『SYNDUALITY Echo of Ada』先行体験会レポ。現在遊べる部分の感想や二見鷹介プロデューサーのコメントも

電撃オンライン
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 バンダイナムコエンターテインメント、バンダイナムコフィルムワークス、BANDAI SPIRITSによる大型SFプロジェクト『SYNDUALITY(シンデュアリティ)』。

 プロジェクトの一環として開発が進められているPS5/Xbox series X|S/PC(STEAM)用ゲーム『SYNDUALITY Echo of Ada(シンデュアリティ エコー オブ エイダ)』の公式ディスコード参加者を対象にして行われた先行体験会の模様をお届けします。

 また、イベント終了後には本作を手掛ける二見プロデューサーにもお話を聞くことができましたので、最後までぜひご連ください。

90分にわたって『SYNDUALITY Echo of Ada』をプレイ。参加者からは様々な意見が

 今回体験会に参加していたユーザーは4人。約90分間にわたってプレイをした後、本作の制作を手掛ける二見鷹介プロデューサーと意見交換をしていました。

 下記に、参加者と二見プロデューサーとの意見交換時に出てきた“参加者が気になったポイント”をいくつか記載します。

 ですが、こうした形で書き出してしまうと「欠点ばかりなの?」という印象になってしまいがちですが、基本的には参加者の方は楽しんでプレイをしていたように感じました。出てきた意見も「より手触りをよくするためには?」という観点に立ったものとなっていました。

 また、記事後半の二見Pのコメントにも記載していますが、体験会でプレイできたバージョンの完成度は6割ほど。この体験会もユーザーの意見を聞いてゲームをブラッシュアップするための催しとなっています。そのことを念頭に置いてご覧ください。

 まず話題に上がっていたのは、ゲームプレイ時の意思表示について。PvPvEである本作では、マップ内でプレイヤーと遭遇した場合に「敵対する意思があるかそうでないか」をはじめ、コミュニケーションをすることには大きな意味があります。

 この体験会でプレイできたビルドだと、エモーションを表示するまでの操作手順が多かったこともあり、もうちょっとクイックにやり取りをしたい、とのことでした。

 こちらをはじめ「リペアキットの使用と銃器のリロードを並行して行えるようにしてほしい」「マップの高低差で、特にジャンプで乗り越えられないものにストレスを感じた」「マップ内の起伏によって敵と高低差がある場合に近接攻撃が空振りしてしまう」などの声がありました。

 また、攻撃を回避するステップの移動距離に関しては短く感じる人もいれば、現状より長くすると回避する側が有利になってしまうと感じる人もいたようで、参加者同士で意見を交わす場面もありました。

 これらに関して二見Pは、自身もプレイヤーの視点から参加者の意見に同意を示したりしつつ、参考にして制作チームに伝えるものは伝える、現在調整中のものもあると返答していました。

 また、搭載量が多くなりすぎると動きが鈍くなってしまうのですが、そうした状況で戦闘せざるを得なくなってしまった場合、荷物をパージして、本来の素早さで起動することも可能だそうです(筆者も気になっていましたが、試し忘れてしまいました……)。

 ただし、パージすると荷物と一緒に予備の弾薬もパージしてしまうそうで、撃ち尽くしてしまうとリロード不可に。二見Pによると「あくまで緊急手段です」とのことでした。

筆者が『SYNDUALITY Echo of Ada』をプレイして気付いたこと

 以下に、筆者がプレイしてみて気付いたことを記載します。ですが、記事冒頭にも書いたようにこのビルドはまだ開発中で6割程度の完成度となっています。ここで記載したことについても大きく変わってしまうことが想定されますので、その点のみご注意ください。

マップに難易度がある

 今回の体験会では画面左側の北方地帯でプレイすることに。東京ゲームショウでもプレイできたのはこちらのマップだと思われます。

 難易度によって何が違うのかは現時点では不明ですが、おそらくマップの広さや登場するエンダーズの強さ、マップ内で獲得できるアイテムなどに差があるのだと思われます。

脱出地点はランダム

 本作のプレイにおける基本的(あくまで基本的)な目的は、誰かと戦って勝つことではなく、地上で入手できるリソース“AO結晶”や物資を持ち帰ることです。

 マップには数カ所、地下に通じるエレベーターが複数設置されており、地上を探索し終えたあとは、このエレベータを使ってマップから帰還する形になります。期間できるエレベータは、今回遊べたマップだと、脱出に使用できるエレベータが出撃時にランダムで3カ所指定される形でした。

