『ドラクエ4』トルネコ以上に商才のあるネネにより、スーパーマーケットトルネコが大繁盛【ドラゴンクエストIV 導かれし者たち:メモリの無駄づかい】

やすちか
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 三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、ファミリーコンピュータで発売されたRPG『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』について語らせていただきます。

 人生で初めてプレイしたRPGが、『ドラクエ4』でした。読書が好きだった私は、自分でプレイできる物語に大興奮! すっかりゲームとRPGのとりこになりました。

 『ドラクエ4』は全5章のオムニバス形式なのですが、章仕立てなのも本好きにはたまらないものがありました。ゲーム初心者には、レベルを上げれば勝てなかった敵にも勝てる、という所も魅力だったのかなと思います。鳥の雛が初めて見たものを親と慕うかのように、はたまた初恋のように、私にとって『ドラクエ4』はそんな特別な存在なのです。

 という訳で、そんな思い入れの強い作品を、各章ごとに振り返っていきます! 今回は第三章です。

※この記事には『ドラゴンクエストIV』のネタバレが含まれています。

第三章 武器屋トルネコ【ドラクエ4の思い出】

  • ▲一章のライアン、二章のブライに続き、3人目のひげのおじさんが三章の主人公、トルネコです。

 主人公は世界一の武器屋になる事を夢見る、ふくよかな体を持つ普通のおじさん。ボス戦もなく、ただひたすらお金を稼ぐ一風変わった章なのです。

 物語の開始直後、妻のネネと子に見送られ、町の武器屋で店番の仕事に出かけます。家の目と鼻の先にあるお店には行かず、足腰が弱ったおじいちゃんを手助けして、お礼のお小遣いを貰いながら武器屋へ。自分のお店が無いことに軽くショックを受けますが、親方に言われるままにカウンターに入り店番をする事に。

 店番では、入ってきたお客様の話に“はい・いいえ”で答えるだけ。「ここはぶきのみせかね?」と聞かれて「いいえ」と答えたら、当然お客様は帰ってしまいますし、「100ゴールドでいいんだね?」に「いいえ」で答えると、お客様が勝手に高いor安い…ってコト?! と受け取って話が進んだりと、思いのほかバリエーションは豊かです。中には、買いたい武器がどうやら自分には装備できないけど、売ってくれたら知り合いにあげようかな! というめっちゃ良い人もいます。私も接客業の経験がありますが、お客様が使えないものを売ったらクレームものですよ…。ドラクエ、なんて優しい世界!

はじゃのつるぎは絶対売らない店員トルネコはモンスター退治屋に転職した

 お店には武器を売りに来るお客様もいます。普段は取り扱っていない“くさりがま”などを売ってくれると、店の品ぞろえも増えるし、それが売れれば基本給100ゴールドより高くなったりするので、ちょっと嬉しい。そして、一章でお世話になった“はじゃのつるぎ”を売りに来てくれるお客様も。これは自分で欲しい! と思った私は、売れたら無くなるはじゃのつるぎを温存。購入希望のお客様をお断りするようになりました。勿論怒られるので、店番をしたくなくなり、仕事をサボってモンスター退治に出かけるようになりました。職場が目の前だから、サボる時の気まずさったらない。

  • ▲破邪の剣は切る時に先っちょが引っ掛かりそう。

 三章のテーマ曲“武器屋トルネコ”も、体の大きいトルネコをイメージさせる、低音でゆったりとした名曲です。

 モンスター退治をしていると、ある事に気付きます。戦闘後にモンスターが宝箱を落とす確率が高いのです。しかも“やくそう”などではなく、”はがねのつるぎ”などの高級装備品も落とすのです! これらはトルネコは装備出来ない事が多く、迷わず売却。そして手に入る数日分のお給料はあるかというゴールド。は…働いて稼ぐより効率がいい!! これにより、仕事は辞めてモンスターを退治して生計を立てることにしました。全滅してもお金が減らない鉄の金庫も入手し、はじゃのつるぎを求めてドキドキしながらバイト先へ…。無断欠勤が続いても優しくお客として迎えてくれる親方が優しすぎる件。

  • ▲レトロゲームの説明書はまるで設定資料。

 その後は、改心した若者を牢から脱獄させたり、ラブレターを代読したりしながら、エンドールへ辿りつきました。二章でアリーナ姫が来た、あのエンドールです。こんなに近かったのかぁ~、と驚きながら町を探索し、なんやかんやで隠居のご老人から空きテナントを購入! ついに自分のお店を持つ真の“武器屋トルネコ”になりました!

スーパーマーケットトルネコが開店

 念願の自分のお店ですが、売るものは自分で用意します。なるほど、この為のドロップ率の高さだったのかと納得しつつも、初仕事として王様に依頼された大量の武具を、ドロップするまで戦うのはさすがに骨が折れます。なのでちょっと罪悪感が生まれますが、町の武器屋から調達する事に。間違って買いすぎたものを自分の店で売る事にすると「わたし、このアイテムを〇〇ゴールド以上で売ってみせるわ!」とネネが大張り切り。当たり前ではあるのですが、儲ける為に購入金額より高値で設定するネネ、他の店より高ければ買われないんじゃ…と心配する私をよそに、物凄い売上金をたたき出します。すごい! なんという商売上手!

 アイテム欄を少しでも空けて依頼品を購入する為、やくそうや愛妻弁当まで売りに出そうと声をかけると…「わたし、このおべんとうを〇〇ゴールド以上で売ってみせるわ!」と力強いネネの返答が。おべんとう、いいんだ!? こうして、武器に道具に、お弁当まで何でも揃うスーパーマーケットトルネコが誕生しました。

 トルネコは目利きがきく(どうぐを見ると効果や売却ゴールドなどを教えてくれる)ので、仕入れ担当はトルネコ、接客はネネという素晴らしい夫婦の連携プレイでお店は大繁盛。無事に王様からの依頼を達成し、トルネコは大金を手に入れるのでした。この大金をどう使ったかは、ぜひプレイして確認してみて下さい。

 アプリで手軽に遊ぶことも出来ますが、コントローラーで遊びたい気持ちもあり…。ロトシリーズと天空シリーズがピクセルリマスターで出たら嬉しくてハッスルダンスする自信があります。



やすちか:ゲームと声優さんが大好きな、古オタクの新米ライター。好きなジャンルはRPGとADV。


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