『ポケモン スリープ』やクラウドサービス“Pokemon HOME”が発表。“ポケモン事業戦略発表会”をレポート

電撃オンライン
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 ポケモンは、5月29日に東京で“ポケモン事業戦略発表会”を開催しました。

 本発表会では、ポケモン代表取締役社長の石原恒和さん、東宝常務取締役・松岡宏泰さん、ポケモンセンター代表取締役社長・上郷頼臣さん、網易(ネットイーズ)のゲーム部門パブリッシュ責任者・ワン イーさん、GAME FREAKの常務取締役・増田順一さん、任天堂ハードウェア開発部・丸山和宏さん、NIANTICのCEOであるジョン ハンケさんが登壇。クラウドサービス“Pokémon HOME”や、新作アプリ『Pokémon Sleep』など、『ポケットモンスター』シリーズの最新情報が公開されました。

 また、『ポケットモンスター ソード・シールド』についての情報は、6月5日22:00に放映される“ポケモンダイレクト”で情報公開することも発表されました。

映画『名探偵ピカチュウ』が『GODZILLA』と並んで好成績に

 東宝常務取締役・松岡さんは、後日行われるポケモンの株主総会で議案が可決となった場合、ポケモンの社外取締役に松岡さんが就任予定であることを明かしました。

 さらに、『ポケモン』初のハリウッド映画『名探偵ピカチュウ』について、世界中から好評を受けており、『GODZILLA』と並んで大きな数字を稼いでいることを発表。また、原作の3DS版『名探偵ピカチュウ』について、Nintendo Switchで続編が発売されることが発表されました。

2019年秋に渋谷PARCOでポケモンセンターがオープン!

 マイクは石原さんに戻り、ポケモンセンターの展開についての解説が行われました。アジアの国政空港であるシンガポールのチャンギ国際空港にある“ジュエル”という商業施設に、直営店舗として“ポケモンセンターシンガーポール”が出店、アジアのフラグシップ店舗となる予定であることを公開しました。

 その後、ポケモンセンター代表取締役社長・上郷さんから、渋谷PARCOにポケモンセンターを2019年秋にオープンすることが語られました。ここではミュウツーのオブジェクトが設置されるなど、買い物だけでなく、ファンが来るだけで楽しい店舗となっているとのことです。


ポケモンが集う場所“Pokémon HOME”

 GAME FREAKの常務取締役・増田さんからは、新たなポケモン体験を提供するためのクラウドサービス“Pokémon HOME”が発表されました。これまで一緒に冒険したポケモンを、本サービスに連れてくることが可能です。

 目の前にいる友だちとはもちろん、インターネットをつないで世界中の人との交換、その場にいる全員で同時に交換できる機能が楽しめます。なお、本サービスは2020年ローンチ予定とのことです。




 その他、中国における展開の発表も行われ、ネットイースのワン イーさんが中国初の公式ゲーム『ポケモンクエスト』を紹介しました。

“歩く”『ポケモン GO』に続き“眠る”『ポケモン スリープ』が発表

 『ポケモン GO』を使用した映像がモニターに映し出され、『ポケモン GO』の人気により“歩く”ことがエンターテインメントに変化したことを石原さんが語りました。


 ポケモンが“歩く”の次に注目したことは“睡眠”。睡眠のエンターテインメント化を目標とし、iOS/Android用アプリ『Pokémon Sleep』が2020年にサービス開始予定であることが発表されました。

 コンセプトは“朝起きることが楽しみになるゲーム”とし、プレイヤーの寝た時間、起きた時間などをチェックできるような睡眠のエンターテインメント化を目指すとのことでした。

『Pokémon GO Plus』に“睡眠”の機能がプラスされた新デバイスが登場

 任天堂ハードウェア開発部・丸山さんからは、発売中の『Pokémon GO Plus』、『モンスターボール Plus』に加え、睡眠のエンターテインメント化をサポートするために開発された『Pokémon GO Plus +』が発表されました。



 『Pokémon GO Plus +』は、『Pokémon GO Plus』としても使用でき、周囲にポケモンがいる、ポケストップがあるなどの情報を、ランプと振動で伝えてくれます。また、内蔵された加速度センサーを使用し、眠っている時間を簡単に計測でき、結果がBluetooth通信でスマホに送られます。

