小説『隠れ才女は全然めげない』の宮之みやこ先生インタビュー。超級前向きヒロイン&溺愛系腹黒婚約者は脳裏に浮かんだ“あるやり取り”から生みだされた【DREノベルス】

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 ライトノベルレーベル・DREノベルスより、12月8日に第2巻が発売される『隠れ才女は全然めげない ~義母と義妹に家を追い出されたので婚約破棄してもらおうと思ったら、紳士だった婚約者が激しく溺愛してくるようになりました!?~』。その魅力を作者・宮之みやこ先生へのメールインタビューを通してお届けします。

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『隠れ才女は全然めげない』ってどんな作品?

 本作は、超鈍感&すべてを前向きにとらえるポジティブ商人令嬢・ジネットと、とあることがきっかけで彼女を溺愛する腹黒婚約者・クラウスが繰り広げるラブコメディです。

 実家の男爵家を義母と義妹に追い出されたジネットは、自分と婚約したせいで「身売りした」と笑われている青年・クラウスを解放……しようとしたものの、まさかの“溺愛宣言”を返され、さらには彼の手掛ける商会を手伝うことに。

 父の教えもあって“逆境”を成長するための“ごほうび”だと考えてしまうジネットは、その商才を開花させ、2人で明るくたくましく商売しながら幸せを築いていき……。

 そんな本作を書くにあたって、宮之みやこ先生がポイントにしている部分や、先生ご自身のこともうかがってみました。気になる方は、ぜひメールインタビューをご覧ください。

『隠れ才女は全然めげない』は読者に明るくスカッと楽しんでもらいたい作品

――本作を執筆するに至ったキッカケを教えてください。

 “婚約破棄”という要素が流行っていたので、自分ならどう書くかなと考えた時に「私と婚約破棄をしてください!」「絶対にしないから」という主役2人の会話が出てきたのがきっかけです。追いかけっこ感のある会話が気に入って、じゃあ書いてみよう! となりました。

――本作の特徴やおすすめポイントを教えてください。

 とにかく主人公のジネットがめげません。試練=ご褒美と認識する異常なぐらいタフでパワフルな女の子なので、すべて跳ね返すような勢いで義母や義妹を圧倒していきます。ただし恋愛に関してはポンコツなので、彼女を追いかけるヒーローの苦労人っぷりもなかなかの見ものかもしれません。

――本作を書くうえで悩んだところはどこでしょうか?

 ファンタジーとは言いつつも、ある程度説得力が必要だと思ったので、近代ヨーロッパの商会や商売、経済まわりに関してひたすら資料を読みました。

――執筆にかかった期間はどれくらいですか?

 初稿は2~3カ月ぐらいだった気がします。大体いつもこのスピードです。

――執筆中の印象的なエピソードはありますか?

 当初、ジネットは現在のような“ぶっとび”キャラではなく、至って大人しい普通の女性でした。ただそれだと何か印象が弱い……と思って3万字書いたぐらいでガラリと変えたのが皆さんがご覧になっているジネットになります。

――本作の主人公・ジネットは非常に自立しており、今の社会を反映したような女性像かと思いますが、そういったキャラクターが生まれた経緯をお聞かせください。

 元々私が“強い女性”が好きだからかもしれません。見るからに強い女性も好きですし、一見すると人当たりのいい柔らかそうな女性に見えて実は芯が強いというのもすごく好きなんです。また、今作は読者に明るくスカッと楽しんでもらいたかったので、ジネットのような女の子がぴったりだと思いました。

――1巻、2巻を通して、特にお気に入りのシーンはどこですか?

 張られた罠を前に、ジネットが本領発揮して「してやったり!」のシーンですね。1巻でも2巻でもそういう気持ちよさを意識して書いているので、それらのシーンはすべてお気に入りです。

――最も好きなキャラクターは誰ですか?

 やはり主人公のジネットです。彼女は太陽のように明るくて、物語だけではなく書き手である私のこともぐいぐいと引っ張って行ってくれる強さを持っています。あとは悪役である義妹のアリエルも、2巻で少しおもしろい動きをしているので彼女のことも実は気に入っています。

――本作はDREコミックスでのコミカライズも決定しておりますが、コミカライズに期待していることがあれば教えてください。

 実はすでに原稿をある程度拝見しているのですが、ジネットがさらに明るく可愛らしく、クラウスがさらに腹黒かつ溺愛が激しくなっているので読者の皆様にお届けするのが本当に楽しみです。ラブコメと呼ぶのにぴったりな明るさで、笑いたい時、楽しい気持ちになりたい時にぜひ読んでほしいです。

――今後の予定について簡単に教えてください。

 WEB版では2巻に当たる第2部で完結となったのですが、ありがたいことに書籍では第3巻を出させていただくことになりましたので鋭意執筆中です。また、コミカライズの連載ももう間もなく開始される予定ですので、ぜひお楽しみに!

――小説を書く際に、特にこだわっている点はありますか?

 たくさんあるのですが、最近特に意識しているのは“読者がどういう楽しさをこの作品に求めているのか”を考えて、その期待に応えられる展開に持っていくことです。途中しらけさせないよう設定の矛盾をなくしたり、説得力を持たせてみたり、「楽しい!」と思えるポイントを適宜挟んだり、目新しさも入れたり……料理のようだなと感じます。

――アイデアを出したり、集中力を高めたりするためにやっていることはありますか?

 私の場合は目をつぶって横になると、なぜかアイデアがたくさん出てきます。そのまま寝てしまうことも多々ありますが……。あとは集中したい時は爆音で音楽をかけるとものすごくはかどります。

――学生時代に影響を受けた人物・作品はありますか?

 荻原規子さんの『勾玉三部作』、故D・W・ジョーンズ氏の『魔法使いハウルと火の悪魔』シリーズ、J・K・ローリング氏の『ハリーポッター』シリーズ。この3つが私の根っこにあります。

――現在注目している作家・作品はありますか?

 基本的に少しでもアンテナに引っかかれば何でも読む活字中毒なので、いすぎてきりがないです。ただ作家になってからは、売れている作品は必ず目を通すようになりました。

――最近熱中しているものはありますか?

 元々ゲーム会社で働くほどの生粋のゲーマーなのですが、ついに『スプラトゥーン3』に手を出してしまいました………………。原稿に支障が出ないようなんとかセーブしています。

――最後に、電撃オンライン読者へメッセージをお願いします。

 『隠れ才女』は商売人主人公・ジネットが「これはご褒美ですね!?」を合言葉に明るくたくましくパワフルに商売でのし上がっていく話です。気軽にスカッ! としたい方はぜひジネットから元気をもらってみてください!

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