という遊びです。なのでスポット数などは、うっすらとは影響しますが、劇的に影響を与えるようなことはありません。いい地図を作りたいからと、72時間で何万歩も歩くようなことをしても、その努力に見合うようなクオリティの地図ができる可能性は低いので、無理はせずに普段のペースで生成していってもらえればと思います。

――宝の地図といえば、『ドラゴンクエストIX』では秋葉原のヨドバシカメラの前で交換する、というような行動が流行しましたよね。『ドラゴンクエストウォーク』でも地図交換が盛んなリッカの宿屋があったりするのでしょうか?

 そういったものはとくに確認していませんが、しいて言えばこのイベントはそういった場なんじゃないでしょうかね(笑)。ただ、YouTuberなど広く知られているユーザーの方が、「これから●●のリッカの宿屋に地図を置きにいきます」とSNSで発信して、それを見たほかのユーザーさんが取りにいったりするケースはよくあります。『ドラクエIX』当時は、ネットの掲示板を見るようなコアなユーザーからしか広まっていきませんでしたが、『ドラクエウォーク』はSNSが全盛の時代で、ライトユーザーの方からもどんどん広まっていくようになりました。そのおかげで、だいたい2、3日もあればレアな宝の地図は全国に広まります。普通、位置情報ゲームというと地方との格差が取りざたされがちですが、宝の地図についてはとくに問題はないですね。むしろ地方で生成されたマイナーな地図のほうが、全国の地図を集めるふるさとスライムの要素のおかげで価値が出たりします。

――4周年イベントでは新職業である守護天使が期間限定で実装されました。期間限定職業は初の試みでしたが、実施した理由はなんですか?

 もともと新しい特級職を作らなければというのがありましたし、特級職とナンバリングタイトルのかけ算をしてみたかったというのが理由です。期間限定にしたのは、そのほうがゲームの都合上いろいろなことがやりやすかったからですね。守護天使にしたのは、『ドラクエIX』のストーリー中で主人公が途中で天使の力を失うという展開があり、これに関連した内容を『ドラクエウォーク』内でも踏襲したいという思いがあったからです。あとは、『ドラクエIX』はプレイヤーの母数が多かったせいか、このコラボをきっかけに『ドラクエウォーク』を始めるユーザーの方も少なくなく、そういったみなさんに特級職の強さを体験して欲しかったというのもありますね。

――4周年ではさまざまな機能アップデートがありましたが、それらのなかでもとくに反響が大きかったのはなんでしょうか?

 ふくびきで引いたものの売却機能が好評ですね。あれは個人的にも、ずっと実装して欲しかったものでした。ほかには、上級職の熟練度上げをいちいち転職せずにできるようになったことや、心珠の効果が2種類以上ある場合、ボタン1つで表示を切り替え可能になったのも、コアユーザー向けですが評判は上々です。

――宝の地図とあわせて“リッカの宿屋”も実装されました。イベント中はメンバーランクをアップする、リッカのおねがいなどのコンテンツがありましたが、イベント終了後も何かしらのコンテンツで利用していく予定はありますか?

 リッカの宿屋はプレイヤー同士のコミュニティの場として作りつつ、宝の地図でプレイヤー間のすれ違いがあまりない地域でも、そこに行けばすごく広い地域の地図が拾えるようにと実装したものです。イベントアイテムの納品などの仕組みを実装したのは、リッカの宿屋という存在をユーザーに訴求する意味もありました。今後も何かしらのイベントに絡めて、リッカの宿屋を利用するケースは大いにありますね。現状でもポイントカードが“秋のポイントカード期間”となっていますし、シーズンごとにリセットして、ポイントを再度集めてジェムなどの報酬を獲得する、という流れはやる可能性が高いです。

