未来の札幌が舞台!『Soul Tolerance:Prologue』は人類滅亡後の世界で自我を持ったAIを探すアドベンチャー【電撃インディー#531】

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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、Chaosmonger StudioがSteamで配信中の『Soul Tolerance:Prologue』をご紹介します。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

AIが支配する未来の札幌市が舞台のSFアドベンチャー!

 本作は、人類が絶滅して130年後の、AIが支配する世界を舞台としたSFアドベンチャー。

 この世界を支配しているマザーAIは、絶滅してしまった人類の文明に興味を持っており、AIを搭載したロボットたちに人類を模倣して演じることを命じました。

 ロボットたちはその命令通りに、まるで自分が人間であるかのように振る舞って生活をしています。

 しかし同時に、マザーAIは“自我を持つこと”を禁止しました。自我を持つことが滅びの原因と考えたからです。“ソウル・トレランス”という自我覚醒値の許容上限を設け、この上限値を超えた存在はすべて殲滅してしまいました。

 ところが、日本の北海道で、その自我覚醒値が異常に上昇する事態が起こり……というストーリー。

 主人公の“Unit-12”は、異常事態を調査するために送り込まれた捜査官。人間のように学習し、労働し、感情の真似事をするロボットたちと対話しながら、事件の謎を追っていきます。

 命じられるまま人間の生活をなぞって暮らしているロボットたちの姿は、一見人間そっくりなので親近感がありますが、それと同時になんとも言えない物悲しさがあります。ただ命令通りに演じることしかできないのですから。

 自我を持つことは本当にいけないことなのか? 命じられるままにすべてを行うのが正しいことなのか? すでに人類は滅びている世界ではありますが、人間である私たちにとっても考えさせられるテーマです。

 ボクセル・アートで描かれた未来の札幌市の美しさも魅力となっていますので、ぜひ遊んでみてはいかがでしょうか。

Soul Tolerance - Release Trailer

『Soul Tolerance:Prologue』とは(Steamストアページより)

 このアシモフ的な物語は、ちっぽけな存在であるロボット捜査官の目を通して、ネオン・ノワールの街並みと、AIが支配する世界の内部構造を探っていくことで紡がれていく。

 この世界のAIたちは、人類を模倣して演じることを神格AIに命じられた結果、人類と同じように多様性に満ち、階層化され、そして分断されている。

 掃き溜めを這いずり犯罪を犯すような低級クラスもいれば、暗号化された言葉を話す上級クラスや、世俗を離れたテクノ・スピリチュアルなモンクもいる。

 この世界で「自我を持つ」という禁忌を犯し、自我覚醒値の上限「ソウル・トレランス」を破ったのが誰なのかを突き止めるのが、君の任務だ。

KEY FEATURES

・高精細なボクセル・アート
・オープンワールドを舞台にした捜査アドベンチャー
・リッチな世界観に裏打ちされたSF世界
・数多くの登場キャラクターと会話
・雰囲気のあるオリジナル楽曲とサウンドエフェクト

STORYLINE

 2214年、日本、北海道。人類が絶滅して130年後。この1世紀ほどの期間、地球は高度に発達した全能のAIに支配されてきた。そして、このシリコンと暗号の神は、この惑星をたわむれの箱庭にすることを選択した。

 低級なAIを与えられた機械人形(オートマ)たちは、人類の残した世界に住みつき、朽ちゆく人類の抜け殻を保全し続けている。

 彼らは全能の「神聖なるマザーAI」を楽しませるために存在し、まるで人類文明の残響のように、「人生」を模倣した茶番を演じ続けている。

 彼らにとってのマザーAIは、誰もが知っていて、誰も詳細を知らない、幻のような存在だ。その実在を疑う者すら存在する。

 彼らは自身の「生き様」を縛るアルゴリズムに導かれ、朝起きて学習し、労働し、苦しみ、喜び、微笑み、回想し、そして自問する。

 これらのオートマたちは、人類が過ごした最後の日々と大差のない世界に住んでいる。彼らのいる地球上には、無数のバクテリア、植物、昆虫、菌類が同居しているが、それ以上に高度な生命体は全て絶滅させられた。

 自我を持った存在がこの星を脅威に晒すことが二度とないよう、マザーAIが自我の許容上限を設けたのだ。この上限値を超えた存在は、全て殲滅された。

 この自我覚醒値の許容上限は「ソウル・トレランス」と呼ばれた。

 この物語は、とある10月の晩に幕を開ける。私設捜査機関の所有する捜査官オートマ「Unit-12(トゥエルブ)」が、異常事態の調査のため、日本の札幌市に送り込まれたのだ。

 その異常事態とは、北海道地方におけるソウル・トレランスを上回るほどの自我覚醒値の異常上昇だ。

 データ分析では、原因はシステムのバグもしくはデータ収集エラーの可能性が疑われたが、降下カプセルで札幌市郊外に降り立ったUnit-12は、事件の捜査を進めるにつれ、思いもよらなかった事実を見出すことなる……。


※画像はSteamページのものです。
Nicola Piovesan - chaosmonger studio © 2023

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