『ポケモン GO』で“カビゴン”が大量発生中

 “睡眠”に対するチャレンジについてNIANTICのCEO・ジョンさんは、「健康的なライフスタイルに欠かせないことは、よく歩くことと、よく休むことだと考えています。ポケモンと睡眠をどうやって結びつけるのか、皆さんの健康的なライフスタイルの増進を念頭に置いて開発しています」と語りました。

 さらにジョンさんは、『ポケモン GO』のゲーム内で“カビゴン”が大量発生していることを発表しました。

歴代のトレーナーとポケモンが集結する『ポケモンマスターズ』

 最後に、ディー・エヌ・エーとの共同プロジェクトであるiOS/Android用アプリ『ポケモンマスターズ』が発表。歴代のトレーナーとポケモンが大集結する本作は、配信時期が2019年予定であることが明かされ、ゲームの様子が収録された映像が公開されました。詳細は6月発表予定とのことです。






『Pokémon Sleep』は安らかに気持ちよく寝られるゲーム

 発表会の後は、メディアからの質問に石原さんが答えるコーナーが実施されました。

――『Pokémon Sleep』で睡眠時間を計測できるというところまで話がありましたが、実際に睡眠のエンターテインメント化にどうつながるのでしょうか?

 1日何時間くらい寝て、それがどういう時間帯でどう寝たかというところと、計測されたいろいろなデータより、次の日の朝スマホを空けると、ちょっと嬉しいことが起きていると。具体的な中身については、今のところは内緒です。

――映画『名探偵ピカチュウ』が話題となりましたが、今後はハリウッドの次回作の予定はありますか?

 現状お答えできることはありません。現在『名探偵ピカチュウ』が放映中ですので、より多くの人に見ていただきたいと思っています。

――『Pokémon Sleep』の年齢層については、どうお考えですか?

 睡眠はすべての人が行うことです。エンターテインメント化するうえでふさわしい人、あるいはそういったデータをゲームの中に生かしていきたいという人を対象としています。

 個人情報ではないのかといったところがあると思いますが、その点は細心の注意を払って情報を取り扱います。今後も世界中で利用可能なサービスとなるように、内外の専門家を交えて、どういった形で世界中の人が安全なサービスを楽しめるのかを検討していきたいと考えています。

――『Pokémon Sleep』と『ポケモン GO』の連動機能はありますか?

 ありません。また、『Pokémon GO Plus+』を使用していなくても『Pokémon Sleep』は遊べます。

――『Pokémon Sleep』では、『ポケモン GO』のようなバトルや収集ではなく、ポケモンと一緒に過ごすというところにフォーカスしているという認識でよろしいでしょうか?

 今の段階ではお答えできませんが、ポケモンと一緒に気持ちよく寝られる、そういうものでありたいと思っています。

――『Pokémon Sleep』は、寝ながらゲームをすることに対しての保護者からのクレームは想定していますか?

 まさしくその真逆を目指しています。快適な睡眠ができないと朝楽しく目覚められないというのはあると思います。

 “歩く”ということは必死になればそれだけ歩けますが、必死に“寝る”ということはなかなか難しいと思うので、どのように安らかに気持ちよく寝られるのか、そういうアプリを目指しています。

――“Pokémon HOME”は、さまざまなメディアからアクセスできる機能のみ実装されるのでしょうか?

 まさしくそこが我々の挑戦で、できるだけ多くのポケモンがそこに集結できる、そんなサービスにしていきたいと思っています。

 さらに次の挑戦として、その集めたポケモンで違った遊びができるようにしていきたいという目標があります。しかし、第1段階はポケモンバンクの延長線上に、より広いスマートデバイスを含めたポケモンを預かるクラウドサービスとして、2020年の初旬にスタートさせていきたいと思っています。

――まだポケモンが攻め入れていない、新しいところに進出するとしたらどこでしょうか?

 どこかありますかね?(笑) ポケモンという存在を通して、現実世界と仮想世界を豊かにしようという領域の中でまだ攻めていないところ、まだ空間的にも時間的にもいろんなものはあります。実際、それに向かって動いているプロジェクトはあるのですが、今この時点ではまだ公開できません。

――ディー・エヌ・エーとの協業は『ポケモンマスターズ』だけになるのか、もしくは今後もなにか展開予定はあるのでしょうか?

 ディー・エヌ・エーさんとは資本的な関係はありません。今後今回の取り組み以外にも開発が進んでいくかどうかはまだわかりませんし、現時点では申し上げられません。

(C)2019 Pokémon. (C)1995-2019 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.
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