  • ▲マップに示された緑のポイント(画像ではわかりやすいように赤い丸で囲んでいます)が脱出に使えるエレベータです。
  • ▲メイガスにサーチを依頼すると、さまざまな情報を画面右上に表示されるレーダーに表示してくれます。ちなみに敵などは赤いマークで、AO結晶は白いマークで表示されていました。

メイガスから得られる情報は大事

 プレイ中、メイガスはAO結晶の位置をサーチしてくれるほか、「遠くから銃声が聞こえます」「遠くから駆動音が聞こえます」「チェイサー(※マップ内をうろついている犬のような姿をしたエンダーズ)に補足されました」「敵の射線から身を隠しましょう」などなど、マップ内のさまざまな情報を教えてくれます。

 「よし、戦闘しよう!」「敵か味方かわからないからとりあえず隠れてやり過ごそう」「まだ遠いみたいだし、距離を取りつつ物資回収を優先しよう」など、プレイの方針を定めるのに参考になりました。

 ちなみに、マップ内ではメイガスが機体を降りて探索することもありますが、その時には画面に“SUPPORT OFF”と表示され、レーダーなどが表示されなくなります。

  • ▲メイガスがクレイドルコフィンから離れると、画面右上からレーダーの表示が消えてしまいます。敵の位置などがわからないように……。

射撃モードの切り替えが可能

 射撃に関しては、フルオートとセミオートの切り替えが可能でした。アサルトライフルなど、使えるレンジの広い武器で戦う場合、近距離はトリガーを引きっぱなしで撃てるフルオートに、遠距離では狙いがつけやすいセミオートに切り替えるといった形でプレイしていました。

アイテムに保険をかけられる

 出撃時に気になったポイントのひとつが保険。本作ではマップで撃墜されてしまった場合、脱出コマンドの入力に成功すると同乗していたメイガスを逃がすことができますが、装備やマップで獲得したアイテムを喪失してしまい、次に出撃する際にはお金が必要になります。おそらく保険は、撃墜された時の出費を抑えるためのシステムかと思われます。

 ちなみに「お金がなくて撃墜された場合、詰んでしまうのでは?」というのが気になるかと思いますが、TGSのインタビューでは「借金をすることも可能です。クレイドルコフィンと武器は消耗品ですが、それらを失って出撃できないという事態にはなりません。」と二見Pからコメントがありました。

他プレイヤーとの出会いに独特の緊張感がある

 本作ならではのポイントなのですが、プレイヤーと出くわした場合に「この人は敵なのか味方なのか、いったいどっちなんだろう?」という“迷い”が発生します。過去のインタビューなどでもそのことはわかってはいたのですが、実際に体験してみると、想像以上の独特の緊張感があるというか……。

 「裏切られるんじゃないかな」「なんか変な行動したら疑われないかな」「このアイテム、拾わないで譲ったら仲よくしてくれるんじゃないかな……いやでも欲しいし」などと、さまざまな考えが脳裏をよぎります。PvPで敵として対峙するほうがむしろ簡単かもしれません(笑)。でも、この独特な緊張感はなかなか他では味わえない感覚だと思います。

 参加者の方からも「意思表示を早くしたい」という意見が出ていましたが、この点は筆者も同じように感じました。

賞金首になってしまうと……

 ゲーム内でプレイヤーを撃破して賞金首になってしまうと、ログイン時(またはマップ出撃時?)にゲーム内で各プレイヤーに通知が入る仕組みを検討しているとのことです。

 また、NPCの敵コフィン――ゲーム内でメイガスは“山賊”と表現していました――の中には強い個体もいるそうで、撃破すると他プレイヤーに強個体が撃破されたことが通知されたりするようです。実際、体験会でも参加者が強い個体を撃破したことが通知され、二見Pが驚いたりしていました。

『SYNDUALITY Echo of Ada』体験会終了後の二見Pコメント

――現状の完成度はどれくらいでしょうか?