――柴プロデューサーは2周年直後のインタビュー時もかなりプレイされていることを明かしていましたが、現在のプレイ状況を教えてください。

 おみやげは全国188個を自力で集めきりました。あれから台湾のおみやげなども追加されましたが、そちらはまだですね。台湾のスポットの位置も自分で決めたので、機会があればぜひ行って、自分で置いたものを回収したいとは思います。お城(日本100名城キャンペーン)は60数%で、1人で全国を飛び回って収集しました。今はどこのお城も混んでいますし、ユーザーのみなさんがやってくれているのならいいかな、とちょっと遠慮しています。ほかにはまものランドやご当地モンスターの里などもありますが、最近はちょっとコンプリートが大変なくらい、いろいろなものが追加されましたから、すべては回り切れていない感じです。

――ユーザーのみなさんのプレイ状況は把握されていると思いますが、こういったお出かけ系のコンテンツをコンプリートしている方はどのくらいいるのでしょうか?

 5~10%くらいですが、ガッツリプレイされている方は確かにおり、非常にうれしく思っています。これくらいの割合ですと、麻雀のプレイヤー人口も同等かそれ以上にいますね。なかには麻雀しかしないという方もいらっしゃいます。これらを含め、『ドラクエウォーク』はいろいろとコンテンツを作っていますが、すべてをプレイしてもらおうとは思っていません。やっぱり宝の地図など、コアユーザー向けの仕様ばかり作っても先細りになってしまうと思うので。ですのでプレイの息抜きというイメージで、お出かけや麻雀、カジノ、ARなど、好きに楽しんでもらえれば幸いです。

――3周年で実装されたカジノにかんしては、現時点で大きな変化はありませんが、新コンテンツの実装などのアップデートは予定されていますか?

 カジノの各コンテンツプレイ状況も常にチェックしてまして、まずはちょっとしたコンテンツを近々実装する予定です(※後日ニャンバーズが配信)。定期的な景品の入れ替えも含め、今後もカジノについてはアップデートしていきたいと考えています。

――現在、さまざまな職業が実装されていますが、バランス調整などを含め、特定の職業にてこ入れすることは考えていらっしゃいますか?

 職業は今後も追加する予定があり、当然それぞれに役割があるように作っていきたいと思います。そうして増えていくにあたり、使われにくくなる職業もあるかと思いますが、そこに関しては“ダーマの試練”などで強化する可能性は十分あるかと。とはいえ特級職については、現状でもそれぞれ役割がしっかりあると考えています。たとえばゴッドハンドは守護天使(守り人)の登場で、絶対的な盾役としての地位に陰りが出てきましたが、強力な単体攻撃を防ぐ役としては未だに有能です。魔剣士も火力の高さで重宝されているものの、打たれ弱いという明確な弱点があり、敵によってはパーティに入れにくいというケースは十分ありますよね。ウォーカーズスキル目的で使うこともありますし、用は使い分けかと思います。

――ウォーカーズスキルは現状6種類ほどありますが、どれが一番使われているといったデータは収集しているのでしょうか?

 大魔道士の“魔力のたてごと”と、ニンジャの“五感澄明”がツートップですね。ほかには大神官の“癒しの陽光”あたりも、ほこらを連戦するときや、自宅周辺でにおいぶくろを炊いて戦うときなどによく使われています。

――プレイヤーの方々からさまざまな声が届いているかと思いますが、どんな声(要望など)が多いでしょうか?

 4年もサービスを続けているのでさまざまな意見がありましたが、何かしらの改修をして欲しいという要望が多いですね。細かな要望については少しずつ対応できていると思います。あと、新たなコンテンツが追加されたときには、宝の地図のソートだったり、今後も何かしらの要望が生まれると思いますので、その都度対応していきたいですね。

――リアルおみやげプロジェクトでは現在第6弾まで発売されていますが、今後の予定でお話しできることはありますか?

