ゲーム『幻日のヨハネ BitD』レビュー。ヨハネと仲間のやり取りがかわいい&予想外のモンスターに出会える海底探索が楽しすぎて時間を忘れる

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 インティ・クリエイツが11月16日に発売予定のPS5/PS4/Nintendo Switch/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam)向け2Dアクション『幻日のヨハネ -BLAZE in the DEEPBLUE-』

 エイプリルフールの嘘だと思われた、ゲーム化企画がまさかの現実になった作品。幻日が現実……というのは置いておいて、本作序盤の注目ポイントを中心にレビューしていきたいと思います!

『幻日のヨハネ BLAZE in the DEEPBLUE』の簡単な説明

 『幻日のヨハネ(げんじつのよはね)』は、ラブライブ!シリーズ第2作『ラブライブ!サンシャイン!! 』の公式スピンオフ作品。『ラブライブ!サンシャイン!!』の舞台である、沼津市とよく似た異世界“ヌマヅ”が舞台のファンタジーとなっており、ラブライブ本編のスクールアイドルとは全く違った世界観の作品になっています。

 『幻日のヨハネ BitD』の基本的な概要や本作の流れなどは体験版プレイレポートを御覧ください!

想像していた以上に広大なマップを探索

 先日、1週間限定で配信されていた体験版では序盤の“海底神殿”・“洞窟”・“遺跡”の探索、仲間の召喚や“創造(キャスト)”、ボスモンスター討伐などが楽しめました。

 その体験版をプレイし、本編ではそこをクリアすると何か起きて次のステップへと進めるのかな? と想像していましたが……本編をプレイして驚愕しました!

 本作のエリア移動は、ボスを倒したら次のエリアに進める……というステージ形式ではなく、マップ探索で次のエリアを発見して移動していくという、基本的にエリアの行き来が自由な作品なのです。

 エリア探索をして、次のエリアを探すのはもちろん、エリア内にいるボスも探索で探す必要があります。

 ボスを見つけて討伐すると、行方不明になっていた仲間と合流。仲間の能力を使って新たな道を見つけたり、アイテムを発見したりという新たな探索が楽しめるのですが……序盤では体験版の3エリアではなく、“海底火山”・“難破船”・“樹海”・“水晶の洞窟”・“珊瑚礁の丘”を含む全8エリアが探索できます!

 序盤3エリアかー! 本編は実は4エリア目が存在して……など考えていたのが甘かったです(笑)。

 プレイする方は、広大なエリアを甘く見ず、気になる場所や進行不能な場所を見つけたらキチンとメモっておくことをオススメします(でないと筆者のように、同じ場所に何度も行って迷うことになります)!

 最初に訪れる序盤の“洞窟エリア”のマップですが、洞窟エリアだけでかなりの広さがあります。そのエリアが約8個も! ここまで広大なマップを探索できる2Dアクションゲームはなかなかないので、ぜひ体感していただきたいです。

 加えて道中にランダムでマップ構成が変わる“ランダムエリア”が存在するので、広大なマップに加えて新鮮な気持ちで探索ができる場所があるのが本作の魅力です。

攻略の肝となる“創造(キャスト)”システム

 モンスターを倒すほか、ダンジョン内の宝箱からも素材が入手できます。その素材を合成させることで、武器やアクセサリーといった装備品が創り出せるのですが……素材さえあればいつでもどこでも創造が可能なので、遠距離武器が欲しい! 炎耐性の防具が欲しい! と思った時、すぐ創造して装備できるのはありがたい部分でした。

 創り出せる装備品は90種類以上存在する&素材が比較的入手しやすいので、場面やプレイスタイルによって装備品を都度変更してプレイできるのもストレスフリー。

 筆者は結構強引に押し切るプレイが好きなので、高火力かつ近距離武器にHPが多めになる装飾品を装備していましたが、敵が邪魔で強引に行けない&HPが減ってきたから慎重にプレイしたい……という時は、遠距離武器を装備してDPメインの装備に変更する! といった切り替えをして進んでいました。

 ボス戦中でも装備の変更は可能なので、形態や攻撃が変化するボスに対して、臨機応変に装備変更できるのもGOOD。プレイしやすさに一役買ってくれています。

冒険の拠点となる“ヨハネの占い屋”

 ヨハネが住む占い屋は拠点になっており、ここでは回復や強化アイテムが購入可能です。

 しかもこの拠点にはマップからいつでも移動できるので、ボス戦の前や強敵が現れたとき、拠点に戻って買い物して体制を整えることができます! しっかり準備をして戦いに挑みましょう。

 敵を倒しても回復アイテムはドロップせず、HPとDPを全回復してくれるセーブポイントを見つけることが基本的な回復手段となっています。回復アイテムを気持ち多めに持っておくと、探索がやや楽になるのではないでしょうか。

 ちなみに冒険中にHPがなくなり、倒れてしまうと“ライラプス”がここまで運んでくれます。とても可愛い。

 また、うっかりボス部屋に入ってしまって、準備してないのにボス戦が! となっても、ボス戦中に拠点に移動できます。改めてこのシステムには驚きました(笑)。親切設計。

 回復アイテムも大事ですが、ボス戦には攻撃アップのアイテム“護符”がかなり効果的。ボスが倒せなくて困っている方は、装備の見直しだけではなく買い物にも注目してみてください。状態異常回復のアイテムもあるので装備とアイテムの組み合わせが攻略の肝となります!

