PSの隠れた神ゲー『サーカディア』。誰かを救うと誰かが敵に…エグすぎる展開が待つ学園超能力バトル【メモリの無駄づかい】

やすちか
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 三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、PlayStationで発売されたアドベンチャーゲーム『サーカディア』について語らせていただきます。

『サーカディア』は学園超能力バトルものの隠れた名作アドベンチャー

 幼い頃の記憶が曖昧で両親も亡くしている、高校生の片山弘樹が、叔父の仕事の都合で海底都市ブルージェネシスへと引っ越して来るところから物語は始まります。到着早々に駅で女性の幽霊を見たり、夜にはナビと名乗る謎の生命体が部屋に飛び込んできて勝手に共生。共生により目覚めた力で世界を救う為、ナイトメアと呼ばれる怪物と戦うはめに…。

 ナビに急かされ、弘樹はブルージェネシスで出会う様々な能力者を仲間に誘い、ナイトメアとの戦いに挑みます。そして、失った過去の記憶を取り戻していくうちに、衝撃の事実を知ることになります。

 戦闘はコマンド式バトルで、HP兼MPとなるPPを消費して行動します。平均してキャラの初期PPは100、弘樹くんの全体攻撃は32PP消費で、受けるダメージも15~30ぐらいとけっこう痛いので、慎重に行動しないと1ターンでピンチになったなぁ…。

仲間キャラとの仲が深まるイデアイベント、その先に待っていたものは…【サーカディアの思い出】

 仲間になるキャラは全部で14人。正統派ヒロインから、ゲームやアニメでしか存在しないとんでもない服のセクシー美女な担任教師、いつも腹ペコな明るい苦学生、良家のお兄様と妹、叔父の同僚のカメラマンなどなど、多様で魅力的なキャラクターばかりです。パートボイスではありますが、豪華声優陣なのも嬉しいポイントです。

 探索パートで仲間を訪ねて会話し、好感度が上がると戦闘に参加してくれるようになります。だいたい2~3回の訪問で仲間になってくれるのですが、更に仲を深めていくと、そのキャラがナイトメアに精神を乗っ取られそうになるという“イデアイベント”が発生します。このイベントで弘樹は仲間のイデア=精神世界に入り、ナイトメアを倒すことで救出、より一層仲を深めてハッピー! となるのですが…。ハッピーなのは最初の一回目だけでした。イデアイベントクリアの翌日、正に悪夢のようなイベントが起こったのです…。

一人と仲良くなると、一人が敵に回る辛すぎる表裏一体【サーカディアの思い出】

 お気に入りの優等生眼鏡男子の大塚守くん(10PPで全体防御アップの強スキル持ち)と仲を深めた翌日の放課後大塚君が改めてお礼を言って去った後、他の仲間キャラがタナトスに乗っ取られており、黒幕に従うイベントが発生します。

 乗っ取られたのは、正統派ヒロインの優美ちゃんと弘樹の仲に嫉妬し、ちょっかいを出して来る生意気な小学生・良太。いつも弘樹には攻撃的で子供っぽいので、仲間にしたあとはほとんど話していませんでした。それがこんな事になるなんて…。ナビが言うにはもう精神を完璧に喰われてしまい、救出は不可能で敵として戦う事になったら倒すしかないとの事。そ…そんな…小学生男子ですよ!? エグ過ぎる。

 その後も、お気に入りのキャラのイデアイベントを終えた翌日は、好感度の低い仲間から乗っ取られたイベントが…。つら…。

 『サーカディア』は好感度の一番高いキャラとの個別のキャラエンドがあり、周回プレイするタイプのゲームです。1週目はほとんど話さない間に敵になってしまったキャラも、2週目以降で仲良くなるとめちゃめちゃ良いキャラで…。今度は敵にできないよぉぉぉ!! と悲鳴を上げるはめに。プレイを重ねれば重ねるほど、仲間をつくるのが怖い…となるのです。他にも、1~2人は敵になるとして、あのキャラは全体攻撃持ちだから単体攻撃でアシストも強くないあのキャラを敵にするか…、とか考えちゃう自分が嫌だぁぁ!! と自己嫌悪に陥ったり。それでも個別のエピソードや、仲間キャラ同士の組み合わせのイベントも良いので、周回したくなっちゃうんですよね…。

 一度、孤独なヒーローのように仲間を作らずひとりで戦おうとしましたが、戦闘が難し過ぎて断念しました…。この機会に再チャレンジしてみようかと思います。



やすちか:ゲームと声優さんが大好きな、古オタクの新米ライター。好きなジャンルはRPGとADV。本作のお気に入りキャラは大塚くん、要、影守さん、桐生院兄妹、沙夜香先生、智美さん、五十嵐さん、そして叔父さんです。多すぎ。泉さんと良太には毎回申し訳ないことをした…。


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