【ヘブバン感想】こんなIFが観たかった! 蒼井がアイドルになるイベントは誰もがクリームソーダビームされる(ネタバレあり)【ヘブンバーンズレッド日記#119】

カワチ
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 iOS/Android/PC(Steam)用ドラマチックRPG『ヘブンバーンズレッド(ヘブバン)』のプレイ日記をお届けします。

※本記事内には物語のネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。

全キャラ登場のにぎやかなシナリオ!【ヘブバン感想】

 2023年12月29日より、ストーリーイベント“私立セラフィム学園 ~蒼井、アイドルになります!~”が開催されました。蒼井がメインのストーリーイベントですが、彼女が主役というだけで特別ですね。これまではお盆が題材の”夏だ!水着だ!トロピカル祭りだ!”で登場したり、ビャッコのイベント“気高く儚い者たち”の過去の思い出で登場したりしましたが、今回のイベントは本編とは異なるIFストーリーになります。

 「なるほど、その手があったか!」と思いましたし、このパターンならほかにもいろいろな展開が描けそうでワクワクしますね。さすがに年末年始だからこその特別なものだとは思いますが、たまにはこういうお祭り的なイベントがあるとうれしいですね。

 また、蒼井が登場するだけでもうれしいいですが、今回は全部隊のキャラクターが登場する賑やかな内容になっています。普段のストーリーイベントはピックアップされたキャラクターだけが登場するので、今回はとてもレアですね。しかも、本編とは異なる設定で登場するので、それぞれの役割や身分が明かされたときはビックリさせられます。とはいえ、どのキャラクターも役割が似合っており、ニヤニヤさせられるところはうまいなと思いましたね。

 ストーリーの設定はキャンサーがいない世界の学園モノ。社会情勢の不安で人々の心が荒れ、治安が悪くなっているという設定です。舞台となるセラフィム学園も例外ではなく、不良のいちごとすももが教室で野球のノックをして、窓ガラスを割っています。こういう尖っているいちごとすももも懐かしいですね~。

 今回の主役となる蒼井はクラス委員長ですが、病気で留年していたため、周囲と馴染むことができず、いちごやすももともギクシャクしています。今回のメインストーリーはIFの世界ではあるものの、本編とリンクする部分もたくさんあり、“存在したかもしれない物語”と興味深く楽しむことができました。

 蒼井がアイドルになる経緯ですが、この世界ではShe is Legendはインストバンドとして活動しており、偶然にも月歌が蒼井の歌声を聞いて彼女をバンドにスカウトするという流れ。

 月歌いわく、”クリームソーダビームされた”という蒼井の歌で、世界中の荒み切った心を癒やすことになります。今回のストーリーは、その“歌で世界を救う”という設定もそうなのですが、いろいろな作品のパロディで成り立っているので探してみるのも面白いと思います。

 さて、そんな蒼井のアイドルとしての活動ですが、最初は広場でケンカをしている水瀬姉妹と31Dの面々を止めること。しかし、この世界での31Dは“幼児退行学研究会”というメンバーらしいです。

 りさママによって幼児化してしまうのは31Dのお約束ネタになってきていましたが、IFストーリーではさらに振り切れた設定になっていますね。りさママ以外のキャラクターが「ばぶぅ」しかしゃべれなくなっているのもおもしろいですし、「ばぶぅ」と言いながらいちご相手に凄むあいなも最高でした。

  • ▲セリフとのギャップがおもしろい(笑)。

 蒼井の歌によって癒やされた2組はケンカを止め、幼児退行学研究会のメンバーはりさママに連れられて帰っていくことに。

 その後、蒼井はいちごやすももと仲良くなりますが、本編のストーリーを知っていると、早い段階から彼女たちの間に友情が芽生え仲良くなっていく描写はかなりグッときましたね。教室ですももが蒼井に甘えるというシチュエーションもよかったです!

  • ▲本編でも観たかった……。

 その後、カフェで蔵や月城が登場し、彼女たちと交流をしていたところで山脇とぶんちゃんが登場。彼女たちは学園の生徒ではなく、悪のマッドサイエンティストで、国からお金を巻き上げるためにカフェを襲撃してきました。

 天音が世界一臭いと言われる“シュールストレミング”をばらまこうとしたり、100人に分身したアーさんが学園内を占拠したりと、大変なことになりましたが、またもや蒼井の歌で彼女たちを救うことができました。

  • ▲マップがアーさんだらけになっているところも凝っていましたね。

 山脇たちがお金を必要としていたのは、ある理由があったそうで、ここも本編とリンクしていておもしろいですね。なお、その後に蔵がこの学園の学園長であることが明かされ、食堂で真っ当に働くことを提案されます。

 IFのストーリーとはいえ、キャラクターたちが幸せな道に進めるようにしっかり補完されているところはうれしいですね。そして、それは蔵も……ですね。

 蔵が学園長ということは手塚は違う役回りで登場するのかなーと考えていたところで、さっそく七海と手塚が登場。手塚は104(てんし)プロの社長で、七瀬は104プロダクションアイドル事業部マネージャーをしており、蒼井にアイドルとしての才能を見出してスカウトにやってきたという設定です。しかし、104プロとは……。ここは分かりやすいパロディでした(笑)。

  • ▲むしろアイドルが題材のストーリーなら、やらないはずがないですよね(笑)。

 ここからは大島姉妹を助けるために商店街を盛り上げたり、1日総理大臣としてテレビで全国中継をしたりとスケールがどんどん大きくなっていきます。なお、総理大臣がまるちゃんだったことはちょっと笑っちゃいましたが、なんとなく納得できちゃいましたね(笑)。

  • ▲夢を持っていなかった六宇亜も蒼井の影響で自分の道を見つけます。
  • ▲内閣が31F部隊のメンバーというところもおもしろいポイント。

 世界規模まで話が広がっていく今回のストーリーですが、終盤はさらにスケールがアップ。SFのような展開になっていきます。そんななかで描かれる蒼井の葛藤と、いちごをはじめとする仲間たちの行動は必見。IFのストーリーであることを忘れるぐらい引き込まれるクオリティでしたし、本編でできないことをIFでやり切る制作陣の決意のようなものを感じました。

 終わってみれば大満足の内容。バトルがライブモードというのも新鮮でしたし、蒼井がShe is Legendの曲をカバーするという展開もスペシャル感があってよかったです。こういうIFもいいなと心が温まりますので、ぜひみなさんプレイしてみてください。


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