 “ヨハネの占い屋”から退室する際に“冒険へ出る”を選択すると、寝ていたライラプスが目覚め、ヨハネと目を合わせるところも良いです。

仲間との魅力的なドラマを堪能

 本作には救出した仲間を召喚するような形で力を借りることができ、戦闘や探索を優位に進めていく、というシステムがあります。

 仲間になるのはアニメでもお馴染みのメンバー。それぞれのキャラクターに合った個性的なアクションを魅せてくれるのですが、仲間を救出したあとに拠点へ戻ると、助けた仲間とのクエストが発生します!

 チカからのクエストの内容は、探しモノの依頼でした。探しモノはダンジョン内のどこかにあるので、エリア探索をしながら探すことができます。

 見つけた探しモノを渡してあげると、チカが新たな能力を覚えてくれます。最初、探しモノって追加要素かなー? コレクションかなー?(よみがえるインティ・クリエイツさん作品の思い出)と思いながらプレイしていたので、探索を進めるうえでかなり重要じゃないか! と感じました(笑)。

 プレイする方は、仲間を救出したり、探しモノを見つけたりしたら拠点に戻ることをお忘れなく!

 そしてこのクエストですが、なんとフルボイス! キャラクター同士の会話はフルボイスで展開するので、ドラマCDを聞く感覚でクエストをクリアしてみては?

紫色の宝箱をお見逃しなく

 探索していると、よく見かける赤色ではなく、紫色の宝箱を発見することも。この紫色の宝箱に入っているのは素材ではなく、ヨハネが水の中を歩けるようになったり、壁をよじ登れるようなったりetc、つまりヨハネを成長させるアイテムが入っています!

 どれも重要なアイテムが入っていますが、いずれも取りに行くのがちょっと大変なところにあるのが……こう、収集欲をそそる……! 仲間の助けが必要なのか、それともヨハネの能力がまだ足りないのか。こちらも何が必要なのかを、きちんとメモしておくことをオススメします。

歌は世界を救う! これぞインティ・クリエイツさんの作品!

 モンスターを倒すと、稀に“楽譜”を入手することがあります。

 この“楽譜”を持っている状態で、HPが尽きて倒れてしまうと……歌の力でHPとDPが全回復して復活!

 そうです。インティ・クリエイツの人気シリーズ『蒼き雷霆(アームドブルー)ガンヴォルト』でおなじみの、“ソング・オブ・ディーヴァ”システムが本作に採用されているのです。最高です。

 流れる歌はAqoursが歌う本作のテーマソング『Deep Blue』の、主人公ヨハネVer.。テンション上がらない人がいるんでしょうか。この歌が流れている間、ヨハネの攻撃は必ずクリティカルとなり、DPを一切消費しなくなるので、武器創造や仲間の召喚が使い放題! 特にボス戦で強い効果を発揮します。

 HPが0になると自動的に使用されるので、アクションが苦手な方でも使い忘れの心配が無く、安心のシステムです。好きなタイミングでアイテムとしても使えるので、ボス戦が始まったらすぐに使用する! というのもひとつの手だと思います。

個性豊かというかクセが強い(褒めてる)モンスターたち

 デモ版で登場したチョウチンアンコウのボスを筆頭に、ダイオウイカ、ダイオウグソクムシ、シンカイウリクラゲのような敵を以前の記事で紹介しました。

 が、エリアが変われば出てくるモンスターも変化していき、想像していた以上に個性的なモンスターが登場します。

 ドット絵の美しさに定評がある、インティ・クリエイツさんならではのモンスターグラフィックも堪能してもらいたいポイントです。探索していると、更に想像以上のモンスターにも遭遇できるかも?

  • ▲……えっ?

楽しすぎてついついプレイしてしまう中毒性

 長々と語ってしまいましたが、ダンジョン内にいるモンスターを倒して素材とお金を集め、そうして入手した素材を組み合わせて装備品を作る&お金でアイテムを購入し、紫色の宝箱からのアイテムで自身を強化してボスを討伐、その後に救出した仲間の力を借りることで、探索範囲が広がっていく……という、無駄がほとんどない作品に仕上がっています。導線が分かりやすい印象です。

 一部がランダムエリアになっていることで、ローグライク風味も味わえるので飽きませんし、拠点やセーブポイント地点にはマップから飛べるので移動もラクラク。かなり快適な探索が楽しめます。

 一気にゲームをプレイしたあとに書く! という流れでまとめていることが多いのですが、本作はプレイ欲が高すぎて、書きながらも休憩中にちょいちょい遊んでしまうほどでした(笑)。ヨハネと仲間たちのやり取りはかわいいし、美麗ドット&時々クセが強いモンスターたちに出会える探索がとにかく楽しいので、時間を忘れて夢中になってしまいます。

 インティ・クリエイツの作品ならではの手ごわさはありますが、装備やアイテムの組み合わせ・回復アイテム・楽譜といったアイテムの使い方で、ガラッと難易度が変わってくる作品だと思います。

 それこそ、アクションが苦手な方でもじっくりと倒せるモンスターから討伐して、素材やお金を集めれば着実に前へ前へと進めるようになっているのではないでしょうか。『幻日のヨハネ』が好きな方はもちろん、インティ・クリエイツさんの2Dアクションゲーム好きな方にもおすすめしたい作品ですよ!

©PROJECT YOHANE
©INTI CREATES CO., LTD.
©HAPPINET

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