『メタルギアソリッド3 スネークイーター』の思い出を振り返る。シリーズの歴史を紐解いた名作【周年連載】

ライターM
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 あの名作の発売から、5年、10年、20年……。そんな名作への感謝を込めた電撃オンライン独自のお祝い企画として、“周年連載”を展開中です。

 第102回でお祝いするのは、2004年12月16日にKONAMIから発売されたPS2用ソフト『メタルギアソリッド3 スネークイーター』です。

 15年前に発売された本作は、ゲーム史に燦然と輝く人気キャラクター“スネーク”の活躍と数奇な運命を描いた、ゲームファンなら言わずと知れた名作中の名作。PlayStation2用ソフトとしても、最高傑作のひとつに数えられ、とにかく細かなところまで遊びが詰め込まれた珠玉の一本でした。

 本作を語り尽くすとしたら、それこそ本が1冊作れてしまうレベルで濃密なため、プレイしたことがある人ならわかるような小ネタなどに話題を絞ってお届けします。

緻密すぎる世界観

 『メタルギア』シリーズの主人公は“スネーク”という同じコードネームを背負っているため、軽く最初に説明しておきます。

 ややざっくりになるのですが、『メタルギア(以下、MG)』1~2作目と『メタルギアソリッド(以下、MGS)』1~2、4作目はソリッド・スネークが主役で、『MGS3』に登場するスネークのみネイキッド・スネークという別人物でした。

 事件を時系列順に並べると分かりやすくて、

・バーチャスミッション――『MGS3』
・スネークイーター作戦――『MGS3』
・アウターヘブン蜂起――『MG』
・ザンジバーランド騒乱――『MG2』
・シャドー・モセス島事件――『MGS』
・マンハッタン沖タンカー沈没事件――『MGS2』
・ビッグ・シェル占拠事件――『MGS2』
・ガンズ・オブ・ザ・パトリオット事件――『MGS4』

といった具合に、本作は過去に遡って物語が描かれているわけです。

 主人公のネイキッド・スネークは、とある場所に潜入。作戦完遂のため、武器や食料を調達しつつ、敵地に潜入することになります。

 本作のストーリーには1962年に起きた実際の事件“キューバ危機”をはじめ、世界の軍事情勢を織り交ぜてリアルに描かれているため、フィクションとはいえ真に迫る緊迫感がありました。

 ゲームとしての位置づけを映画に例えるならエピソード0です。シリーズを通じて敵対勢力として登場する“ビッグ・ボス”の誕生秘話とでも言うべき内容です。ちなみにその理由は『MGS4』で明かされます。

 ソリッド・スネークやリキッド・スネーク、ネイキッド・スネークなど作中に登場するスネークの関係まで語り出すときりがないので、遺伝子的に密接な繋がりがあると憶えておけば概ね間違いないかと。


 バックで流れるボーカルも相まって、悲しくも美しいと話題を呼んだクライマックスバトル。一面雪景色のように真っ白な花畑のどこかに、歴代のスネークの名を冠した白い蛇がいるという隠しネタもありました。

ノーキルクリアも可能という懐の深いシステム

 『MG』シリーズと言えば“隠れん坊ゲーム”というくらい、ミリタリー系のアクションでありながら敵を1人も殺さず、気絶させたり隠れてやり過ごしたりすることでもゲームを進められるのが特徴です。

 実際にノーキルでクリアを達成するにはかなりの腕前が要求されて、タイムアタックとともに当時のゲーマーを熱くさせました。


 『MG』シリーズといえばダンボール! うまくやり過ごすだけでなく、不審物として敵に見つかってしまうプロセスもユーモアたっぷりに描かれています。膝を抱えた体育座りのスネークがカワイイのです。

 隠れる要素として外せないのは、本作から登場したフェイスペイント&コスチュームを変更してのカモフラージュです。基本的には森林や岩肌などステージに合わせた色合いでカモフラージュ率を上げて、見つけにくくするのですが、弾丸やサプレッサー(消音装置)が減らなくなったり、ダメージを軽減したりといった隠しアイテムも多数用意されていました。

