“桜庭節”のBGMが最高すぎてサウンドテストが音楽プレイヤー代わり。ラスボス曲は令和に聴いても血がたぎる!【黄金の太陽 失われし時代:メモリの無駄づかい】

スズタク
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 三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、GBA(ゲームボーイアドバンス)の『黄金の太陽 失われし時代(とき)』についてご紹介。

『黄金の太陽 失われし時代』とは

 GBA『黄金の太陽 開かれし封印』の続編となるRPG。前作で敵対したガルシアが主人公となり、『開かれし封印』と連動したストーリーが描かれます。

 精霊“ジン”を活用した派手で爽快なバトル、超能力“エナジー”による謎解き要素はさらにパワーアップ。『開かれし封印』から順番にプレイすることで、錬金術をめぐる壮大な物語を完結まで見届けられました。

 2作間でデータ引継ぎもあり、前作で集めたジンやキャラのステータスなどを引き継ぎ可能。データの引き継ぎ方法には通信ケーブルとパスワードの2つがあり、パスワードで全データを引き継ぐと膨大な文字入力が必要だったのも有名です。

この楽曲クオリティはGBAの限界を超えているのでは!?【黄金の太陽 失われし時代の思い出】

 ゲーム業界で知らぬ人はいないほどの有名サウンドクリエイター・桜庭統さん。彼が楽曲を手掛けた作品のなかには、『黄金の太陽』シリーズも含まれています。

 ファンから“桜庭節”と称される、アツくメロディアスな戦闘曲は『黄金の太陽』でもいかんなく発揮されており、遊ぶ側のテンションをとことん上げてくれました。戦闘関連だけでなくメインテーマやフィールド曲も耳に残る名曲で、世界観を盛り上げる大きな要因だったのは間違いありません。

 GBAで遊んでいた当時の僕は、まだゲーム音楽というものにそこまで関心がなかった頃ですが、それでも『開かれし封印』の通常戦闘曲を初めて聴いたときは衝撃を受けました。桜庭さんといえば『テイルズ』シリーズの作曲で広く知られていますが、僕にとってのファースト桜庭節は『黄金の太陽』でした。

 そんな桜庭さんの音楽は『失われし時代』でもビンビンに躍動しており、なかでもやっぱりラスボス戦の曲がスゴイ! 重厚で激しいサウンドからは死闘感が伝わりますし、後半の流れるようなメロディ部分は何度聴いても心地いいです。曲単体でも素晴らしいのですが、戦闘開始時の画面が割れる演出と強烈なイントロの組み合わせは、実際にプレイしてこそ味わえる感動ですね。

 また、本作は隠しコマンドでサウンドテストを利用することができ、『失われし時代』と『開かれし封印』の両方の曲を聴けました。ゲームクリア後はすっかり『黄金の太陽』の楽曲に首ったけだったので、気分を上げたいときはよくサウンドテストで好きな曲を聴いていました。

 ちょうどその頃、ゲームボーイミクロが我が家にあり、持ち運びに便利だったことから外出時の音楽プレイヤー代わりにしていたのもいい思い出。当時は自分用の携帯電話も携帯音楽プレイヤーも持っておらず、出かける際はカバンにゲームボーイミクロとイヤホンを忍ばせるのが常でした。

 今回の思い出コラムを書くにあたり、久しぶりに『失われし時代』の曲を聴き直したのですが、やっぱりどれも秀逸ですね。ラスボス曲はいま聴いても色あせないクオリティですし、全体的に音質もいい。この楽曲がGBAから流れていたという事実は、冷静に考えるとものすごいことだったのかもしれません。

 桜庭さんの音楽を思う存分堪能できる『失われし時代』は、Switchオンラインの追加パックで遊べます。『開かれし封印』も追加パックに含まれているので、未プレイの人はぜひ2作とも遊んで珠玉の名曲を味わってください!



スズタク:RPGとアクションをこよなく愛するライター。近年、シミュレーションRPGのおもしろさに気づき始める。


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