『ティアムーン帝国物語』8話感想。ルードヴィッヒのメガネが曇る演出で感じたスタッフのこだわり。ラストには衝撃展開も

米澤崇史
公開日時

 TVアニメ『ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~』の第8話“ミーア姫、あざとい笑みを浮かべる”の感想をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~』8話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。

アニメ『ティアムーン帝国物語』8話では、ミーアがかつて自身を処刑したディオンと2人で森の中へ…

 第7話のラストにて、かんざしを静海(セイレント)の森に落としてしまったことに気づいたミーア。せっかく撤退させた軍を動かすと、これまでの苦労が水の泡になってしまうので、ディオンと二人だけで森に戻ることになります。

 しかし、ディオンは前の世界でミーアの処刑を実行したという因縁の人物であり、ディオンの何でもない言動にもミーアはビビリまくっている様子。

 ディオンに限った話ではありませんが、ミーアは前の世界で革命軍側だった人たちへの警戒心がかなり強いですね(選択肢を間違えて印象が悪化すると、処刑の未来につながりかねないので、当然ではありますが)。

 とくにシオン王子やティオ―ナとは、もう友人といっても差し支えない関係性だと思うのですが、未だに付き合いには一線を引いている印象です。

 静海の森についたミーアとディオンは、二人を警戒するルールー族に包囲されます。ルールー族の視点では、前回ミーアの機転によって兵が引いたという事情を知るよしもなく、ほぼ敵として認識されているようです。

 戦えるのは一人だけ、すでに完全に包囲されている状態かつ、ミーアを守りきらないといけないハンデもついているという、ディオンにとっては圧倒的に不利な状況でしたが、それでも戦えば勝てるという前提で、ミーアから指示を仰いでるのが印象的でした。

 冒頭では、ルードヴィッヒがミーアの協力者となるように頼みこむシーンもありましたし、まだ直接的な描写こそありませんが、ディオンは戦闘において相当な実力者であることが分かります。

 最終的には、ミーアの知り合いであるティオ―ナの侍女・リオラの仲裁もあって、戦うことなく誤解は解かれました。ルールー族との関係を改善し、ミーアへの疑念を残していたディオンの信頼を獲得することも成功します。

《ミーア姫、あざとい笑みを浮かべる》も、あまりの勘違いの連続に困惑を隠しきれないミーア

 静海の森から帰ったミーアは、父である国王のマティアスに事の経緯を報告し、森を自身の直轄領とします。

 当初、報告を受けたマティアスは、ミーアが木で足をつまずいたと聞いて森ごと焼き払えと命じるなど、かなり重度の親バカのようです。以前の世界でミーアがワガママ姫に育ってしまったのも頷けますね……。

 また、森を直轄領にしようとするミーアの迂闊な案を聞いたルードヴィッヒが、実はミーアは帝国の叡智でもなんでもないという真実に気づきそうになる一幕も。

 最終的には今回もうまくいったことで、ルードヴィッヒのミーアへの信奉がより強固になるというオチでしたが、ナレーションではこの時のルードヴィッヒを「曇ったメガネが徐々に晴れようとしている」と表現しており、よくよく映像を見ると、その前のシーンから目の奥が見えないくらい曇っていたメガネが、少しずつ晴れていくという細かい演出がなされています。

 上述した通り、最終的にそのメガネは再び曇ってしまうわけですが、今後は曇りすぎてメガネが輝きを放ち始めるという演出になっており、メガネに対するスタッフのこだわりや遊び心が感じられたワンシーンでした。

 その後、ルドルフォン一族が資金繰りに困っていることを察知したミーアは、今後発生する飢饉に対する備えと、後に天才として知られるティオーナの弟・セロを、自身の学校の生徒として招くことに成功しています。

 この時、ミーアの交渉の相手となったのが、ティオーナの父であるルドルフォン辺土伯でしたが、本作の中でもここまで勘違いをするキャラはいただろうかと思えるほど、勘違いにつぐ勘違いの連続。

 キャラクター達がミーアの真意を好意的に解釈するのは、本作の最大の特徴ともいえる要素ですが、今回のディオンのように、事前にミーアへの信頼が高まるエピソードが一旦挟まっていることが多く、結構納得感があるんですよね。

 今回登場したルドルフォン辺土伯は、初対面にも関わらず信頼度がマックスで、ミーアが内心では危ないと思っているものも含め、あらゆる発言をポジティブに変換し、果てには感激の涙まで流し始めています(ティオーナから事前に話を聞いていたのだとは推測できますが)。あまりにもポジティブすぎるため、Mの気があるではと本気で心配し始めるミーアのリアクションも新鮮で良かったです。

 さらにラストには、これまでのミーアの行動によって未来に変化が生まれ、前の世界で自身が残していた日記が消滅してしまうという衝撃的な展開も待ち受けていました。同時に、帝国の裏で暗躍していた謎の一団の新たな動きもあり、クライマックスに向けて物語が大きく動き始めた印象です。

 日記という頼みを綱を失ったミーアが、この先どう行動していくのか、来週からの展開が気になりすぎます!


©餅月望・TO ブックス/ティアムーン帝国物語製作委員会2023

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