 まだ構想段階なのですが、第6弾までやらせていただいて、そのぶんのバリエーションもたまってきたなかで、これらを一斉に取り扱うイベントなんかはやっていきたいと考えています。現状でも、商品によっては再販されているものがありますし、都度都度ユーザーのみなさんからは好評をいただいておりますから。

 新規の商品に関してですが、そもそもこのプロジェクト、商品は準備期間が1、2年とか、かなり手間がかかる企画なんですよ。やっぱり『ドラクエ』ファン向けの商品ということで、お客さんの熱量が非常に高く、まずそれを先方に噛み砕いて伝える必要があります。当然、こちらから出す要望はかなり多くなるのですが、それを先方に伝えたうえで、相手がどこまでできるかを確認するところからスタートするものでして。最初はゲーム内に出てくるおみやげをリアルに再現しようということから始まり、鈴廣かまぼこさんとやりとりをしていくなかで、「形をスライムにしましょう」とまで言っていただけました。東雲堂さんのスライムにわかせんぺいも、スライムの形用の金型を作ったもらったりしましたね。こちらと先方の「よりよいものを作りましょう」という思いが合致して、やっと企画が動いていくんです。なかには商品の包装だけを『ドラクエ』風にして売りたいというケースもあり、そういった場合は面白みに欠けますし、残念ですがお断りさせていただきました。老舗のお店さんとの交渉では、『ドラクエ』を知ってくれている二代目、三代目の方とお話する機会もあり、話がスムーズに進んだりもします。


――『ドラゴンクエスト』の偉大さを感じますね。

 本当にそうです。それと再販のタイミングについても、たとえばゲームの周年だったり、何かしら動きがあるタイミングに合わせるとお互いにメリットがあるので、そういった部分についても先方とお話をさせてもらっています。これまでのところ、すべての先方の方に「やってよかったです」と言ってもらえているので、機会があれば今後もぜひやりたいですね。

――最近は“位置ゲー”タイトルがいくつかリリースされていますが、『ドラゴンクエストウォーク』ならではの強みや魅力はなんでしょうか?

 『ドラクエ』のようなターン制バトルのゲームって、外でも手軽にやれるものですし、何かを持って帰って攻略するという遊びも『ドラクエ』ならではだと思います。シリーズが35年以上続くなかで、キャラクターや装備、モンスターへの思い入れも非常に強いですから、それが欲しくなるというのは、ほかのゲームではなかなか持ち得ない感情だと思います。あとは『ドラクエウォーク』のメインユーザーは初期シリーズをプレイした30~40代なのですが、そういった方たちは健康志向が強いんですよね。『ドラクエウォーク』はそんな人たちがウォークを日課にするきっかけになりますし、やってよかったと思ってもらえるゲームです。プレイしてやせた、という反響もよく聞きますし、多くのユーザーの嗜好に合致しているのは大きな強みだと思います。最近出た位置情報ゲームはどちらかといえば若い人向けで、ユーザーの世代がかぶっていないのも強みといえば強みでしょうか。その証拠に、最近の『ドラクエウォーク』ユーザーの数は減るどころか増えています。

――最後に『ドラゴンクエストウォーク』を遊んでいるユーザーへ向けてメッセージをお願いします。

 とりあえず4年やってきました。配信からすぐに新型コロナ感染が拡大して『ドラクエウォーク』ならぬ『ドラクエホーム』と言われたこともありましたが、すぐ家でも楽しめるように動いて、開発も素早く対応してくれて。また、行動規制がある間に培ったものが、今になって意外に大きな力になっているように感じます。今は行動制限もなくなり、いろいろな企画も進行できるようになり、ようやくスタートラインといったところです。ぜひ『ドラクエウォーク』を触ってもらえるとうれしいです。

 あとは各種コンテンツをガツガツプレイするのもいいんですが、歩くときだけ開くとか、ただ生活の一部としてやっていただいてもまったく問題ありません。その延長線上で、「このゲームは楽しいな」と思えたときにちょっとお金を払っていただけるとうれしいです(笑)。たかがゲーム、されどゲームですが、そんな形の位置で『ドラクエウォーク』に触れていただければ僕らも幸せです。

――本日はお忙しいところありがとうございました。






※『ドラゴンクエストウォーク』は、Google Maps Platformを使用しています。
※『ドラゴンクエストウォーク』を遊ぶ際は、周囲の環境に十分気を付けてプレイしましょう。
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ドラゴンクエストウォーク

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応端末: iOS
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2019年9月12日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

ドラゴンクエストウォーク

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応端末: Android
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2019年9月12日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

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