 本日(11月18日)の体験会で皆さんに触れていただいたのは、東京ゲームショウの時と同じもので、完成度としては6~7割といったところです。ゲームとしての基礎部分が完成した状態で、ここから調整を加えて、尖らせる部分は尖らせて、マイルドにする部分はマイルドにする……といった感じです。

 開発自体は、今回の体験会で触っていただいたものからもう少し進んでいて、東京ゲームショウでいただいたご意見のフィードバックを進めているところです。もちろんいろいろな人のご意見を取り入れていくつもりです。本日いただいたものだと、ゲームバランスに関するものがありましたが、今後も引き続きこうしたご意見を聞ける機会を設けていくつもりです。

――今回は、『SYNDUALITY Echo of Ada』の公式ディスコード内で募集者を募った先行体験会となりました。今後もこうした体験会を開催することがあるということでしょうか?

 そうですね。シューターゲームが好きな人、メカをカスタマイズして強くするゲームが好きな人、いろいろな方がいると思いますが、ゲームに触れる機会はなるべく多く作っていければと思っています。

――リアルでの体験会以外に、クローズドβテスト(CBT)の予定はあるのでしょうか?

 もちろんCBTやオープンβテスト(OBT)は考えていて、それによってより幅広く皆さんの意見を伺っていきたいですね。それだけでなく、より多くの方に本作に興味を持ってもらえれば嬉しいです。

 今回の体験会の狙いのひとつには、公式ディスコードというすでに存在するコミュニティに参加してくださっている、この作品に強く興味を持っている方のご意見を伺いたかったというのもあります。

 『SYNDUALITY』というプロジェクトは新規のものですので、体験会やCBT、OBTを通じて、いろいろな角度から広く意見を聞いていかないといけないなと考えています。

――本作は、ゲームの発売前からディスコードを開設するなど、ゲームを提供するだけではなく、コミュニティ作りにも力を入れていっていますが、そのあたりについても狙いを聞かせていただけますか?

 参加していただいて、発売を迎えるまでの過程も楽しんでいただければと思っています。今後もディスコードに参加している方に向けての情報発信などもしていくと思いますので、ぜひ登録だけでもしていただければと思います。早くから参加してくださった人には

 1月からアニメ『SYNDUALITY Noir』の第2クールも始まりますが、アニメの感想を書き込むコミュニティもありますので、アニメでご興味を持った人もぜひ!

――アニメ第2クールについても、現時点でお話しいただけることがありましたら聞かせていただけますでしょうか?

『SYNDUALITY Noir』第2クール決定予告映像

 アニメ第2クールは第1クールよりももっともっと加速していくといいますか……。第1クールでまいた種が第2クールで花開く形になっていきます。その種というのは、皆さんが気付いているものもあれば気付いていないものもあると思います。第1クールを見ておもしろいと思ってくださった方は、ぜひ見てもらえれば! というのと、『SYNDUALITY』の世界においてアニメ『SYNDUALITY Noir』とゲーム『SYNDUALITY Echo of Ada』はつながっています。アニメの第2クールや、ゲームの中で描かれる物語を見ていただくことで「なるほどね」と実感してもらえるのではないかと。2024年はそういう年になるかと思います。

――ありがとうございます。それでは最後に、ゲームの発売を楽しみに待っているファンに一言お願いします。

 今回は少人数に絞った体験会を開催しましたが、今後はもっともっと多くの人に触ってもらえる機会を増やしていくつもりです。また、新しい情報は公式Xや公式ディスコードなどで出しています。

 公式ディスコードにはなるべく早めに入っていただけるとありがたいと思っています。そうしたコミュニティに入ってくれた人は手厚くサポートしていきたいなというのがありますので、ぜひぜひご参加いただければ。

 ゲームの情報をあまり知らなくても、アニメが好きな人や『SYNDUALITY』の世界観が好みにマッチする人など、いろいろな形でご興味を持ってくださった方がいるかと思います。そうした方々には、ぜひゲームにも触れてもらいたいと思います。

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