 実用的なものはもちろん、中には歌舞伎の隈取りやサンタ衣装など、ゴリゴリに目立ちまくる怪しい代物も……。

 さらに本作を振り返るうえでマストとなるのがCQC(Close Quarters Combat)でしょう。こちらは具体的な格闘技を指し示しているわけではなく、主に軍隊や警察で使われている近接格闘全般の総称のようです。


 QCQはムービーだけではなく、ゲーム中のシステムとして反映されていて、背後から捕らえた敵を尋問したり盾にしたり、投げて昏倒させたりとテクニカルな戦い方を楽しめました。

 本作をきっかけにCQCという言葉そのものが広く認知されていったイメージ。さらに後のシリーズでも採用されました。

他にもこんな小ネタが……

 本作の魅力のひとつとして、個性的な敵キャラクターが挙げられます。ザ・ボス率いるコブラ部隊は、蜂の大群を操ったり、宙を舞って火炎を放ったりと、個性派を飛び越えてもはや怪人レベル。

 中でも印象深かったのが100歳を超えるスナイパーのジ・エンドさん。正攻法ではジャングルを舞台に狙撃合戦を繰り広げることになるのですが、ストーリーで登場した直後に頭部をヘッドショットすることでボス戦自体が消滅するという別ルートまで用意されていました。


 水路を左手に進んでSVD(狙撃銃)を入手しているとジ・エンドの狙撃が可能に。みごと成功すると「ジ、エ~ンド!!」という断末魔の雄叫びとともに爆散して、車椅子の破片がスネークを直撃するところまでがお約束でした。

 そしてもうひとつ、動植物を捕食してスタミナを回復させるという本作独自の回復システムも話題を呼びました。
 ネズミやワニ、多彩な蛇、キノコなどそれぞれに味の感想が用意されているところはもちろん、賞味期限が現実の時間とリンクしているおかげで、昔のセーブデータを引っ張り出して遊んでみるとすべて腐っているというオチが……。

 さらに大塚製薬のカロリーメイトなど、ゲーム中の企業コラボも他では見られない試みでした。レーションを含め、腐らないところが何より素敵でした(そこ!?)。


 コラボというところでは、ソニー・コンピュータエンタテインメント(現ソニー・インタラクティブエンタテインメント)のアクションゲーム『サルゲッチュ』とのコラボミニゲームなど、本編以外の遊び要素も盛りだくさん。各ステージのタイトルが映画をモチーフにしているなど、細かなところまで遊び心を感じます。

 15年を経た今なお、これほどとめどなく語れる作品も珍しいですよね。アナログコントローラが必須という関係でPS2で発売されたオリジナル版をプレイするのは難しいですが、より美しいグラフィックで遊べる『HDエディション』がPS3/PS Vita用タイトルとして手に入ります。


 価格も約2,000円とお手頃なので、当時やり込んだ人はもちろん、未プレイという人にもぜひ触れてほしい名作です。

©Konami Digital Entertainment

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『メタルギアソリッド3 スネークイーター』

  • メーカー:KONAMI
  • 対応機種:PS2
  • ジャンル:アクション
  • 発売日:2004年12月16日
  • 価格:7,329円(税別)

『メタルギアソリッド HD EDITION PlayStation3 the Best』

  • メーカー:KONAMI
  • 対応端末:PS3
  • ジャンル:アクション
  • 発売日:2013年2月7日
  • 価格:パッケージ版 4,063円 / ダウンロード版 3,656円

『メタルギアソリッド3 スネークイーター HD EDITION』

  • メーカー:KONAMI
  • 対応端末:PS3(ダウンロード専用)
  • ジャンル:アクション
  • 配信日:2011年12月8日
  • 価格:2,033円

『メタルギアソリッド HD EDITION PlayStation Vita the Best』

  • メーカー:KONAMI
  • 対応端末:PS Vita
  • ジャンル:アクション
  • 配信日:2013年10月10日
  • 価格:パッケージ版 3,605円 / ダウンロード版 3,605円

『メタルギアソリッド3 スネークイーター HD EDITION』

  • メーカー:KONAMI
  • 対応端末:PS Vita(ダウンロード専用)
  • ジャンル:アクション
  • 配信日:2011年12月8日
  • 価格:2,075円

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